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主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~

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第46話『アクロバット・マスター、バジーリオ』

前書き

タケシ以上のナンパ野郎なバジーリオ。ただ、彼はイタリア代表に選ばれるだけあって、バトルの実力もさながらであった…


講義があるのにこんなことやっていていいのか、というツッコミは受け付けないということをあらかじめお知らせします。


前回の誤字報告

誤:バシーリオ → 正:バジーリオ(以降の話はこちらの表記を採用)






 ひょんなことから、突如自分たちの目の前に現れたバジーリオとポケモンバトルをすることとなったサトシ。しかも、相手のバジーリオが勝てばその場にいる女子全員と本日の夜の間じゅう一緒に過ごす権利を有することになるという条件付きのバトルだ。かなり横暴ともいえるバトルである。


アイリス「サトシ! このバトル、絶対勝ってよ!」


ヒカリ「あんな自意識過剰な奴に、サトシの全力を見せてあげて!」


サトシ「お、おう。最初から全力で挑むつもりだぜ…」


ドリス「つもりじゃ駄目! 最初から全力でアイツにぶつかって!」


 当然、この条件を女性陣が飲めるはずもなく、アニポケヒロインズはもちろんポケヴェールの学生諸君もサトシが勝てるよう全力で応援する。


サトシ(みんなやけに俺の事応援してくれるなぁ…。バトルするのは俺なのに…)


 サトシは自分以上に気合の入れようの女性陣に、若干引いていた。一応、揉めているということは理解してはいるのだが、何が原因なのか、いまいち状況は掴めていない模様である。


サトシ「それじゃあ、いってくるぜ!」


ヒカリ「ファイト! サトシ!」


エルヴィーラ「頑張って…」


 頭の中でいくつかの疑問点はあるものの、気持ちを切り替えてこれからのバトルに全神経を集中させるサトシ。今回のバトルは、前回のバトルアリーナとは場所を変えて、野外のバトルフィールドにて行われる。


アリア「使用ポケモンはそれぞれ3体、バトル形式はシングルバトル、それぞれのトレーナーには自由にポケモンの交代が認められます。それでよろしいですわね」


サトシ「はい、構いません」


バジーリオ「オゥ カピート! 早速始めようか」


 サトシ、バジーリオともに準備万端のようだ。ここに、サトシとバジーリオによる3対3のポケモンバトルの火ぶたが切られる。


サトシ「ドンファン、君に決めた!」


シュッ! ポォォォォォン!


ドンファン「ドンファ!」


 サトシは、ドンファンを一体目に指名。


バジーリオ「ミィ・ディスピース! エルレイド!」


シュッ! ポォォォォォン!


エルレイド「エルゥ! エェルレェイド!」


 対するバジーリオは、一体目にエルレイドを指名。ただ、ダンスを踊るかのように格好つけて登場したのだ。どうやら、バジーリオの性格そのものがエルレイドに伝染している模様である。


ヒカリ「普通のポケモンバトルでも、あんな登場のしかたするんでしたっけ?」


ドリス「あれはただ、エルレイド自身がカッコつけているだけよ。ポケモンは主(あるじ)に似るっていうのはこのことね。なんだか、エルレイドが可哀そうだわ…」


ヒカリ「……」


 エルレイドの登場アクション、まさに『無駄に洗練された無駄のない無駄な動き』である。バジーリオのナルシスト振りがポケモンに伝染しているある意味悲惨(爆)な光景を目の当たりにして、呆然とする観戦サイド。


ドリス「とは言え、バジーリオはあんな奴だけどバトルの腕は本物よ。ポケモンにアクロバティックなアクションを身に付けさせてバトルを進める、別名『シチリアのアクロバット・マスター』と呼ばれているわ」


デント「ポケモン自身にアクロバティックなアクション。実に興味深いテイストですね…」


ドリス「イタリア代表に選ばれるぐらいだからね。奴がどんなバトルをするのかは実際見れいれば分かるわ」


 ドリスからバジーリオのバトルスタイルについて聞かされ、ポケモンソムリエとしての本能が目覚めた様子のデント。ポケモンバトルに至った状況を抜きにしても、非常に見ごたえのあるポケモンバトルになりそうである。


ベル「さっきも思ったのですけれど、随分イタリアについてお詳しいですね」


ドリス「まぁね。イタリアには何度も行ったことがあるし、あの国には私の知り合いも何人かいるしね。それにイタリアは私の大好きなパスタ料理の発祥の地だもの!」


ハルカ「本場・イタリアのパスタ料理、一度でいいから食べてみたいわぁ…」


デント「と、とにかく、バトルが始まりますよ(汗)」


 食に関しては滅法煩い二人の少女によって話が脱線しかけたが、デントが何とかそれを阻止する。一方バトルフィールドでは、すでにドンファンとエルレイドの攻防が始まっていた。


バジーリオ「エルレイド! ビルドアップからサイコカッター!」


エルレイド「エルルゥ! エェルレェイド!」


 先手を取ったエルレイドはビルドアップで能力を高め、素早くサイコカッターでドンファンに攻撃を仕掛ける。


サトシ「ドンファン、まるくなるで凌ぐんだ!」


ドンファン「ドンファ、ドンファ!」


 自らに向かってくる超能力の刃を、持ち前の防御力と‘まるくなる’を使って対抗。


サトシ「そのまま、ころがる攻撃!」


ドンファン「ドン! ドンファアアアアア!」


 ‘まるくなる’の状態から、ドンファンは‘ころがる’でエルレイドに向かって突撃する。最初の一撃は低威力の‘ころがる’であるが、‘まるくなる’と組み合わせることで威力を倍増させることが出来る。


バジーリオ「なかなかのスピードだね! だけど、かわさせてもらうよ!」


エルレイド「エルゥ! エルレェイド!」


 ドンファンが間近に迫る前に真上へとジャンプし、ドンファンの進行方向から自らの身体を退避させる。


バジーリオ「今だ、エルレイド! ドンファンにサイコカッター!」


エルレイド「エェルレィ!」


 ドンファンがエルレイドの丁度真下を通過しようとしたタイミングでエルレイドは‘サイコカッター’を放つ。


ドンファン「ドンファ!?」


 そのまま‘サイコカッター’の直撃を受けたドンファンは、その場で動きを停止させられる。さらに真上からはエルレイドが接近してきて、


バジーリオ「そこで、シザークロス!」


エルレイド「エェルレェイド!」


 ‘シザークロス’でドンファンを攻撃。


ドンファン「ドンファ!」


サトシ「ドンファン!」


 ドンファンにさらなるダメージを与える。ここまで、自らの俊敏な動きを利用して相手方のドンファンの攻撃をかわし、ノーダメージのままドンファンに連続攻撃を与えたエルレイドが優勢である。


バジーリオ「まだまだこんなものじゃないさ! エルレイド、ビルドアップ!」


エルレイド「エルゥ! エルゥゥゥゥゥ」


 エルレイドはビルドアップでさらに気を高め、次の攻撃に備える。


エルレイド「エルレェイ!」


 そして、間髪入れずにドンファンに向けて急接近。ドンファンに攻撃を仕掛ける。