主人公惣受け物語~アニポケ・ジョウト編~
第42話『隠されたし列島の秘密』
前書き
ルカの口から、サトシ達がまだ知らない渦巻き列島の秘密が明かされる!?
ルカ「みんなこれから私が話すことをよく聞いて。私の推測だと恐らくオサム君が話していたことと大いに関係があると思うのよ」
デント「? 詳しく聞かせてください」
突然ルカが言ったことに首を傾げるサトシ達であったが、少し間をおいてルカの話を聞く体勢に入る。
ルカ「ここ渦巻き列島に存在する秘密の中で、まだ誰も解明できていない秘密があるの」
サトシ「解明されていない秘密?」
ルカ「秘めたる力を持つパワーストーンがこの列島のどこかに隠されているようなの。まだその存在も一部の島民しか知らなくて、列島のどこにあるのか手がかりすら誰も見つけられていない不思議な石よ。その秘めたる力はあらゆる概念が覆されるほどの莫大なもので、その力を得るために大昔から幾多もの人間がパワーストーンを追い求めてこの列島に上陸したって話よ」
マリナ「それで結局パワーストーンは誰も見つけることが出来ずに現在に至ると?」
ルカ「そういうことになるわ。私がこのパワーストーンについて語ることが出来るのはここまでよ。とは言っても私自身も島民から聞いた話をそのまま話しているだけなのだけれどね」
ルカから、渦巻き列島にまつわるパワーストーンの秘密について聞かされるサトシ達。そのパワーストーンはこの世の全てを根底から覆すほどの秘めたる力があるとのことであるが、その存在を知るのは一部の島民だけであり、列島のどこにあるのかを知る者は誰もいない。さらに言えば、一体誰の手によってこの渦巻き列島にもたらされたのかは誰も知らない不思議なパワーストーンなのである。
ルカ「サトシ君、カスミちゃん、タケシ君と一緒に探し求めた銀色の羽根の秘密の他にも、この渦巻き列島には誰にも解明されていないのがたくさんあるわ。長年研究を進めている研究者の間でもこの渦巻き列島は不思議な島なのよ」
デント「そこまでミステリアスな島だったとは…。こんな時に言うのもなんだけど、僕としては上陸した当初から興味深い場所だとは思っていました」
渦巻き列島にはルカがサトシ達とともに解明した銀色の羽根のことや今回のパワーストーンの他にも、隠された秘密があるとのこと。但しその詳細については本作品で特筆すべきことではないので省略させていただくが、実に不思議な島であることには変わりはない。その証拠にルカの話を聞いてこういった話には興味を寄せるデントが喰いついている。この場合彼は、「○○・ソムリエ」と自称してテンションを上げるのだが、現状を考えてそれは自重した。やればできる子である。←失敬な! by.デント
ハルカ「それにしても、雨が段々酷くなってきたわね。何だか風も強くなってきたようだし」
ルカ「ここまで酷くなるとは思わなかったわ。予報では天候が悪くなるとは聞いていたけれど…。この小屋は強力な災害に耐えられるように設計してあるから大丈夫だとは思うけれど、それよりも島の人達が心配だわ」
ルカの話を聞いているうちに、小屋の外の天候はさらに悪化していた。甚大な大雨、吹き荒れる暴風、川が出来るほどの大洪水と巨大台風並みの大災害である。現代の気象に関する表現なら「経験したこともない大雨」といったところか。
アイリス「フルーラ達大丈夫かしら? サトシ達が帰ってきてすぐにポケモンセンターに行ったきりよね…」
デント「この天候だと、小屋まで戻ってくるのは難しいね」
カスミ「大丈夫かしら?」
フルーラ、カノン、そしてカノンの双子の妹ということにしているラティアスは、天候が悪化する前にポケモンセンターへと向かっていた。ただそれ以来、彼女達は小屋に戻っていない。そんな彼女達の身の安全を心配するサトシ達であった。しかし、その心配をよそに雨足はさらに強くなっていく。
ルカ「心配する気持ちは分かるけれど、この強い雨で外に出れば私達だって身の危険に晒されるわ。大丈夫、あのコ達の無事を祈りましょう」
フルーラ、カノン、ラティアスを心配するあまり、気持ちが沈むサトシ達をこれ以上男ませないように励ますルカ。とはいえ、この大雨の中思うように外部との連絡が取れないこの状況ではルカ自身も彼女達が心配であることには変わりない。
作品名:主人公惣受け物語~アニポケ・ジョウト編~ 作家名:天の河