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庄ちゃんのゲリラ攻撃

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午後の授業の時間ずっとランニングはやっぱり辛いなー。
自分のペースで走るので、足の速い忍たまはどんどん先に行ってしまいます。
そろそろ乱太郎と三治郎あたりは忍術学園に戻ってると思います。
たまに途中でみんなを待ってる庄左ヱ門に声をかけると、

「がんばれ、伊助ー。

と眩しい笑顔で応援してくれます。
その後数メートルは疲れを忘れます(うっとり)。



ふぅ…やっとゴール…。
多分…六着くらいかな?
応援してくれた庄左ヱ門に途中で抜かれました…いいもん、庄ちゃんが優秀なだけだもん!
汗を流しにお風呂に行きます。
お風呂はクラス単位で早い者勝ちです。
今日ぼく達は自習だったので他のクラスより早いです、いつもは寝る前にぬるま湯のお風呂になってしまうのでまともにお風呂に入れる機会は少ないです。
さあ、汗だくの体を洗いましょ…あ!
誰か浸かってるけど…あれは、三治郎!?
おかしいな、三治郎は二番でゴールしてるはずなのになんでまだお風呂に入っているんでしょう?
なんて言ってるバヤイじゃない!
三治郎のぼせてるー!

「ううー…。

しっかりしろ、三治郎!!
ほら、ランニングで持ってってた水!
ぬるくなってるけど水分とらなきゃ!

「あー、いーすーけー?

大丈夫か、よかった気が付いて!
三治郎。乱太郎の次にゴールしたはずなのに、なんでまだお風呂にいたの?

「うーん。それがね…庄左ヱ門がね…、

またか!

『きょーのばんごはんなんだろなー♪
『はは、三治郎、すごく楽しそうだね。
『あっ、庄左ヱ門。
『三治郎一人?三治郎とぼくの間に何人かゴールしてたと思うんだけど。
『乱太郎は一緒に入ったけど先に上がっちゃった。その後は誰も来てないよ。そのまま遊びに行ってるんじゃない?
『まったくしょうがないなー。折角の一番風呂なのに。
『あれ?庄左ヱ門こそ、湯舟入らないの?
『うん。汗流すだけ。この後いろいろ忙しくて。
『へー。大変だねー、学級委員長って。
『大変だけどいいこともいっぱいあるし、全然苦じゃないから。
『そっかあ。それを聞いてちょっと安心したよ。庄左ヱ門はいつもぼく達のためにがんばってるじゃない?それで辛い思いしてないかなって心配してたんだー。
『三治郎…。
『庄左ヱ門には…ううん、は組のみんなには、いつも笑顔でいてほしいから!
『ありがとう。三治郎の笑顔のおかげですごく元気出たよ!
『ほんと?よかったー。
『三治郎のその笑顔、

大好きだから、

見るだけで元気もらえるんだよ。
『え…うん……。
『じゃあお先に。また夕ご飯の時にね。

「それからは…頭がぼーっとしちゃって覚えてないんだ…。好きって言われた時、すごく体が熱くなったのは覚えてるんだけど…。

これで庄ちゃんの告白の犠牲者は一年は組の半数を越えた…。
でもなんでぼくには『好き』って言わないの!?



午後の授業時間も過ぎて、放課後です。
ほとんどの忍たまは遊びに行きますが、掃除当番になった忍たまは教室の掃除をします。
ちょっと様子を見に行きましょう。
いいですか、様子を見に行くだけで、掃除しに行くわけではないですからね!ぼく当番じゃないんで!
さて…今日の当番は誰だったかなー?
て、えー!
兵太夫!虎若!
二人が教室で倒れてる!
当番表…、この二人と喜三太が今日の掃除当番ですね。
いったい何があったんでしょう…!喜三太がいないのはどうして…?

「ぁ…、伊助…?

虎若!大丈夫か?

「うーん、大丈夫…。
「うう…。

兵太夫!しっかり!

「うん…あれ…、庄左ヱ門は?

庄左ヱ門…?

「さっき教室に来てたんだ。ぼくと兵太夫で掃除しないでおしゃべりしてたら…、

『あ!虎若、兵太夫!
『あっ!
『庄左ヱ門…!や、やっほー。
『誤魔化そうとしても駄目だよ。掃除、ちゃんとしてなかったでしょ。
『うん…ごめん。
『喜三太が来なくてさ。呼びに行くのが面倒だから待っていようってなって…。
『ほんとだ、当番の喜三太がいないね。よし、ぼくが連れてくるよ。
『ええ!?
『いいよ、庄左ヱ門!喜三太だったら…。
『喜三太のことだから掃除当番のこと忘れてナメクジさん達をお散歩させてると思う。教室に行くように声かけるくらいなら忙しくてもできるから。
『…ぅ。
『ありがとう、庄左ヱ門。ぼく達ちゃんと掃除するよ。ね、兵太夫?
『うん。ごめんね…。ありがとう。
『どういたしまして。じゃ、頼んだよ。
『さて、掃除始めるかー。
『待って虎若。庄左ヱ門はなんで教室に来たのかな?
『え?うーん、確かにいつもは掃除の見回りなんかしないもんな。
『もしかしたら、学級日誌を取りに来たんじゃない?
『それならさっき、掃除するのに邪魔になるだろうからって乱太郎が庄左ヱ門の部屋に持っていったよね。
『それを知らないで庄左ヱ門は教室まで学級日誌を取りに来たんだ!
『だとすると、庄左ヱ門は自分の用事を後回しにしてぼく達の代わりに喜三太を呼びに行ったってこと?
『虎若、すぐに庄左ヱ門を追いかけよう!学級日誌のことを伝えなきゃ!
『おう!
『庄左ヱ門、待ってー!
『兵太夫?虎若も。二人とも掃除は…。
『それより、庄左ヱ門!
『な、何?
『教室に、学級日誌取りに来たんでしょ?
『へ…。あっ、そうだった!すっかり忘れてたー!
『それならね、ぼく達が教室に来た時に乱太郎が庄左ヱ門の部屋に届けてくるって、持っていったよ。
『そっか!…それをわざわざぼくに伝えに来てくれたの?
『うん。
『ぼく達が喜三太を呼びに行かなかったせいで、庄左ヱ門に余計な仕事させちゃったわけだし。その後また教室に戻ってきて学級日誌探すのは時間のムダだろ?
『この後、ちゃんと掃除するから。
『ありがとう、二人とも!
『えへへ。どーいたしまして。
『じゃあ、教室戻るよ。
『とらわかー、へーだゆー、ありがとー!

だいすきだよー!

『…………。
『…………。

「教室に入ったところで、庄左ヱ門の声が聞こえて…。
「それからは、伊助に起こされるまで記憶がないんだ……。

なんか庄ちゃん、ただ好きって言いたいだけになってきてませんか…?
作品名:庄ちゃんのゲリラ攻撃 作家名:KeI