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プロポーズ

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「なんでそんなに驚くんだよ。」

「や、だって…」

「…お前はそういうこと、
 一度も考えたことねえのかよ。」

「や、ないっていうか、
 あるっていうか…」

「なんだそれ。」

考えたことないことはない。

でもそれはただの妄想で、
現実にそうなるとか、
考えもしてなかった。

戸惑っていると、馬村はサッと立ち上がり、
引き出しの中から何か小さな箱を取り出した。

そしてソファに座っているわたしの前に
ひざまづいた。

「えっ、馬村?!なにやってんの?!」

「左手出して。」

「えっ。」

「いいから早く出せ。」

「はっ、はい…」

わたしはおずおずと左手を
馬村の前に差し出した。

馬村は箱から指輪を取り出すと、
わたしの左の薬指にそれをはめた。

「ま…馬村?」

「すずめ。」

「えっ?あっ……はい。」

馬村がまともにわたしの名前を呼ぶなんて
初めてかもしれない。

「俺はお前が好きだ。」

「っ…////」

「…一生大切にするから
 俺と結婚してください。」

「…!!」

「…返事は?」

「わたし大食いだよ?」

「知ってる。」

「料理苦手だよ?」

「わかってる。」

「それでもいいの?」

「いいから言ってる。
 何年付き合ってると思ってんだよ。」

「えと…6年?」

「もういいから、
 "はい"って言え。
 それ以外認めねえ。」

「ふっ…何それ。」

思わず眉毛が下がる。

「馬村。」

「…おう。」

「よろしくお願いします。」

「っ////」

馬村は頬を染め、わたしにキスをして
強く抱きしめた。

「馬村…?」

「…もっと余韻に浸らせろよ。」

「ん…」

わたしは馬村の背中に手を回した。

「大輝…」

名前を呼ぶと、
急にバッと馬村が離れ、
わたしの顔を見た。

「や…同じ名字になるなら
 馬村って呼ぶのは変かなって…」

「もっかい言って?」

「えっ、そんな改まって…」

「言えよ。」

「…もう、しょうがないな。」

作品名:プロポーズ 作家名:りんりん