世界最後の一日1
「ん・・・日本・・・か?」
「ええ、お目覚めですか?」
「ああ・・・・。今は・・・」
無意識に時計をさがす。
「大丈夫ですよ。まだ『明日』ではありません」
俺の意図を察してくれたのか、日本はそう伝える。
『明日』。
世界最後の一日。
「今、夕食の準備をしています。召し上がっていかれるんでしょう?」
「そうだな、もらう。」
「では、準備の間、お風呂にいかれてはどうでしょう」
フロ。
久しぶりの響きだ。
「ん、じゃあ行って来る」
「はい。ごゆっくり。」
日本はそう言うと、着替えの浴衣やら、石鹸やら桶やらを持たせてくれた。