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主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~

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第35話『白銀のバトルアーティスト』

前書き

エリーサ、アリア、エルヴィーラの案内のもと、学院内のバトルアリーナに到着したサトシ達。そこでも、また新たなる出会いが待ち受けていた…


※ 字数稼ぎのために、意味不明な描写がありますが、気にせずお読みください。





 現在サトシ達が滞在しているポケヴェール女学院は、タマムシシティ中心部に位置する小中高一貫教育の私立学校である。基礎学力はもちろん、ポケモンバトルとコンテストに特化した教育システムを導入しており、全国ないしは世界中から高度な知識と技能を求めて毎年入学希望者が殺到する。教育福祉国家・フィンランドの教育機関をモデルとしていることもあり、独自の奨学制度が充実していて、所得の高低に関係なく様々な学生が華々しい学院生活を過ごしている。また、毎年2月頃に新入学・編入学試験が行われるが、その試験が超難関で、試験会場の前で涙をのむ受験者の姿が見られるのも珍しくない。


アリア「皆様、ここがバトルアリーナです。」


サトシ「ここが、バトルアリーナ…。この学院のいろんな施設を回ってみたけれど、ここもスゲェデカいな。」


アイリス「ホントね。あの建物のてっぺんに登って見る景色は良い眺めだろうね。」


デント「アイリス、それはいいけれど来て早々よじ登ろうと考えるのはバット・テイストだよ。」


アイリス「うぅ、分かってるわよ!」


 バトルアリーナの建物の荘厳さを感じ、早速圧倒されるサトシ達。アイリスは一瞬、建物によじ登って景色を眺めたいという衝動に駆られたが、それはデントによってあっさり却下される。


アリア「とにかく、中に入りましょう。先程も言いましたが、ここでは学生が空いた時間を利用してポケモンバトルを行っております。バトル中でしたら中断させるわけにもいきませんが、中には観戦に回っている者、次のバトル待ちの者もいますので、運が良ければポケモンバトルが出来ますよ。」


エルヴィーラ「仮に相手が見つからなくても、私達が代わりに相手をしてあげるわ。」


エリーサ「希望があれば、バトル形式も選択できるようになってるの。」


サトシ「あ、ありがとうございます。」


デント「本来僕たちが招待される人間ではないのに、ここまで良くしてくれて。逆に申し訳ない思いです。」


アリア「いえいえ、『どんなゲストであれ、丁重にもてなすべし』。それがこの学院の基本概念ですから。」


 サトシ達は改めて、ポケヴェール独特の校風が全ての学生に浸透していることを痛感する。


エリーサ「今日も結構バトルが行われているわね。あら? あれは…。」


サトシ「どうしたんですか?」


エリーサ「えぇ、私の親友の姿を見かけたものだから。紹介するわ、ついてきて。」


 自らの親友を見かけたと言うエリーサに促されるように、サトシ達は彼女の後ろをついていく。


エリーサ「ハンナ!」


ハンナ「あら? エリーサ?」


 エリーサから、自らの親友であろう人物に声を掛ける。エリーサからハンナと呼ばれた女性は、エリーサに呼び掛けられサトシ達の方へ振り向く。


ハンナ「一体どうしたの? それとそちらの方々は?」


エリーサ「さっきまで、アリア、エルヴィーラと一緒にこちらのゲストを案内していたのよ。その後少し案内しづらい状況になったから、こっちに来たの。あっ、こちらはサトシ君にアイリスさん、デント君よ。」


エルヴィーラ「ちなみに、この方達の他にもゲストは数名いるわ。」


ハンナ「大体の状況は把握できたわ。ところでそのピカチュウを乗せている君が、サトシ君?」


サトシ「あっ、はい。俺がサトシです。」


ピカチュウ「ピィカ!」


ハンナ「あなたのことは、よく耳に入っているわ。今まで数多くのポケモンリーグで好成績を収めていて、現在トレーナーの中でも有望株だとか。それに、学院内でもあなたのことは評判になっているわ。」


サトシ「有望株だなんて、俺なんてまだまだですよ。」


 ハンナは、サトシのことを知っていたようだ。まぁ、ファンクラブが出来るほど学院内で評判になれば、否応なしに耳に入るのは当然である。


デント「あの一つお伺いしますが、もしかしてハンナさんは『白銀のバトルアーティスト』のハンナさんですか?」


ハンナ「あぁ、確か世間からはそう呼ばれているわね。」


サトシ「『白銀のバトルアーティスト』?」


デント「そうだよ、サトシ。このハンナさんはビューティフルでダイナミックなバトルスタイルからそう呼ばれているんだ。もちろん、白銀の名のとおり、氷タイプの巧みな使い手だよ。」


エリーサ「ちなみに、地元・フィンランドの国内大会でもバトル部門のタイトルを総ナメにしてきたわ。今度の『ワールド・チャンピオン・リーグ』でも国の代表として期待を背負っているの。」


ハンナ「凄いプレッシャー掛けるわね。エリーサだって、エルヴィーラやドリスとともに『コンテスト女三銃士』として、コンテスト部門のタイトルを総ナメにしてきたじゃない。それに今度の世界大会、国の代表としての期待を背負っているのはお互い様でしょ。」


エリーサ「まぁ、そうなんだけどね。」


 ハンナは『白銀のバトルアーティスト』の異名を持つほど、国際的に有名なトレーナーであった。ハンナとエリーサの他愛もない会話から、その功績ぶりがよく分かる。


アイリス「こ、こおりタイプ…。」


ハンナ「? どうしたの?」


 突然、声のボリュームが落ちたアイリスを気遣ってハンナが声を掛ける。


デント「あっ、アイリスはこおりタイプが苦手なんです。どうも、本人曰くドラゴンタイプと一緒に過ごしているうちに、自らもドラゴンタイプが苦手とするこおりタイプに対してそうなったそうです。確か、スズナさんの時も同じような状況になりましたね。」


ハンナ「そ、そうだったの。あまり詳しく知らなかったとはいえ、配慮すべきだったわ。ごめんなさい。」


アイリス「あっ、いえいえ! アタシ、苦手とは言ってもこおりタイプのポケモンには触れることができます! あたしのほうこそ、気を悪くさせてごめんなさい!」


ハンナ「お互い気をつけなくちゃね。ところであなた達は、ミス・スズナにお会いしていたのね。」


サトシ「はい、俺はスズナさんとはジムバトルしていますし、この間もハナダシティで一緒にトレーニングしていました。ハンナさんもスズナさんとはお知り合いなんですね。」


ハンナ「えぇ、以前お会いする機会があってね。ミス・スズナからは、氷タイプに対しての熱い情熱を感じたわ。その後意気投合してたまに連絡を取り合ったりもしているわ。」


デント「何だか、とてもワンダフルな交友関係ですね。」


 ハンナは同世代で自分と同じ氷使いであるスズナとも交友関係があることが判明。彼女の話す内容から、エリーサ同様に親友と言っていいほどの関係のようだ。


アイリス「そういえば、スズナさんにも結構気を遣わせちゃったなぁ。大丈夫かなぁ…。」