甘えてほしい 2
「手ぇ、繋ぎたい。」
「えっ!///」
「なんだよ。嫌かよ。」
「い、嫌じゃない…ですけど。」
「じゃあ、ほら。」
馬村に手を出されて、
少し躊躇いながらも
すずめも手を出して繋いだ。
馬村はそっと包むように
すずめの手を持ったが、
その手は真っ赤だった。
「馬村が変…」
「は?」
「そんなこと言うキャラじゃ
なかったじゃん。」
「オマエが言い出すの待ってたら
イライラするから。」
「だから言うことにしたの?
前から思ってたってこと?」
「オマエに空気読めとか
ムリってわかったし。
待ってたらいつまでも言わねえし。」
「オレが先に言えば
オマエも慣れて言うかと思って。」
「う…いつまでも慣れなくてごめん。」
「それは別にいいけど。」
しばらく手を繋いだまま
黙って二人で歩いた。
「なんか緊張する。」
「は?なんでだよ。」
「思ってること言わなくちゃと思うと…」
「オマエはもう言わなくていいって。」
「え、なんで。」
「言おうと思って考えすぎんだろ?」
「確かに。」
「普通にしてろよ。」
「その…そのままで好きだから。」
最後のセリフ何ーーーーっ!
また言いながら馬村が赤くなっている。
「そ、それも馬村が思ってることなの?」
「なんか文句あんのかよ。」
「文句なんて…ないけど。」
「けど?」
「溶ける…」
「は?」