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こらぼでほすと プラント12

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 あっという間の二週間が過ぎた。プラントからシャトルに乗ってしまえば、あとは特区へ帰るだけだ。オーヴのシャトル発着場に到着したら、そこにメイリンが現れた。帰りは、こちらです、と、別の場所に移動する。本来の予定では、ここからバスで空港に移動することになっていたが、そちらには向かわない。用意されていた車に全員が乗せられた。
「メイリン、おい。」
「シンたちのチケットはキャンセルしてあるわよ。ラクス様が、ちょうど、こちらで仕事だったからプライベートジェットがあるの。」
 プラントツアーの帰宅日に合わせて、ラクスはオーヴでの仕事を入れた。そうすると、最低二時間はおかんといちゃこらできるからだ。
 ジェット機では歌姫様が待っていた。おかえりなさーい、と、歌姫様が飛び込んでくる。
「ただいま、ラクス。」
「さあ、席に着いてください。お疲れではありませんか? ママ。話はキラから聞きましたが、変態に拉致されたと聞いた時は、本気で心臓が止まるかと思いました。」
「いや、プライベートな話をしてただけだ。・・・ああ、おまえさんへのお土産があるぞ。あと、メイリン。それとカガリに近々、逢うか? 」
「二週間後ぐらいですが。・・・お土産ですか? 」
 ちょうだいちょうだい、と、ラクスが手を差し出すとカバンから小さな包みが出て来た。袋に、ちゃんとラクスと書いてある。中身はルナマリアから教えて貰って買ったリップクリームだ。就寝前に使うものだから、普段に使えるらしい。それを見て、きゃあーーーーっっとラクスがおかんに飛びついている。それからメイリンも呼んで、メイリンと書かれた包みを渡す。
「ルナマリアとお揃いなんだ。よかったら、使ってくれ。・・・それから、気を使って、うちに来ないなら、気を使わずに遊びにおいで。何もないけど、愚痴ぐらいは聞いてやれるからな。」
「姉からもメールをもらいました。ニールさん、私ともツーショット写真を撮ってくださいっっ。あの制服姿は素敵でした。」
 姉からのメールには、ニールとの制服姿のツーショットだのオーヴの民族衣装のツーショットだのという写真も添付されていたのだ。うらやましかろー? けけけけけ、というメッセージと共に。あれは悔しい、メイリンもやりたい。
「衣装はないぞ? あれ、みんな、借り物だったから。」
「それは問題ありません。うちの衣装部にリクエストすれば、揃えられるものです。着てみたいものってありますか? ニールさん。」
「いや、これといっては。」
「メイリン、それでしたらオーヴの軍服や民族衣装ならカガリが手配してくれますよ? 一度、それを試してみませんか? もちろん、私も参戦いたします。」
「うふふふ・・・そうですね。それは連絡してお願いしてみます。ラクス様の参戦はもちろんです。それなら、ラクス様はステージ衣装はいかがですか? 」
「あら、よろしいですわね。ママには燕尾服でエスコートしてもらいましょう。」
 主役を抜きにして盛り上がる盛り上がる。綺麗な男とコスプレツーショットというお遊びは過熱するものらしい。ふたりに挟まれてニールは苦笑しているが、スルーの方向だ。これはこれで賑やかでいい。リジェネはヴェーダに、レイは少し残って議長様の手伝いで、プラントで別れたからだ。リジェネのほうから事前に、それを頼まれたラクスも予定を合わせた。寺で一人寝させられないからだ。
「今夜はメイリンと両手に花で寝ましょうね? ママ。」
「はあ? おまえ、メイリンまで巻き込むな。」
「違います違います。あたしがやりたいんですっっ。ぜひっっ、ニールさんっっ。これで、おねーちゃんより一歩抜き出ますからっっ。」
「ルナマリアとは寝てないよ? メイリン。」
「でも、同じ部屋で休んだってメールがまいりました。ニールさんの寝顔つきで。」
「ええっ? 何してんだ? あいつ。」
「ママ、とうとうプラントでまで・・・」
「違う違う。あれはギルさんを撃退するって、みんなが同じ部屋で寝ただけだ。ルナマリアなんか寝袋持参だぞ? 」
「議長にプロポーズされて、タリアさんに誘われて・・・私のママは、プラントでまで、人タラシを・・・」
「なんで、そんなことまで・・・ああっ、リジェネだなっっ。」
 リジェネは、ほぼセキュリティーを把握していたはずだ。密室の話し合いも声は拾っていただろう。それを歌姫様にチクったらしい。なんてことしやがるんだ、と、ニールは怒っているが笑ってはいる。何かあったら困る、と、リジェネが心配した結果だからだ。ラクスが寺に泊まるのも、そのひとつだとは気付いている。ずっとリジェネを抱き枕にしていたから、一人だと、ちよっと寂しいからだ。当初は、シンが泊るつもりだったが、お役御免らしい。
「俺、自宅に帰ろうかな。」
「それなら洗濯物だけ渡せ、シン。こっちで一緒に洗濯してやる。」
「シン、食事だけは、寺で召し上がればいかがですか? うちからデリバリーを用意させました。」
「和食か? ラクス。」
「はい、悟空。あちらには和食はありませんでしょ? ですから、それを用意してもらいました。」
「じゃあ、俺も泊ろう。最悪、ハイネの部屋が空いてるはずだ。とーさんは、どーする? 」
「たぶん、空港にアマギたちが迎えに来ているだろうから、大人しく家に帰るよ。」
 トダカのほうは、二週間も留守していたので、トダカーズラブが待ち構えているはずだ。だから、寺には行けないらしい。歌姫様が泊ってくれるなら、翌日、ニールがダウンしても、すぐに手配してくれる。それもあって、トダカは自宅に引き上げることにした。
「シン、明日だよ? 」
「わかってるよ、とーさん。連絡は入れる。」
 シンも翌日のダウンが心配だから、とりあえず寺に泊ることにした。前回も、元気に帰宅して翌日にダウンしたから、そこいらはシンと悟空の担当だ。


 寺に帰宅したら、坊主は居間で新聞を読んでいた。ニールが、その前に座り、きちんとお辞儀した。
「なんで、妖怪まで連れている? 」
「俺の抱き枕です。・・・・ただいま帰りました、三蔵さん。不自由かけてすいません。」
「それほど不自由はしてねぇーが、味噌汁を作れ。冷凍すると味が濃くなった。」
「はいはい。他には? 」
「他は、いろいろと届いてるからいい。」
 寺に帰って、居間で坊主に挨拶したら、こんな感じだ。沙・猪家夫夫もやってきていて、食事の準備をしてくれていた。すでに夕食時間だから本宅からのデリバリーが届いていて悟空は、いそいそと卓袱台に座る。ニールのほうは、味噌汁だけ作って、それからカバンから六缶パックのビールを取り出した。

「お土産です。ラガーっぽいのは、これが一番だそうです。悟浄さん、八戒さんも、味見してください。おいしかったら、箱で送ってもらいますから。」
 お試しして、おいしいのがあったら送ります、と、ルナマリアが言ってくれたので、各種のビールを六缶パックで買って来た。他のものは荷物の中だから、とりあえず亭主の分だけ用意した。冷えてないので、とりあえず氷水に少しつけてから亭主に出す。
「どうでした? 」
「のんびりさせてもらいました。やっぱり最先端科学の世界って、すごいですね。」