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仮面ライダーGLAY 第一話コード・グレイ

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器量良し、スタイル良し、明るく可愛らしい笑顔良しの三拍子揃った彼女であ
るが、どうやら就職難らしい。
「詩織ちゃんは緊張しぃだから面接が肝なんだよなぁ、うちの面接来た時も緊
張で顔が真っ赤でさ、お酒飲んできたのかと思ったもんな!」
「あ!光太郎さんひっどーい!」
「あははごめんごめん!でも詩織ちゃんの働きを知れば一発で採用なんだけど
な!」
「そうっすよ!先輩マジリスペクトッス!神すよ!神ゴッドっす!」
「何よ神ゴッドって!?カミカミ!?あ・・・そう言えば面接緊張して名前三
回も噛んだの思い出したわ・・・、泣けるわぁ〜。」
「あ、フォローしたんすケドね・・・マイン踏んじゃいましたかね・・・」
「あはは、サブちゃん!こりゃあ一杯奢らないと済まされないな!!」
店内に笑いが響いていると不意に店のドアを誰かがノックする。
「あ〜、俺行くッス!」
ジロリと詩織に睨まれながら足早に店のドアへ向かった。
「あ!すぃやせん、今日はもう閉店なんですが・・・」
そう言いながらドアを開けると工務服の男がぺこりとお辞儀をする。
「あのぅ、天使はるかの父ですが・・・はるかがお邪魔ではないでしょうか・・・?」
「あれぇ、光太郎さんはるかちゃん居ないっすよね。」
「え?はるかちゃんは風邪で学校もお休みしていた筈じゃ・・・?それで明日
香ちゃんが会えなかったって・・・」
「ええ、はるかが心配で夕方一回帰った時はまだ熱があって寝ていたんです。
でも先程仕事を終えて帰ると家に居なくって・・・」
どうやら突然居なくなったはるかを探して心当たりをあたっている所とのこと。
「こんな夜中に病気の子供が出歩くなんて不自然よねぇ?光太郎さん・・・心
配ね。」
大好物への手を止めて詩織も不安げな表情でチラリと光太郎を見る。
「心配ですね・・・・・・いや・・・」
ふと光太郎の脳裏には行方不明事件とバケモノの情報が浮かぶ・・・。
「今日はここに来ていません・・・、お父さんは明日香ちゃんの家を当たって
みて下さい!そこに居なければ警察へ行って下さい!僕ははるかちゃんが家に
戻っていないか見に行きます!詩織ちゃんサブちゃん、後よろしく!」
「はいっ!光太郎さんバイクのキー!売上計算終わったら金庫入れときますか
らねー!」
パシィ!
「ありがとう!」
光太郎は何かしらの事件の匂いを察知すると慌てて店を飛び出してしまう事が
たまにあり、すでに店長不在営業を何回か経験している詩織は直感的に今回も
そのパターンであると理解できた。
光太郎は急いで店の裏に置いてあるGSX-R750のエンジンに火を入れる。
はるかの家は車で5分程のアパートである。通常ならばはるかの父を自宅に戻
す所だが、はるかの父を相原家に向かわせたのは理由があった。
失踪現場を調べる必要があったからだ。
どうしてもはるかの失踪には何か大きな組織的危機があるように思えたの
だ・・・これは光太郎の癖・・・、いや、歴戦の戦士ならではのカンと言って
良い。
アパート二階の玄関までたどり着くと鍵は開いており、はるかの父の慌てよう
が窺える。
中に入ると玄関に居間から風が吹き込んでいる。ベランダへのガラス戸が開い
ているようだ。
ふと足元を見ると、はるかがいつも履いているピンク色の靴が揃えられて置い
てある。
「やはり・・・妙だ。」
中に入ってみると荒れた形跡はない・・・ベランダに出てみるとまだ冷たい夜
風が良く通っている。見渡すと正面にお隣の19区の山の一つ、双子山が遠くに
見えるのみで特に変わった様子も無い様に思えた・・・。
が、ベランダの屋根には人間や野生動物のそれとは似つかない「足跡」がべっ
とりとついている!そして少しだけ無色透明の粘液がこびりついているではな
いか。
「これは・・・動物じゃないな。それにこの粘液・・・、まだ少し温かい。」
光太郎の悪い予感が確信に満ちた・・・
アパートのベランダから降りた所を調べると、やはり先ほどの「異形の足跡」
がある・・・
足跡はアパートの敷地から塀まで伸びており、双子山の方へ向かっているよう
だった・・・・
「はるかちゃん、・・・無事でいろよ・・・・」



