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ホワイトベースの猫

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最後に残った家族と共に、フラウ達も地上に出ると
「無事だったか」
父と父と一緒に出ていた青年たちが迎えてくれる。
「アムロ君の言う通り、港に出ようと思っている。民間人を全て見捨てるとも思えないので、最悪、母さんとフラウは艦に避難させてもらえるだろう」
歩きながら、父が呟いた後、
「アムロ!」
地面に座り込んでいるアムロの姿を見つけたので、
「アムロが居るわ。あたし連れてくる」
そう両親に言い置いて、更新乗れるから外れて、
「アムロ! 何をしているの!」
そう怒鳴った瞬間、背後から強烈な爆風が来て、
「え・・・」
振り返るとジオンの爆撃で全員が倒れていた。
全員ではなかったかもしれないが、殆どの人が・・・、
「お父さん! お母さん! おじいちゃん・・・おばあちゃん!」
他の人の事はどうでも良い。
家族だ。
フラウの家族がどうなったのだ。
何も考えずに、家族が歩いていた辺りに走って行く。
アムロがついて来ていたのかは、全く覚えていないし、ハヤト達がどこに居たのかも知らなかった。
カツ、レツ、キッカの両親もおそらくこの攻撃で亡くなったのだろうと後から考えるが、その時は他の人の事など考える余裕なんてなかった。
倒れている家族に縋り付いて、
「起きて・・起きてよ。一緒に逃げよう!」
泣き叫ぶ事しかできずにいるフラウに、
「ここに居たら、フラウまで死んでしまう。立って!」
同じように体をゆすぶられているのに、
「お父さん」
反応できない。
ただ、ただ、家族を呼んでいるフラウに、
「フラウ!」
頬に熱が走る。

作品名:ホワイトベースの猫 作家名:かえで