二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

主人公惣受け物語~アニポケ・ジョウト編~

INDEX|21ページ/93ページ|

次のページ前のページ
 


第14話『バクフーンの気迫』

前書き

窮地に立たされた感じのバクフーン。


だが、このポケモンには…






バクフーン「バクゥ〜」


ケンタ「ば、バクフーン…」


 バクフーンがメロメロ状態にされ、不利な状況となったケンタ。だが、そんな状況であろうと、時とアカネは待ってはくれない。


アカネ「このまま一気にたたみかけるでぇ! プクリン、めざめるパワー!」


プクリン「プゥク! プゥクゥゥゥゥゥ!」


バクフーン「バクゥ〜」


 プクリンの‘めざめるパワー’。メロメロ状態のバクフーンは対抗できず、そのまま‘めざめるパワー’を喰らう。


アカネ「まだまだや! プクリン、かみなり!」


プクリン「プゥゥゥクリィィィィィン!」


バクフーン「バァ、バクゥ〜」


 さらに、プクリンは‘かみなり’をバクフーンにお見舞いする。メロメロ状態のうえ、さらに‘あまごい’による‘かみなり’必中効果もあり、バクフーンは大ダメージを喰らう。それにしても、目にハートマークを付けて相手の度重なる攻撃を受けるバクフーンの姿は、何かまじまじと眺めてはいけない雰囲気漂う光景である。


サトシ「ケンタ、ピンチだな…」


ヒカリ「バクフーンがメロメロ状態になってしまったら、思うように攻撃が出来ないわね」


 観戦サイドの面々も、固唾を呑んで見守っている。バクフーンとプクリンとの攻防は、現在は一方的な展開ではあるが、手に汗握るものといっても過言ではない。


バクフーン「バクゥ〜」


プクリン「プックリィン!」


アカネ「さぁ、どないする? ケンタはん」


ケンタ「まだまだ! バトルはこれからですよ!」


アカネ「ふふ、それでこそウチが認めたケンタはんや! でも、そろそろトドメと行かせてもらいますわ!」


プクリン「プクゥ!」


 プクリンは、バクフーンにトドメを刺しにかかろうと飛び掛かる。‘メロメロ’の影響で相手の攻撃に対してほぼ無抵抗であったバクフーンには、かなりのダメージが蓄積している。恐らく、今度のプクリンの攻撃を受ければ戦闘不能になる可能性は大であろう。


プクリン「プクゥ! プゥゥゥゥゥクゥゥゥゥゥ!」


バクフーン「バクゥ〜」


 バトルフィールドの天候は雨の為、まだ必中効果のある‘かみなり’を放つプクリン。ただでさえ、高い威力を誇っているのでトドメの一撃には十分な攻撃技である。


ケンタ「バクフーン!」


バクフーン「……」


 ‘かみなり’を喰らったバクフーンは俯いたまま微動だにせず、ケンタの声掛けにも反応する素振りを見せない。


バクフーン「…バクゥ、バクバァァァァァ!」


ケンタ「ど、どうしたんだ!? バクフーン!?」


アカネ「こ、これは一体どないしたんや!?」


 しばらく沈黙を貫いた後、バクフーンは灼熱の炎を身に纏いながら雄叫びをあげる。突然のことに、ケンタは驚きを隠せない一方である。


ヒカリ「ねぇ、これって…」


サトシ「あぁ、間違いなくバクフーンの特性・もうかだ。俺のゴウカザルの時とよく似ている」


コトネ「何故かは分からないけれど、メロメロ状態も解けているようね…」


 バクフーンが突然雄叫びをあげた理由、それはバクフーンの残り体力が少なくなったときに発動する‘もうか’によるものであった。通常そうなることはないのだが、‘もうか’を発動した際に出たバクフーン独特の気迫が、メロメロ状態を解消させたようだ。


