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同調率99%の少女(2) - 鎮守府Aの物語

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 交代で参加する時雨はそんな友人二人とは違い消極的だ。彼女は慎重派であり、あまり活発な性格ではないためだ。そのため鎮守府で五月雨と待機している間のほうが楽しそうな雰囲気を出していた。
 五月雨はというと、調査など積極的に動く作戦にやる気があるにはあるのだが、おっとりした性格がそのやる気に追い付かないことがしばしばあるため、傍から見てるとちょっと危なっかしい行動をしたりする。
 本人的には今回の那珂の指示はどっちでもよかった。つまりそんなに気にしていない。

 先頭に立って進む那珂に、五十鈴が聞いてきた。
「ねぇ那珂。あなた今回が初めての出撃で、初めて深海凄艦と出会うと思うけど、大丈夫でしょうね?」
「う〜ん。前に五月雨ちゃんも言ってたし、多分大丈夫なんじゃない?ま、どのみちあたしはちょっとやそっとじゃ驚かないよ〜」
 その場で海面をクルリと回って仲間からの不安を取り除くよう振る舞う那珂。実際、那珂はその高い同調率によって、モノに対しての恐怖心が他の艦娘以上に鈍くなっている。

「ま、あなたがどう思ってるか知らないけど、同調してれば怖くなくなるのは確かだしね。信頼しておくわ。」
 五十鈴は那珂に一声掛けて鼓舞した。