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桂誕

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…といっても高杉はお尋ね者

スーパーなどと人々が集まる場所は避け銀時の行きつけの小さな店に行くことにした




酒屋に行き4人で飲むには多すぎるほどの大量の酒を買い店を出る



『ちょ…買いすぎじゃね?』


「誕生日じゃきそんな事気にしちゃいかんぜよ!」


「坂本がそう言うならいいんじゃねぇか?」


『ま…いっか。んでよ プレゼントはどうする?』


「ヅラの好きな物といやァ…アレだよなァ」


「そうじゃな!アレしかないぜよ」


『あのさ。アレもいいんだけどよ……』



銀時は2人に手招きをし耳元でコソコソと話始めた


『………てのはどうよ?』


「それは名案じゃ銀時!!」


「……それは流石に悪趣味だろ…」


『ヅラもお前だけには言われたくねぇと思うぜ』


「どういう意味だ」


「まぁまぁ落ち着け。そうと決まったらわしに任せるぜよ!!陸奥に連絡してすぐ用意させるきに」




銀時の案を飲み辰馬はさっそく陸奥に連絡する



真夜中になる前には準備できるとの事らしく陸奥に頼んだ後
ヅラの好きな"アレ"を買い誕生日ではお決まりのケーキとクラッカーも買って万事屋に戻り時間をつぶしていた





某時刻――…3人が陸奥との待ち合わせ場所について数分たった頃



ゴォォォォォ―――……



空から船の音がした



「おっ来たぜよ」


「頭におまんら……こんな物用意して何するんじゃ。悪趣味じゃき」



そう言って大きな紙袋を渡す



「ほらみろ。こいつも悪趣味って言ってるじゃねぇか…」


『ヅ…ヅラが好きなんだから良いんだよ…。てかよくこんなに集めたな…』


「アハハハハ!快援隊はすごいじゃろ金時!!」


『銀な銀。すごいっつーか…言い出したのは俺だけど流石にひくわ』


「アハハハハ!すまなかったのぅ陸奥。助かったぜよ!」


「代金はおまんの小遣いから引いておくぜよ」


「ア…アハハ……まぁこりゃ仕方ないぜよ…」


「おまんはあんまフラフラしないでさっさと帰ってくるぜよ。おんしら 頭がうざくなったら蹴飛ばしていいきに」


「ひどいぜよ……」



頼まれた物を渡すと"じゃ"と言い残し空へ飛んでいった



『んじゃまっ行きますか』


「そうだなァ。時間がねぇ」


「よし行くぜよ!」



"もの"を受け取った3人は桂が居る場所へと急いだ






桂が潜伏している場所についてから3人は手にクラッカーを隠し持ち小声で話す



「ヅラを呼んでも最初に来るのはきっとあのエリザベスちゃんじゃき。ヅラが居る部屋に案内されてからこの紐をひっぱるぜよ!」


『わかった。けど―――高杉お前…クラッカーとか似合わねぇな』



クククッと笑いを堪えきれない銀時



「るせぇ…」


「いや似合っちょるぞ高杉!」


「お前は黙ってろ。いいからさっさと入ろうぜ。時間になっちまう」


「おっとそうじゃった。じゃ呼ぶぜよ!」



坂本がコンコンコンとノックする



「ごめんくださーい!」



すると家の中では―――



「ん?こんな夜中に誰だ…客人か?」


【見てきます】



看板を上げエリザベスは玄関へと向かい ガラガラガラとドアを開けて白い体を半分覗かせる



「久しぶりじゃのぅエリザベスちゃん!」


『よぉエリザベス』


【あなた達でしたか】


「夜分遅くにすまないが ちくと入れてもらえるかのぅ?」


【はい どうぞ】



桂の友人だと分かり中へと案内する






家にあがってからすぐに坂本はエリザベスにこう告げた


もちろん小さな声で―――



「わしらはヅラの誕生日を祝いに来たんじゃが0時きっかりに祝って驚かせたいきに 時間になるまで襖を開けないでくれないかのぅ?」


【わかりました】


『さんきゅーな。エリザベス』


「へぇ…こいつぁ賢いもんだなァ。坂本とは大違いだぜ。クククッ…」


「アハハハハ…――殴ってもいい?」


『おめぇらうっせーよ…少し黙れ。それと辰馬、時計を見ろよ。あと数秒だぜ』


「おっ?もうそんな時間か?じゃカウントダウンといくぜよ」



3人は坂本の時計を見ながら心の中でカウントダウンをする




30…29…28―――



20…19…18―――



10…9…8―――



5 4 3 2 1……



(((今だ!!!)))




スパンッ!!!!!



3人で襖を勢い良く開ける



その音に対し敵だと思ったのか桂は刀を手にする



だがそれとほぼ同時に3人はクラッカーを鳴らした




パン!! パンパン!!!



「な……に…!?」





作品名:桂誕 作家名:棗-なつめ-