伝えたい事
こんなに綺麗で優雅な人なのに、1年戦争ではパイロットもしていたって、ブライト艦長からも、艦長の奥さんからも聞いた。
凄く驚いたのを覚えている。
お兄ちゃんが乗ってきたシャトルの到着したアナウンスが流れて暫くしてから、リュック一つ持ったお兄ちゃんがでてきた。
少し頬が痩せた・・し、背はかなり伸びている。
そうだよね。
お兄ちゃんって、育ち盛りの真最中だったものね。
身体つきもたくましくなっていた。
一応はつくけど、やっぱり軍人だものね。
それなりに鍛えているのだろう。
別れた時と違って、ジージャンとジーパン、スニーカーといったラフな格好だった。
「おーい」
どれだけ離れているんだ! って、言いたくなるくらいの声。
ぶんぶんと手を振りながら走ってくるお兄ちゃん・・・
「おにーちゃん!」
お兄ちゃんだよ!
その瞬間、横に居たセイラさんの存在が頭から消えていた。
自分がどこに居るのかも意識から飛んでしまって、
うれしい!
あいたかったよ~!
あれ?
私も走っているよ!
わ~
お兄ちゃんってば!
リュック捨てちゃダメでしょ!
リュックあると走りにくいのはわかるけど・・、とにかくダメ!
前を見て!
走らない!
人に体当たりはしないの!
転ばない!
小言だけは、相変わらず出てくるけど・・言えない。