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主人公総受け物語~時オカ編~

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第5話『いざ、森の神殿へ』

前書き

リンクとサリアの目の前に、突如現れたシーク。彼…もとい彼女の真意とは一体…


※ 世界観が壊れている表現がありますが、気にせずお読みください。今後もこういったことがある可能性が大きいので、ここで説明していきます。






???「リンク! それはウルフォスではない!」


サリア「だ、誰!?」


 リンクとサリアが振り向くと、そこにはこのゼルダの伝説シリーズには絶対に外せない人物の姿があった。


リンク「ぜ、ゼルダ!」


 そこに現れた人物とは、今は仮の姿・シークに扮しているハイラル国王女・ゼルダだった。


リンク「一体、どういう事!?」


シーク「リンク、真実を確かめるんだ!」


リンク「真実…あっ!」


 シークが放った一言に突然何かを思いついた様子のリンク。直後顔をサリアの方に向けて、


リンク「サリア、背中のリュックからまことのメガネを出して! そしてそれを俺に渡してくれないか!」


サリア「まことのメガネね! 分かったわ!」


 サリアにまことのメガネを自分に渡すように指示。サリアは言われたとおりに、自分が背負っていたリュックサックからまことのメガネを取り出す。そして、自らがリンクに手渡しで持っていくような状況ではないので、取り出したまことのメガネをリンク目がけて投げ渡した。



パシィ!



リンク「ナイス! サリア!」


 投げ放たれたまことのメガネは、絶妙なコントロールでリンクの手中におさまる。まことのメガネを手にしたリンクは早速それを使い、ウルフォスの正体を見破る。


リンク「こ、これは!?」


 リンクが見た驚くべき光景。今までウルフォスだと思っていたのが、全て幽霊モンスター・ポウだった。どうやらこのポウがウルフォスに変化して、リンクとサリアに襲い掛かっていたようだ。


リンク「そうと分かれば!」


 リンクは持てる力を出し切るように、ポウを攻撃する。サリアとシークの手助けもあり、ようやくポウを一掃することが出来た。


リンク「はぁ…。やっと終わったぁ…」


サリア・シーク「「リンク!?」」


 ポウを撃退した直後、蓄積した疲労が一気に出て来たのか、リンクはその場に座り込んでしまった。


サリア「ごめんね、リンク。アタシ、何も出来なくて…」


シーク「ボクももう少し早く来ていれば…」


リンク「そんなことないよ。2人のサポートがなかったら、倒すことが出来なかったんだから…」


 リンクは弱弱しく答えながらも、サポートしてくれたサリアとシークに感謝の意を伝える。リンクの状態、さらにサリアの顔にも疲労の色が見えるので、しばらくその場で休息を取ることになった。







シーク「2人とも、だいぶ落ち着いたかい?」


リンク「あぁ、なんとか…」


サリア「アタシも大丈夫よ。アナタの持ってきてくれた“緑のクスリ”のおかげネ」


シーク「それは良かった」


 しばらく休んだこと、シークが緊急用に“緑のクスリ”を携帯していたこともあり、リンクとサリアの体力は大方回復したようだ。


サリア「まさか、ウルフォスの正体がポウだったなんて…。アタシ、今でも信じられないワ」


リンク「ポウは姿を消すことは出来るけれど、確か他のものに姿を変えることは出来なかったはず…」


シーク「それに、ボクが感じた森の神殿から漂う悪しき気配。森の神殿に何かがあったとしか言いようがないね」


 シークが森の聖域へ来た目的。それは、森の神殿から邪悪な気配を感じ、その正体を突き止めるためである。その途中、リンクとサリアがウルフォスに扮したポウに襲われているところに遭遇したのだ。


リンク「やっぱり、森の神殿に行くしかないみたいだね。幽霊四姉妹の事も心配だし」


 幽霊四姉妹とは、森の神殿を住まいにしているジョオ、ベス、エイミー、メグのことである。ちなみに本家時オカでは、ジョオ、ベス、エイミーは通常の敵として、長女のメグは中ボスとして現れる。本作では、リンクやサリアとは交友関係があるという設定でいかせていただく。


シーク「そうだね。それよりもリンク」


リンク「ん? 何だい、シーク?」


 シークは何かを思い出したかのように、リンクに言葉を投げ掛ける。


シーク「さっき、僕のことをゼルダと呼ばなかったかい?」


リンク「あっ、ごめん。(そういえば、シークの姿の時はゼルダって呼んじゃいけなかったんだった…)」


 シークは最初にリンクとサリアに声をかけたとき、リンクが“ゼルダ”と思わず言ってしまったことを気にしていた。どうやら、リンクとゼルダの間で「シークの姿の時は決して“ゼルダ”と呼ばないように」と密約しているようだ。ちなみに、シークの正体がゼルダであることを知っているのは、リンク、ハイラル王、ゼルダの乳母・インパの3名である。


シーク「まぁ、済んだことは仕方ないさ。これからは気を付けてくれ」


リンク「う、うん」


 シークは一言リンクに釘を刺した程度で、あまり責め立てることはしなかった。あまりしつこく迫ってリンクに悪い印象を与えるのも、シーク…もといゼルダ自身よろしくないことであると感じているようだ。この文でもお分かりのとおり、ゼルダもサリア同様リンクに好意を抱く一人である。


サリア(う、嘘!? この人がハイラル王女のゼルダ姫なの!?)


 このリンクとシークのやり取りを間近で傍観していたサリアは、当然のことながら驚きを隠せなかった。今目の前にいる自分たちと同じ年齢くらいの少年が少女であること自体、信じ難い。それほど、シークの姿は誰から見ても少年にしか見えない容姿だったのだ。


サリア(それならこれで確かめてみようかしら、うふふ…)


 サリアの悪知恵…もとい頭脳が働き、彼女は何か思いついたようだ。実を言うとどこで知ったのかは定かではないが(恐らくハイラル各地に点在する噂好きの謎の石からだと推測)、ゼルダがリンクに対して好意を抱いていることを知っている。


サリア「ねぇ、リンク。もう大分体力も回復したし、そろそろ足を進めない?」


リンク「そうだね。んで、サリア。どうして俺の腕に抱き着いているんだい?」


サリア「別に深い意味はないわ、ただなんとなくヨ」


 サリアはこう言いながら自らの両腕をリンクの右腕に絡ませるように抱き着き、時折シークの方へわざとらしく視線を向ける。


※ 姿はシークですが、ゼルダの心の声をお聞きください。


ゼルダ(うぅ、森の賢者様。あんなにリンクにベッタリ引っ付いたりして…。私だって我慢しているというのに…)


 徐々にサリアに対する嫉妬心が湧きあがっていくシーク改めゼルダ。最初は一刻の姫君らしく我慢を貫いていたが、


ゼルダ(も、もう我慢できません!)


 素速く変装を解いて本来のハイラルの姫君の姿に戻り、サリアに対抗するようにリンクの左腕に抱き着いた。


ゼルダ「お久しぶりです、リンク」


リンク「あっ、あぁ、元気そうだね(なんで、ゼルダまで…)」