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高杉×銀時←桂 パート2

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そこには食べ終わった串が3本――…


あるはずの物が無く固まる銀時



「あ…あれ?俺もう3本も食べたっけ…?あー…食ったかもしれねぇな。考え事してたからだよコレ。気がつかないうちにーってやつだよコレ。あと2本くらい食ったら出るか」


自問自答したあともう一度注文をする


「おばちゃーん。悪いけど団子あと2本くれやー」


「はいわかったよ。待ってておくれ。」


「おうよ」



数分と待たずして団子が運ばれてきた

そしてまた団子を食べ始める


あっという間に平らげ2本目を取ろうとしたら――――


「……ない。またない……。何でだぁぁぁ!!?」



思わず叫ぶ銀時。
今度は串ごとなかった…



「何で!?何でなんだ!!?俺の団子…!!」


意味の分からない状況にテンパる糖分王


そんな糖分王を背にずっと笑いを堪えていたが
ついに耐えきれず声を零す人物が居た



『クククッ…』


「ッ!?!?!?」



声を漏らしたため気配を発してしまったのであろう

聞き覚えのある声と懐かしい気配に銀時は勢いよく振り返る



「た………か…」


『よォ。久しいなァ……銀時』





いきなりの再会に動揺する銀時に対し高杉はいつもの余裕の笑みを見せる



「たか……すぎ…おまっ…」


『何だァ?人を化けもんみたいに見やがって』


「いつからそこに居た!?」


『お前がココに座ったすぐ後だ』


「ッ!!!…じゃぁあの時のお前の匂いは気のせいなんかじゃなかったんだな…」


『お前は左右しか確認しないんだな。ちと注意不足なんじゃねぇかァ?銀時。おまけに…』


「?」


『コレ どこに消えたかも気づいてなかったみたいだし…な。…クククッ』


ほら と言わんばかりに手に持ってる物を見せつける


「まさかその団子!!!」


『盗られたとも気づかない。俺が居るとも気づかない。勝手な解釈して更に団子追加…クククッ。相変わらずバカだな…お前は。さすがの俺も耐えきれなかったぜ』


「うっうるせぇ///!!お前完璧気配消してただろ!?しかも団子代高くついちまったじゃねぇか!!!…たく」



最初から自分の行動を観られていたと分かった瞬間顔が真っ赤になる



『まぁ俺の存在には気がつかなかったが…匂いとやらには気づいたみたいだな』







「あ…当たり前だろ!!好きな奴の匂いくらい覚えてらぁ…。」


『ほう――――俺ァ安心したぜ銀時。もう俺のことなんざ忘れてるかと思ったからな』


「ふざけんな!!1日たりとも忘れた事なんかなかったぜ俺は…!」


『そうか…悪かったな。だが今回江戸にそう長くは居られねぇんだ。…わかってくれ』


「…いやだと言ったら?」


『…ッ!///。……今日明日ならまだ時間がある。後でお前ん家行くか』


「おう…!!そうだ、飴食うか?今日ヅラにもらったんだ」


そう言って懐から飴を取り出す



『ヅラに?…ヅラの野郎はどうしてる』


「ヅラなら元気にしてるぜ?しょっちゅう万事屋(うち)に来るよ」


『へぇ……しょっちゅう…ねぇ』


「高杉?」





――――そんな会話をしている時
甘味屋が目と鼻の先に位置する場所にある僧侶と白い物体は居た






「あれが新しい甘味屋か……ん?あそこに座っているのは銀時か?…エリザベス。俺は少し銀時と話をしてくる。なぁに心配するな…目的の橋はすぐそこだ。もう帰って大丈夫だぞ」


【わかりました。ではお気をつけて。】


「あぁ。エリザベスも気をつけて帰るんだぞ」



エリザベスは気を使ったのか素直に帰って行ったが……


銀時の存在には気がついたが高杉の方が背が低いため死角になり
その僧侶の場所からは高杉の存在が確認できていなかった…―――





高杉が居るとも知らず桂は銀時に近づいてくる


だが銀時は自分の後ろに居る高杉の方を見ているため背後から近づいてくる桂にはまったく気がつかない



―――その代わり僧侶に扮した桂の存在に気がついたのは………





高杉だった。







高杉はニヤリと笑う


そんな高杉を見て銀時はもう一度声をかける


「高杉…?」




同時に桂はかぶっている笠に手をかけ顔を少し上げて声をかけようとする




「おーい ぎんと………!!!」





その瞬間高杉は銀時の後頭部に手を回しキスをした




誰かに見せつけるかのように――――



「ん…ッ!」





数秒で唇を離し今度は耳を甘く噛む




そしてそのまま目の前に居る人物を睨みつける



その目つきはまるで獲物を捉えた獣のようで片目だからこその迫力もあった…――




ズキン

「ッ!!!!!!!」


その視線を受け取った人物はいつもの痛みを受けながらも再び笠を深くかぶり足早に橋の方へ去って行く





この数秒の中でそんなことが行われていたとは知らない銀時は遠慮がちに小さな声を漏らした


「ぅわ…ッ///」




桂が去った事を確認して銀時の耳から唇を離す







「ちょ…バカ杉///人に見られるから//」


『なんだ…嫌なのか?だがもう遅ぇよ…クククッ』


「まぁ…しちゃったもんは仕方ねぇよな。うんうん」



高杉の言葉の意味を理解していない銀時


『フッ…まぁそーいうこった。俺ァ今から一旦船に戻って万斉に話つけてく。夜には万事屋につくと思うから待っててくれや』


「わかった。じゃぁ俺先に戻ってるな。あっそうだ…飴握ったままだった。いるか?」


『あぁ…好きじゃないが貰っておく。』


「え?なんで好きじゃないの?」



ゆっくり立ち上がりながら高杉は言う


『俺ァガキの頃、お前が甘党なのを知って片っ端から甘い物を食ってみた。だが俺ァ甘い物は嫌いでな…唯一食べれたのが団子だったんだよ』


そう言って銀時の頭に手をのせる


「それって…///」


『クククッ…好きな奴のために努力するってーのも悪くねぇな』


「~~ッ/////」


みるみるうちに赤面する銀時


高杉はフッと笑い手を離す


『じゃぁ後でな』


「あ……おう」



銀時はお勘定を済ませ自宅へ向かい
高杉はそのまま港へ向かった

港に行くにはどこからでも行けるがその中である道を選ぶ………





『どうせ橋に居るだろう。ちょっくら話していくか……クククッ。あいつがどんな顔するか楽しみだ』


そうして橋へ向かった―――