ケンタ「す、凄ぇぜ! バクフーン!」


バクフーン「バァ! バクゥゥゥゥゥ!」


アカネ「さすがやな。せやけど負けたらアカンで、プクリン。そのまま、かみなりをお見舞いさせたりぃ!」


プクリン「プクゥ! プゥゥゥクゥゥゥゥゥ!」


 バクフーンによる突然の‘もうか’発動によって一旦動きを止めたプクリンであったが、臆することなくバクフーンに向けて再び‘かみなり’を放つ。


バクフーン「バァクゥ! バァァァ!」


 残り少ない体力の中、プクリンの‘かみなり’をモロに喰らうバクフーンであったが、‘もうか’で本来の気迫を取り戻している為に何とか耐え忍んでいる。


ケンタ「おっしゃあ! バクフーン、ここから一気に反撃だぜ!」


バクフーン「バクバァァァァァ!」


 ‘もうか’発動の中、最大限の気迫を表すかのごとく雄叫びをあげるバクフーン。ケンタは一息いれて、バクフーンに次の指示を出す。


ケンタ「バクフーン、かえんほうしゃだ!」


バクフーン「バクゥ! バックフゥゥゥゥゥン!」


 バクフーンは‘もうか’によって威力が向上した‘かえんほうしゃ’をプクリンに向けて放つ。一応、バクフーンは‘ふんか’という炎タイプでもトップクラスの威力を誇る技を覚えているが、‘ふんか’は残り体力が少なくなると威力が下がる攻撃技であるため、あまり‘もうか’との組み合わせは良くない。


プクリン「プク、プククゥ…」


 時間の経過とともにプクリンにも疲労の色が隠せず、‘かえんほうしゃ’を回避することは出来なかった。だが、持ち前の耐久力によって何とか耐えている。


バクフーン「バァククククク、バクゥ!」


プクリン「プクリィ!」


 バクフーンはさらに‘ころがる’でプクリンに攻撃の応酬を仕掛ける。プクリンに攻撃が命中する度に、‘ころがる’はその威力を増していく。


ケンタ「ここで仕上げだ! バクフーン、ころがるの勢いを利用してかえんぐるまだ!」


バクフーン「バククゥ! バァァァァァクゥゥゥゥゥゥゥゥ!」


 バクフーンは‘ころがる’状態のまま、‘かえんぐるま’を繰り出す。これは本作品のリメイク前に少しばかり登場したコラボ技、『火炎大車輪』である。リメイク前は作品では‘ころがる’を使った直後に‘かえんぐるま’を使うパターンのみだったが、リメイク後の作品では‘ころがる’で何発か相手にダメージを喰らわせた後、‘かえんぐるま’を繰り出すというパターンが追加されている。


プクリン「プクゥ!? プクリィ!」


アカネ「プクリン!」


 プクリンは猛スピードで自らに接近してきたバクフーンに対応できず、‘ころがる’の連続ダメージ、さらには‘かえんぐるま’の威力も加わって大ダメージを喰らう。


プクリン「プクリィ…」


審判「プクリン、戦闘不能! バクフーンの勝ち! よって勝者、ワカバタウンのケンタ!」


 プクリンが目を回して倒れているのを確認して、審判が勝敗のジャッジを下す。窮地に立たされてはいたものの、一つの出来事をきっかけに自らの有利な戦況に持っていき、そのまま一気に勝利をつかみ取ったケンタとバクフーン。彼らの気迫が良い化学反応を起こしたバトルであった。


アカネ「あともう少しやったんやけどなぁ。ケンタはんとバクフーンの気合いに推されてもうたわぁ」


ケンタ「いやぁ、アカネさんとプクリンもなかなかのガッツでしたよ。ワカバタウンでのサトシとのバトルに続いて、熱くなったバトルでした」


ヒカリ「見ているあたし達まで、手に汗握る攻防だったわ」


サトシ「あぁ、見に来て正解だったぜ」