主人公惣受け物語~アニポケ・ジョウト編~
カスミ「霧の中から音が聞こえるけれど、何が起きているのか全く分からないわ…」
‘しろいきり’に覆われたステージの中で何が起こっているのかは、皆目見当がつかない。所々で音が聞こえてはいるのだが…
ビビアン「白く染まる霧の中では、一体何が行われているでしょうか? 霧が晴れる瞬間が待ち焦がれます」
音はしばらくすると聞こえなくなり、次第に霧も晴れていく。霧が完全に晴れた時、ウリムーとともに巨大な氷のオブジェが現れる。オブジェは所々雪や泥で着色されており、正に目で楽しめるものとなっている。
ビビアン「なんという事でしょう! しろいきりが貼れると同時に現れた巨大オブジェ。正にウリムーの力作といえましょう!」
オォォォォォ!
ウリムー「ウリュ…」
ウリムーが小さな身体を働かせて作り上げた巨大オブジェは、かなり完成度の高いものであった。オブジェの出来のみならず、頑張ったウリムーの力強さも観衆の心に響いたようで、さらなる大歓声があがる。
コンテスタ「涼しげな癒しとともに、ウリムーの可愛らしさとハツラツさを最大限に引き出せたとても魅力的なものでした」
スキゾー「いやぁ、好きですね〜」
ジョーイ「小柄な体格で命いっぱい頑張ったウリムーの活発さがとても印象に残りました」
アカネ「見た目だけじゃ判断できないウリムーの内に秘めたるものを魅せられた、そんなところでしょうか。あと、非常に涼しく見させてもらいました」
もちろん、ノゾミのパフォーマンスは審査員の面々からも高評価を得る。他のパフォーマンスに比べてやや派手さには欠けるが、ポケモンの内たる魅力を最大限に引き出すことに全力を尽くしたことが、功を奏したようだ。ノゾミとウリムーのパフォーマンスが終了し、大歓声と盛大な拍手の中で一次審査は終了したのだった。
続く
後書き
次回、休憩タイムと二次審査の途中まで…
作品名:主人公惣受け物語~アニポケ・ジョウト編~ 作家名:天の河