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機動戦士ガンダムRSD 第6話 世界の終わる時

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              ※

 シグマン少佐は、ア・バオア・クーでの任務を終えリクリエーションルームに向かおうとしていた。
その時マーネリー軍曹を見かけ声をかけた。
しかしマーネリー軍曹は、シグマン少佐に気付かなかったのか行ってしまった。
(おかしいな。
俺がいたのに気付かなかったか?
それとも何か考え事をしていたかもしれない。
追いかけてみるか)
 シグマン少佐は、マーネリー軍曹の後をついていくことにした。
その方向は、食堂だった。
ア・バオア・クーの食堂は、24時間営業をしている。
ふと調理場に目を移すと見慣れた人物がいた。
マーネリー軍曹だった。
マーネリー軍曹もシグマン少佐に気付くと少々困っていた。
シグマン少佐も動揺しながらも普通に何とかあいさつした。
「ちょっと何しに来たんですか?」
 マーネリー軍曹は、シグマン少佐に近づくと小声で質問した。
「偶然アイリスの姿を見て声をかけたんだけど気付いてもらえなかったから気になってついてきた」
 シグマン少佐は、素直に答えた。
マーネリー軍曹は、明らかに自分の失敗を悔やんでいた。
「それだけだから俺は、出ていくよ」
 そういうとシグマン少佐は、食堂を後にした。

              ※

 2機のゲイツ性能向上型がサイジョウ分隊とサオトメ分隊にビームライフルで攻撃してきた。
サイジョウ分隊とサオトメ分隊もそれに気づいた。
サイジョウ分隊とサオトメ分隊のガイヤス・ギヤが2機のゲイツ性能向上型にビームライフルを撃ちながら接近しガンダムサイガー2機は減速した。
ガイヤス・ギヤ2機とゲイツ性能向上型2機が互いにビームライフルを撃ちながら交差した。
そして1機のガイヤス・ギヤが振り向きざまにビームライフルを撃ち1機のゲイツ性能向上型のビームライフルを破壊した。
するともう1機のガイヤス・ギヤがビームサーベルを持ち接近するとそのゲイツ性能向上型を切り撃墜した。
さらにガンダムサイガーMk-2が60mmバルカン砲でもう1機のゲイツ性能向上型を牽制するとガンダムサイガー改がメガビームライフルでそのゲイツ性能向上型を撃墜した。

              ※

 サトー少佐は、その光景に深い憤りを感じた。

              ※

 それは、アウル少尉も同じだった。
「あいつら」
 アウル少尉は、ガンダムサイガー小隊にカリドゥス複相ビーム砲を撃ったが命中しなかった。
シン中尉も後に続こうとガンダムサイガー小隊に接近した。

              ※

「サイジョウ元帥」
 サオトメは、サイジョウ元帥に声をかけた。
「分かっている」
 サイジョウ元帥は、サオトメの言いたことが分かっていた。
ガイヤス・ギヤは、青色ガンダムに頭部バルカン砲を撃ちながらビームライフルを撃った。
頭部バルカン砲は、命中しなかったがビームライフルは直撃コースであったため青色ガンダムは肩部シールドで防いだ。
そこにガンダムサイガー改がカスタム・ビームザンバーを持って接近した。
「俺は、お前の上司だ。
部下の考えなど手に取るようにわかる。
何一つ心配しなくていい」
 そういうと青色ガンダムのビームランスをカスタム・ビームザンバーで切った。
直後ガンダムサイガーMk-2が背後からカスタム・ビームザンバーを持って接近し左脚を切った。

               ※

 それは、スティング少尉も見ていた。
「アウル」
 スティング少尉は、アウル少尉の救援に向かった。
しかし1機のガイヤス・ギヤがビームライフルで攻撃してきて攻撃に向かえず身動きが取れなくなった。
そこに黒いガンダムサイガーが接近して巡航機動防盾もろとも左腕をビームサーベルで切った。
さらに白いガンダムサイガーのビームライフルの攻撃で右腕も破壊された。

               ※

 それは、第541遊撃艦隊の副隊長の目の前を青色ガンダムが退いていた。
(あれが『ガンダム』の操縦を許されたパイロットの力かよ)
 副隊長は、その力に圧倒されていた。

               ※

 シグマン少佐は、あることを思い出した。
(そういえば今日は、この前読んだ雑誌の別冊号が入る日だったな。
宣伝を見る限りでは、面白そうなんだけど買うかどうか迷うな)
 シグマン少佐は、雑誌を購入するかしないかで迷っていた。

               ※

「副隊長、何をしている?
任務は、まだ終わってないんだぞ」
 ユーピテルのコックピット内を隊長の怒号が響いた。

               ※

 その時ミネルバとガーティ・ルーが帰還命令の信号弾を撃った。
それにパイロットたちが気付いた。
ステラは、その光を見て安心した。

               ※

 それは、リーンホースJr.のブリッジ要員も気づいた。
「漸くこちらの実力の高さが分かったようですね」
 ミハイル副艦長は、鼻を高くして言った。
「そうかもしれないが別の理由かもしれない」
 マーカー艦長は、深みのあることを言った。
「別の理由ですか?」
 ミハイル副艦長がマーカー艦長に質問した。
「高度だ」
 その瞬間ブリッジにいた皆がはっとなった。
「見たところあの2隻は、まっすぐ地球に向かっている。
おそらくノンオプションで大気圏突入が出来るんだろう。
そしてあのオーブの部隊は、全力で我々を妨害してくる。
我々は、任務を選ばねばならなくなった。
達成できる任務と達成できない任務」
 マーカー艦長は、静かに皆に言った。

               ※

 ウォーレン中尉は、ア・バオア・クーの通路でケイト中尉を見かけた。
しかしケイト中尉は、手鏡で百面相を真剣に作っておりとても怪しげだった。
「やあ、ケイト中尉」
 ウォーレン中尉は、顔をややひきつらせながら声をかけた。
「ああ、ウォーレン中尉」
 ケイト中尉は、ウォーレン中尉に気付いた。
「今百面相をしていたみたいだけど本当のところは、何をしていたんだ?」
 ウォーレン中尉は、ケイト中尉が何をしていたのか気になっていた。
「み、見てたんですか?」
 ケイト中尉は、顔を真っ赤にして確認した。
「遠くからだけど」
 ウォーレン中尉は、申し訳なさそうに言った。
「なんていうか」
 ケイト中尉は、苦笑いしながら答えに詰まっていた。
ウォーレン中尉は、せかさずケイト中尉からの答えを待った。
「ちょっとイメージチェンジでもしようかと思い立ったから」
 ケイト中尉は、答えを言った。
「イメージチェンジか」
 ウォーレン中尉も十代のころは、色々なことを思い立ち実行したので親近感がわいた。
「そうなんです。
それでもしよろしければちょっと参考にしたいのでウォーレン中尉のタイプとかって教えていただけませんか?」
 ケイト中尉は、ウォーレン中尉にお願いした。
「俺の?」
 思いもしなかった願いにウォーレン中尉は、驚いた。
「はい」
 ケイト中尉は、力強くうなづいた。
「そうだな。
おとなしい子かな」
 ウォーレン中尉は、思いつきで答えた。
「それならいけます」
 ケイト中尉は、自信たっぷりに答えた。