 「・・・・うぅ・・・」
 最悪の気分の中、再び男は目を覚ました・・・。手足の拘束具は外されてい
る。しかし首元にひんやりとした感覚があり、どうやら忌々しい首輪は外れて
いない様子である。
壁や床はごつごつとしている。薄暗いが正面に鉄柵があり、どうやら牢屋のよ
うな場所に閉じ込められているようである。
天井からは水が滴り落ちてあちこちで水滴の音が反共しており、牢屋の中にも
いくつか水たまりがある。
「ここはどこだ・・・そうだ!」
むくりと起き上がり水たまりを恐る恐る覗いて見ると・・・・、そこに映るの
はいつもの自分の顔であった。首元の鈍い銀色の輪以外は少なくとも自分の体
に妙な所も無い。
「やっぱあれは夢・・?俺はどうなっちゃったんだ・・・。」
「あ・・・・あ・・・・・・ああ・・・・。」
「!」
自分の背後に気配がある。どうやら人が居たようである・・・。
丁度影になり顔はよく見えないが、チェック柄のワンピースのような服装を見
る限り女性のようだ。
「君!ここはどこなんだ!俺たちは何かされたのか!?」
洞窟のような中に男の声が響く・・・
しかし女性からの返答はない。
「おい!!」
不安からか無意識に声が大きくなっているのがわかる。こんなに語気を強めて
近寄ると逆に怖がらせてしまうのではとも思ったが、気持ちの整理がつかない。
「おい・・だいじょ・・・はっ・・・・!」
思わず息を飲んだ。そしてすぐに激しい恐怖が体を硬直させた・・・。
女性の首筋から上は何かカマキリのような昆虫のものであり、また首筋の太い
血管が脈動しており、被り物や特殊メイクの類ではないと認識できた・・・。
「これは・・・・俺、俺は!?俺も・・・なのか?」
後ずさりしながら自分の顔を震える両手で撫で「人間の顔」なのかを改めて確
認する。少なくとも触れる範囲では自分の顔のようである。
「はぁ・・・はぁ・・・。なんなんだよ。やっぱりバケモノは夢じゃなかった
って事か?」

ぎぃいいい!

「!!!」
不意に重い鉄の扉が開くような音がして、心臓が止まるのではないかと思う程
ビクついてしまった。
キュッキュッ。
奇妙な足音と共に少し大き目の影が近づいてくる・・・。
その陰もまた人とはかけ離れた異形の影であった。姿を現したのはカエルのよ
うなバケモノで二足歩行をしている。受け入れ難いが、こういった異常な状況
もこれ程連続で体験すればもはや疑うことはない。
カエルのバケモノは何かを抱えている。
正面の牢屋に抱えていた何かを置くと、またキュッキュッと足音を立てながら
鉄扉の方へと消えていった。
カエルのバケモノが置いて行った何かを確認するのも正直怖い。
それどころか自分と同じ牢屋の「女性だったと思われる何か」が今にも動いて
襲ってくるのではないか悪い想像が後を絶たない・・・。
恐る恐る牢屋越しにカエルが置いて行った何かを確認してみると、これまた人
間のようである。
最近流行っている女の子に人気のキャラクターパジャマを着ているようで、全