主人公惣受け物語~アニポケ・ジョウト編~
第39話『シルバーの成長』
前書き
ここでポケモンがサ○エさん方式のアニメであることを利用して、サトシ達は歳をとらないにも関わらずシルバーは急成長していたというなんともあべこべな設定を導入します(笑)
苦手な方は、ここでUターンすることをお勧めします。尚、読んでからの苦情は一切受け付けませんので悪しからず…
シルバーへ会いに行く第一陣として、サトシ、ヒカリ、フルーラ、ケンタ、マリナ、ルカが銀岩島へと移動した。シルバーがいるであろう岩場に向かう道中、サトシを挟んで両サイドにヒカリとフルーラがいる構図に唖然とするルカであったが、特にひと騒動起きることもなく順調に歩みを進めている。
ルカ(サトシ君、しばらく会わないうちに女の子にモテるようになったのね。まぁ、ポケモンにも人にも分け隔てなく接するサトシ君だから分からなくもないけれど…)
サトシの性格から、サトシが女の子から好意を抱かれることについて思わず納得したルカ。尚、黄岩島では残ったサトシLOVEの面々によって嫉妬と羨望の念に包まれた魔空間(爆)が形成されていることなど知る由もない。←デント、ドンマイw by.天の河
サトシ「ルカさん、確かこの洞窟の先にある岩場にシルバーがいるんですよね?」
ルカ「えぇ。オサム君が先に到着しているみたいだから、行けばすぐに会えると思うわ。あの時と同じ場所を住処にしているんだけれど、フフフ。シルバーの姿を見ればびっくりするわよ」
サトシ「? どういうことですか?」
ルカ「それは行ってみてからのお楽しみよ♪」
ルカの意味深な発言に頭に疑問符を浮かべるサトシであったが、ルカはウィンクをしながらそれを軽く流した。
マリナ「それにしても、島に到着してから随分と歩いたわね」
フルーラ「島の集落から大分離れたところに住んでいるのね」
ルカ「ルギアも伝説のポケモンの一体。それだけ狙われる危険性もあるから、誰にも見つからないような場所にいるものよ」
銀岩島に上陸してかなりの距離を歩いたことを感じつつ、サトシ達はシルバーの住処である岩場へと通じる洞窟に入っていく。
ルカ「それにしても、潮がひいている時間帯で本当に助かったわ」
マリナ「確か、うずまき列島は潮の干満の差が激しいところだって聞いたことがあります」
ルカ「えぇ、潮が満ちていたら島の人からボートを借りないと進めなかったけれど、今は運が良かったわね」
暗がりの洞窟の中を進んでいくサトシ達。今回はたまたま干潮の時間帯と重なっていた為、洞窟の中を歩いて進むことが出来ている。その為、スムーズに洞窟を抜けることが出来た。洞窟を抜けた後はまた少し歩いて、シルバーのいる場所へと移動する。
ルカ「オサム君、サトシ君達を連れて来たわよ」
???「あっ、久しぶりサトシ!」
目的地に到着すると、そこには先程まで話題に挙がっていたオサムと呼ばれる少年がいた。オサムはルカの声を聞くとすぐにサトシ達の方へと顔を向けて挨拶をする。
サトシ「元気そうだな、オサム。ところでシルバーは今どこにいるんだ?」
オサム「シルバーは今、海の中に潜って泳いでいるよ。さっき電話でルカさんから聞いているけれど、後ろにいる人達がサトシの仲間だよね?」
サトシ「これで全員じゃないけれど、紹介するぜ。左からヒカリ、フルーラ、ケンタ、マリナだ」
ヒカリ「初めまして、あたしヒカリ」
フルーラ「私は、アーシア島から来たフルーラよ」
ケンタ「俺はワカバタウンのケンタ。よろしくな」
マリナ「ケンタと同じく私はワカバタウンのマリナ。よろしくね」
オサム「みんな、はじめまして。僕はオサム。サトシやルカさんから聞いたと思うけれど、ここでシルバーの世話をしているんだ」
オサムと彼とは初対面の面々が挨拶を交わす。四人は自分の出身と名前、オサムは自分の名前と今いる場所で何をしているかを述べる。
オサム「シルバーには海から出てきてほしいんだけど、海深くに潜っていてどうも出てきそうにないなぁ。シルバー、海に潜っている方が好きみたいだし…」
サトシ「そっかぁ。まぁ、出てくるまで俺達は待っているぜ」
オサム曰く、シルバーは海に潜って泳ぐのが日常的になっており、海中のポケモン達と触れ合っているとのこと。海中に姿を現すのは、オサムやルカの姿が見えた時や気分次第だそうだ。結構、気まぐれである。
フルーラ「それなら私に任せてくれるかしら? ひょっとしたら、私の笛の音色で来てくれるかもしれないし」
ヒカリ「フルーラはルギアと非常に関わりのあるアーシア島の巫女だものね」
ルカ「私からもお願いするわ。こんな時に心強い人がいて助かるわ」
背中を押されるかのように、大海原に向けて笛の音色を響かせるためにサトシ達の前に出るフルーラ。フルーラはハンドバッグから貝殻で作られた笛を取出し、ハンドバッグはヒカリに預ける。そして、
フルーラ(このうずまき列島に来て、初仕事。アーシア島の巫女としての使命は果たして見せるわ)
アーシア島の巫女としての使命を新たに、フルーラは笛の音色を大海原へ向けて響かせる。
マリナ(綺麗な音色。思わずうっとりしちゃうわ…)
ヒカリ(なんか、神秘的な感じ。これならきっとシルバーだって…)
間近で聞く面々がうっとりしながらフルーラの笛の音色を聞いていると…
ブクブクブク… バシャアアアアアン!
シルバー「ギャアアアアアス!」
サトシ「! シルバー!」
海面に数滴の泡が浮かび上がり、しばらくして海中から水しぶきとともに通常とは少し小さい体格のルギアが現れた。このルギアこそ、サトシ達が以前出会ったシルバーである。
サトシ「前に会った時より大きくなったな。ルカさんの言っていた驚くことってこのことだったんですね」
ルカ「そうよ。驚いたでしょ?」
サトシ「はい。俺、カスミ、タケシが初めて見た時はもう少し小さかったので、もうびっくりですよ。シルバー、随分と大きくなったな」
サトシがシルバーに声を掛けると、シルバーは首をサトシの方へと伸ばしてサトシに頬擦りをする。どうやら、シルバーはサトシのことを覚えていたようだ。
サトシ「くすぐったいって、シルバー。あっ、シルバー、俺の後ろにいるのは俺達の仲間だ。みんなとても良いヤツだから、心配しなくてもいいぜ」
ヒカリ「はじめまして、シルバー。これからよろしくね」
マリナ「私はマリナ。よろしく」
ケンタ「俺はケンタ。よろしくな」
フルーラ「私はフルーラ。よろしくね」
ヒカリ、マリナ、ケンタ、フルーラの順でシルバーに自己紹介をすると、シルバーはニッコリと満面の笑顔で返す。以前サトシ達が出会った頃のような人間に対する恐怖心は、今のシルバーにはないようだ。
オサム「今までルカさんと一緒にシルバーの世話をしていたんだけれど、身体が大きくなっただけじゃなくてちゃんと技も使えるようにもなったんだ」
ルカ「とはいっても、エアロブラストだけなんだけどね」
作品名:主人公惣受け物語~アニポケ・ジョウト編~ 作家名:天の河