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主人公惣受け物語~アニポケ・ジョウト編~

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第17話『コンテスト界最高の女王』

前書き

リメイク前から御贔屓にしてくださっている読者の方なら、サブタイから誰が登場するのかは容易に予想できますよね…


あと、「大勢のギャラリーがいる中でこんな展開はねぇだろw」というツッコミはスルーしますのでw




ヒカリ「あっ、えっ!?」


ポッチャマ「ポチャア?」


 後からある人物に声を掛けられて振り向いた直後、心配するポッチャマをよそに思考が一時停止するヒカリ。


???「あの、わたくし少々お尋ねしたいことがあるのですが…って、あら?」


 ヒカリに声を掛けた女性はヒカリに何かを尋ねたかったらしいのだが、当のヒカリがこのような状態なので尋ねようがない。


ヒカリ「…」


???「あ、あのう…。大丈夫ですか?」


 ヒカリと対面する女性はヒカリが自らの声に反応しないので、困った様子である。


ポッチャマ「ポチャア…。ポォォォチャアアアアア!」


ヒカリ「!? キャア!」


 思考停止中のヒカリを見て、見るに見かねたポッチャマはヒカリの顔目がけて‘みずてっぽう’を放つ。ポッチャマの‘みずてっぽう’のおかげで、ヒカリは何とか我に返ることが出来た。


ヒカリ「ごごごごめんなさい! い、いきなりのことであ、頭がボーッとしちゃって!」


???「とりあえず、一旦落ち着きましょう。いきなり声をお掛けしたわたくしにも責任がありますし…」


 まだヒカリが冷静な状態とは言えなかったため、女性はヒカリに一旦心を落ち着かせるよう促す。その後ヒカリは数回もの深呼吸を繰り返して、何とか心を落ち着かせる。


ヒカリ「本当に失礼しました! 急なことに気が動転してしまって…」


???「いえいえ。突然あなたに声を掛けたわたくしにも非がありますわ。申し遅れました、わたくしリリアと申します」


ヒカリ「やっぱり、あの‘コンテスト界最高の女王(クイーン)’のリリア様でいらっしゃったのですね。まさかリリア様があたしに声を掛けてくださるなんて思ってもみませんでした。あっ、あたしヒカリと言います」


リリア「話から推測すると、ヒカリ様もコーディネーターなのですね。わたくしの方こそ、同じコーディネーターの方とこのような交流を行えて大変うれしい限りですわ」


 女性とヒカリはお互いに自己紹介をする。女性はリリアという名前で、彼女は‘コンテスト界最高の女王(クイーン)’と評される世界的に有名なトップ・コーディネーターである。


ヒカリ「ところで、あたしに声を掛けてきて何か用ですか?」


リリア「あっ、そうでしたわ。少々お時間よろしいでしょうか? ヒカリ様にお教え願いたいことがあるのですが…」


ヒカリ「開演時間まで時間がありますし構いませんが、あたしに教えてほしいことって?」


 リリアがヒカリに声を掛けたのは、頼みたいことがあってのこと。ヒカリは開演時間までただ会場のまわりを散策するだけだったので、リリアの要求にこたえる。


リリア「はい。実はわたくし、あの様々な飲み物が売っている機械を使いたいのですが…。使い方は分かっているのですが、実際に使うのは初めてで自信がなくて…」


 リリアはこう言いながら、近くに会った自動販売機を指差す。


ヒカリ「自動販売機のことですか? いいですよ。あたしが実際に使ってみせますので」


 ヒカリはリリアとともに自動販売機前に移動し、リリアに対して自動販売機の使い方を実践してみせる。


リリア「成る程。ヒカリ様の適切に実践してくださったおかげでよく分かりましたわ」


ヒカリ「いえいえ。リリア様のご期待に応えられるようなものであったかどうかは自信ありませんが…」


リリア「とんでもございませんわ! ヒカリ様のは丁寧なジェスチャーを交えたとても分かりやすいものでしたわ。わたくしのほうこそ、無理なお願いを聞いて下さって申し訳ありませんわ」


 ヒカリの自動販売機の使用方法の実践は、うまくリリアに伝わったようだ。リリアは自らのお願いを聞き入れてくれたヒカリに感謝とお詫びの気持ちを入れつつ、ヒカリの実践を踏まえて、自動販売機で‘おいしいみず’を購入することが出来た。


ヒカリ「でも、意外です。コルドー地方の有名な財閥のご令嬢のリリア様が、このような庶民的なものに興味を示されるなんて…」


リリア「わたくし、こう見えても邸宅で一日を過ごすより、街に出て動き回る方が好きですの。街では様々な人々との触れ合い、そして邸宅で過ごしているだけでは見つけられない新たな発見がある…。それはわたくしの興味と好奇心を掻き立てますわ。先程飲み物を購入したあの自動販売機はわたくしの国にはありませんし、機械から飲み物が出てくるなんて面白いシステムですわ」


ヒカリ「あぁ、あたしも何だか分かるような気がします。あたし今は仲間と旅をしているんですけれど、その中であたしの知らない世界を体験したり、見つけたりすることがあります。さらに言えば、新しいポケモンをゲットして仲間を増やしていくのも楽しいです」


リリア「確かに、新しいポケモンをゲットすることもまた、新たな発見ですわ。ヒカリ様はお仲間様と一緒に旅をしているのですね。さぞ、楽しい毎日をお過ごしでしょう」


ヒカリ「はい。時々けんかもありますけれど、そんな仲間達に助けられることもあって、かなり充実した旅ですよ」


 自動販売機での飲み物の購入を終えた後、ヒカリとリリアはそれぞれ購入した飲み物を飲みながら談笑している。ヒカリはリリアと出会った当初は何だか遠い存在で近寄り難い雰囲気を感じていたのだが、リリア自身が以外にもフレンドリーな性格であったこともあって、今ではすっかり打ち解けている。


リリア「ヒカリ様のポッチャマは、ヒカリ様との仲が大変よろしいのですね。見ていてヒカリ様に対する信頼感が感じ取れます」


ヒカリ「はい、ポッチャマはあたしが最初に旅に出てからずっと一緒にいる最高のパートナーポケモンです」


ポッチャマ「ポッチャ!」


リリア「ふふふ、これからも他のポケモン達ともども大切になさってくださいね。きっとヒカリ様のコーディネーター人生の手助けとなることでしょう」


ヒカリ「はい!」


 リリアはヒカリに抱きかかえられているポッチャマを見て、彼のヒカリに対する信頼感を瞬時に感じ取る。リリアに激励の言葉を贈られ、ヒカリは喜びに満ちた顔で返事をする。


リリア「では、わたくしそろそろ戻らなくてはなりませんので、これで失礼いたします」


ヒカリ「リリア様も夢の祭典に招待されているのですね」


リリア「はい。これから他のトップ・コーディネーターの方々とともに素敵なパフォーマンスを魅せられると思うと、楽しくて仕方ありませんわ。それと、この度はヒカリ様と素敵なお時間を過ごすことが出来て大変嬉しく思いますわ」


ヒカリ「あたしの方こそ、リリア様のお役にたてた上に楽しく会話が出来て光栄です」


リリア「また、お会いできることを切に願います。では、これにて失礼いたします」


ヒカリ「はい、リリア様この度はありがとうございました」