アベンジャーズVSアベンジャーズ
異世界からの戦士(兵士)
進撃の巨人
エレン・イェーガー
超大型巨人の襲来。鎧巨人の襲来。そして街の奪還。あらゆる驚異、任務、修羅場を潜り抜けた兵士、エレン・イェーガー。
この世界は、巨人がすべてを支配する世界。巨人の餌と化した人類は、巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに侵略を防いでいた。
俺は、人間だ。例え巨人になれるとしても、俺は人間だ。
そう信じていた。いや、信じていたかった。
「クソッ………クソッ!」
ここは壁外。後ろには、女型の巨人。そして俺を守って死んでいった兵士。
「おいエレン!口を開く暇があるなら、ここから打開する策でも考えろ!」
女型の巨人はすぐそこまで迫っている。しかし、巨人化してしまったら制御が効かない。
「っ!」
別の四足歩行型巨人が現れ、俺の馬を掴む。その反動により、俺は馬から落ち、倒れ込む。その姿を見逃さない巨人が、俺を掴み、口へ放り込む。
「エレン!」
人類最強の兵士、リヴァイ兵士長が俺を助けようとする。しかし、俺の下半身は巨人の胃へと吸い込まれた。助け出されても、遅いだろう。
「なんで………なんで!」
数年前、母親が巨人に食べられた。その時から、俺は、この世界に存在する巨人を、1匹残らず駆逐すると誓った。なのに、今の現状はなんだ。
「うぉぉぉぁぁぁアアアアアア!!」
巨人化してしまう!そう思い、目を瞑る。しかし、いつまでたってもそのような気配はない。いつの間にか腹部の激しい痛みも消え失せた。
「……?」
目を開く。姿は、まるっきり無傷だった。立体起動装置や半刃刀身もそのまま。周りは、巨大樹の森ではなく、町(街)だ。しかし、城のような細長い建物(ビル)や、物凄い早さで動く鉄の塊(自動車)と、見た事のない物が多い。
「君」
呼ばれ、後ろを振り向く。そこには、黒い服を着た人(警察)が立っていた。
「その格好は?取り合えず、署まで来てくれる?」
腕を捕まれ、何処かへ連れていかれそうになる。俺は反射的に立体起動装置を使ってその場から待避する。幸い建物は鉄ではなくコンクリートで出来ているようだ。
後ろから呼ぶ声は、無視する。
「なんなんだよここは……!リヴァイ兵士長もいないし、他の人達もいない……」
俺はひたすら、先程の奴らから逃げた。行き先も決まらず、ここが何処かも分からないまま。
作品名:アベンジャーズVSアベンジャーズ 作家名:ハネイン