世界最後の一日1
「明後日、地球が終わる・・・!?」
誰がそう言ったのかは分からない。
ただ、誰もがそう思っていたのは気づいていた。事実、皆はそれぞれに抗議した。
「国民は・・・」
「土地は・・・」
「逃げるのか・・・」
「行く星は・・・」
まさに鶴の一声だった。
「静粛に!!」
そう大声で、議長国であるアメリカは言い放つ。
「国民は、火星に向かう。一番生存できる可能性が高いからだ。土地は捨てることになる。」
そこで、アメリカは口をつぐんだ。
これはアイツの癖だ。なにか不都合なことがあると、いつもこうなる。
「アメリカ、続きを話せ。」
そう、俺は言った。
「イギリス・・っ」
なにが言いたいかは分かる。でも、先を言わないとこの会議が進まない。
最後になるであろう会議が。
「いいから話せ!」
さっきよりも強く問う。
「俺ら国は・・・・ここ、地球に残れという命令が出た・・・。」
言い切ったあと、アメリカは強く唇を噛みながら、「shit!」と吐き捨てた。
眩暈がした。
そんな気はしていたが、いざ口に出して言われると、すごく辛い。
騒がしかった会議室は、一気に静かになった。
今日はもう終わるんだぞ、というアメリカの一言で、今日の会議は幕を閉じた。