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主人公総受け物語~時オカ編~

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第7話『浴室での会話』

前書き

積もる話は、風呂でも入りながらゆっくりと(殴)





サリア「リンク///」


ゼルダ「お風呂、ご一緒してもよろしいでしょうか///」


リンク「……」


 あまりの突然の出来事にリンクの思考は停止、しばしの沈黙が流れる。ここで、サリアとゼルダが浴室に向かう以前まで遡ってみるとしよう。









ゼルダ「お二方とも、改めておいしい御料理をありがとうございましたわ」


ジョオ「いえいえ。こちらこそ姫様直々にこの辺境の地に出向いていただき、ありがとうございました」


ベス「おほめに預かり光栄です。一緒に作るのを手伝ってくれたエイミーにもしっかり伝えておきますわ」


ゼルダ「エイミーとは、さっきリンクが言っていた…」


ベス「はい、私達幽霊四姉妹の末っ子です。彼女は私達の中でもずば抜けてお菓子を作るのが上手なのです。本日お運びしたデザートも彼女が作ったものです」


ゼルダ「そうでしたか。程良い甘さにデザートに使われたハイラルオレンジのほんのりした酸味がいい具合に組み合わさって、そちらの大変おいしくいただきましたわ。直接お礼を申し上げたかったのですが、お姿が見えないようで…」


ジョオ「えぇ。何せエイミーは極度の人見知りで、私達やリンクや森の賢者様以外の人と会話をするのは苦手なのです」


サリア「でも、ゼルダ姫様。エイミーさんは決して悪い人じゃないってことは分かってください。むしろ、とても優しい人なんです」


ゼルダ「このように丹精込めて美味しいデザートをお作りになられるお方が、悪い人ではないことは私も分かりますわ」


 ゼルダの幽霊四姉妹の末っ子・エイミーに対する印象は、かなり良好のようだ。リンクの入浴中、このように他愛もない会話を大広間で繰り広げていたのだ。


ベス「ところで、お二人はリンクについてはどう思っているのかしら?」


サリア「どうって、アタシは仲良しの幼馴染で大切な人だと思っているけれど…」


ゼルダ「私は、リンクのことはこのハイラルを救った時の勇者、悪しき心を持たない良き人物との印象ですが…」


 サリアとゼルダは、ベスが突然リンクについて尋ねたその意図が分からなかった。二人が頭に疑問符を浮かべる中、ベスは…


ベス「やっぱり、そうだったのね。リンクは優しくてそれにカッコいい。今度、彼に告白して彼氏にしてもいいくらいだわ」


サリア・ゼルダ「「!?」」


 ベスの‘リンクを自分の恋人にする’という爆弾発言を聞き、自分は誰よりもリンクを想っているとの自信があるサリアとゼルダは過剰に反応する。


サリア「ベスさん! それはぜぇぇぇぇぇったいに駄目!」


ゼルダ「リンクには、ハイラルを守る使命があるのです! それにリンクは私と…いえ、とにかく駄目なものは駄目ですわ!」


 ベスに激しく講義をするサリアとゼルダ。


ベス「ふふふ、森の賢者様もゼルダ様も非常に分かりやすい性格をしておりますのね。二人とも、そこまでリンクのことがお好きでしたとは…」


サリア・ゼルダ「「!? //////」」


 サリアとゼルダの反応を見て、二人のリンクに対する好意を汲み取ったベス。そんなベスを見て、サリアとゼルダは「しまった」と言わんばかりの表情を浮かべる。そして、リンクに対する好意がバレてしまったことに恥じらいを覚え、急に顔を赤くさせる。


ベス「どうせなら、今リンクはお風呂タイムだから一緒に入ってあげればどうかしら?」


サリア・ゼルダ「え、えぇぇぇぇぇ!?」


 さらに悪ノリしたベスが放った爆弾発言、現在入浴中のリンクとの混浴をサリアとゼルダに提案してきた。


ジョオ「ベス、いきなりなんてこと言い出すのよ!」


ベス「リンク、森の賢者様、ハイラルの王女様、それぞれ違った境遇をお持ちの方が仲を深め合うのは裸の付き合いが一番と思って☆」


ジョオ「‘☆’じゃないわよ! ていうかそれは同性同士でのことだから! 仮にもお年頃の男女を混浴させたら取り返しのつかないことになり兼ねないわ!」


ベス「とんでもないことって、例えば?」


ジョオ「それは…。×××とか○○○とか…って、何言わせるのよ!」


 ベスの発言が発端で始まったジョオとベスの漫才的会話。その会話の内容はかなりキワドイもので、ジョオの口からは放送禁止用語も放たれている。ただ、サリアとゼルダにはその会話は耳に届いていないようで…


サリア(り、リンクと一緒にお風呂///)


ゼルダ(ハイラルの王女である私がそんなはしたないことを///)








 二人の脳内にめまぐるしく様々な思考が絡み合った挙げ句、冒頭の状況に至る。


リンク「……!? って、ふふふふふ二人とも、今じじじ自分が何を言っているのか分かっているの!?」


 突如思考が回復し、かなり慌てた様子でサリアとゼルダに問いかけるリンク。


サリア「わ、分かってるわ! ただどうしてもリンクと入りたくて///」


ゼルダ「もしかして、リンクは嫌ですか?」


 サリアもゼルダも今自分の行動がかなりおかしいということは十分に承知していた。ただ、先程のベスの発言を聞いていたせいか、思考と行動が一致していない。


リンク(えっ、何これ!? ていうか俺、決定権丸投げされてる!?)


 リンクは当然、この状況に困惑。ある魚人族の姫君から渡された精霊石、通称‘えんげーじりんぐ’の意味が分からない程鈍感なリンクではあるが、年頃の少年ゆえに同じ年頃で成長途中の美少女との混浴には(恥じらい的な意味で)多少の抵抗がある。頭ごなしに二人と追い返すわけにもいかず、これ以外の最善の策を考えるリンクであったが…


リンク「ご、一緒にどうぞ///」


 結局思いつかず、美少女二人との混浴を承諾。サリアとゼルダもリンクに促されるように、ゆっくりと浴室の奥へと進入する。


リンク「じ、じゃあ、俺あっちの方向いているから///」


サリア「う、うん///」


 サリアとゼルダをなるべく直視しないよう、自らの視界から彼女たちを外すリンク。その中で、サリアとゼルダは自らの身体を洗った後、浴槽へと浸かる。最初の内は気まずい雰囲気が流れ会話もままならなかったが、時間の経過とともに状況に慣れていった。そんな状況下で、ゼルダがリンクにナビィについての話題を切り出す。


ゼルダ「リンク、以前あなたと行動を共にしていた妖精の事ですが、あれからどうなりました?」


リンク「ナビィの事か。毎日、ハイラルじゅうをくまなく探しているんだけど、何も収穫なし。ただ…」


サリア「ただ?」


リンク「どうも、今回の森の神殿での一件とナビィのことが関係あるようで気が気でならないんだ。デグの樹サマから使命を託されたあの日以来、どうも変に勘ぐる癖がついてしまって…。何の根拠もないことを関連付けてしまう、悪い癖だね…」


ゼルダ「そんなこと一切ありませんわ!」