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伝説の超ニート トロもず
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ドラクエ:disorder 歪みゆく英雄譚の交錯 第39話

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ロト「・・何かわかったのか?」

サマル「あ・・・その。わかったというか・・予感がして」

アレン「・・予感?」

サマル「ん・・・あの、あのね。・・ボク、実は少し前から思い始めてはいたんだけど。・・・なんだかロト様が時間が経つにつれてどんどん、遠くに行っちゃうみたいな。・・・この世界からもボクたちからも、離れていっちゃうみたいな気がしてて・・・」

・・・・・・・・。

ロト「・・その話をもう少し詳しく聞かせてくれないか」

――――――――――
―――――


9日目 同時刻 ―エイト―


エイト「・・・精が出てるようですね。読書は好きなんですか?」

アルス「うん、大好きだよ!暇さえあれば読んじゃう感じだなあ」

アルスさんの目の前の机には、3つほど本の塔が出来上がっていた。
その塔から外され、栞が挟まれているものが一つ脇に置かれている。題を見てみると・・・

エイト「・・・・これは、童話か何かですか?」

アルス「ああそれ?うん、サマルくんと一緒に読んでるんだけど、やっぱボクだけ先に最後までっていうのはね。確かに童話っぽい雰囲気ではあるんだ・・挿絵もデフォルメで可愛いし。でもねえストーリーは結構ブラックだよ。なんていうか、エグいっていうか。読んでみる?」

エイト「そうですね、お二人が読み終わったら貸してもらうことにします。それにしてもすごい量読みましたね・・・」

アルス「うん・・・今何時?うわ、6時間ぐらい経ってる!どーりで肩とか痛いと思ったよ」

エイト「サマルさんは何を?」

アルス「ロトさんたちが話があるって、1時間くらい前に。まだ話してるんじゃないかなあ」

エイト「そうですか。・・明日になるまでは特にすることはないんですよね」

アルス「そうだね・・・ソロさん、「鍵を探しに行く」としか言ってくれてないからねー、待ってるしかないよ」

エックス「よっ、お二人さん。読書会してんのかい」

ナイン「僕たちも仲間に入れてください!」

・・時計を見ると、もうすぐ9時になるところだった。明日に備えて早く寝ないといけないんだろうけど、どうせまた眠れなくなるんだろうな。
今夜は遅くまでリビングルームが賑やかになりそうだ。

――――――――――
―――――




































くろいたいようと しりたがりのしょうねん






むかしむかし、まだひとびとがあらそいをせず、なかよくへいわに くらしていたころの おはなし。
なぜひとびとが あらそわなかったのかというと、そのころはみんな ことばをしらなかったのです。 ですからだれも、これはじぶんのものだとか、それはあなたのものだとか、いいあらそわずに すんだのです。

そんなへいわなせかいを そとからながめているひとが いました。
このせかいをつくった かみさまです。
かみさまは おもいました。ことばがないと あらそいはないけれど、せかいのはってんが のぞめない。ぶんめいをつくらせるために にんげんたちに ことばをあげよう、と。

そうして ことばをもったひとびとは、ことばをつかって いろんなことをするようになりました。おとながこどもに ものをおしえたり うたをつくったり ほんをかいたり それはそれはいろんなことをするように なりました。そのせかいの ぶんめいは おおきくすすみました。

それをみて かみさまは、こんどはすうじを あたえようとかんがえました。すうじがあれば いまよりもっとたくさんのものを つくり、たくさんの かんがえかたを うみだし、もっとこうどなぶんめいが つくれるとおもったのです。

そうして すうじをもったひとびとは、すうじをつかって いろんなことをするようになりました。かずをつかった がくもんをつくったり しそうをつくったり たてものをもっと うまくつくったり それはそれはいろんなことをするように なりました。 そのせかいの ぶんめいは おおきくすすみました。

それをみて かみさまは こんどは もっとむずかしくてこまかい がいねんを あたえようとかんがえました。それはほんとうはすうじを たくさんたくさんかんがえて、ひとびとがじぶんたちで あみだすはずのものでしたが、みんながそれを おもいつくまえに かみさまはそれを ちじょうにもたらしました。

そうして すうがくと ぶつりがくと かがくをもったひとびとは、それらをつかって いろんなことをするようになりました。おとをためておくきかい、とおくのひととはなすきかい、ものをうつすきかい、びょうきをなおすくすり、そらをとぶのりもの、うみのそこをしらべるきかい、うちゅうにいくのりもの、なにもないところから いきものをうみだすほうほう、しゅんかんいどうする ほうほう、それはそれはいろんなものをつくりました。そのせかいの ぶんめいは おおきくすすみました。

かみさまはそれをみて まんぞくしました。そして、じぶんのむすこに いいました。
「こうやって がいねんをあたえていけば にんげんはどんどんかしこくなって、どんどんせかいを はってんさせていく ちからをもつように なるんだよ。」
むすこは かみさまにいいました。
「もっといろんなものを あたえてみてよ おとうさん。」
かみさまは くびをふりました。
「いいや これいじょうは だめだ。これでもすこし やりすぎたくらいさ」
むすこは ざんねんに おもいました。

あるひむすこは かみさまのめをぬすんで、にんげんたちが せんねんかけても とけなかった ぶつりがくの とてもとてもむずかしい りろんのしょうめいを ひとびとにあたえてみました。

そうして うちゅうのしんりをしったひとびとは、それをつかって いろんなことをするようになりました。じかんをまきもどして れきしをかえたり、うちゅうのぶつりほうそくを ねじまげてみたり、となりのうちゅうに いどうするほうほうを つくったり、それはそれはいろんなことをするようになりました。そのせかいの ぶんめいは おおきくすすみました。

それをみて うれしくおもったむすこは とくいげに かみさまにいいました。
「みてみて おとうさん。せかいがもっと はってんしたよ。」
しかしかみさまは かんかんになって おこりました。
「なんてことをしたんだ!このうちゅうのにんげんたちに こんなことができては いけないのに!!」
むすこは おどろきました。そして とてもとても かなしくなりました。
「どうして だめなんだろう。どうして おこられたんだろう。ぼくはしんかしていく にんげんたちが みたいだけなのにな。」

そのせかいは たくさんのかみさまたちに かんしされるようになりました。このまま ほうっておくと、とりかえしのつかないことに なりかねないからです。しかしそれでも むすこは そのせかいが きになりました。 きになってきになって しかたありませんでした。

そしてあるひ むすこは かみさまたちのめをぬすんで、にんげんたちが しょうめいしおわり ふかのうだときまっている ていりを ぜんぶ ひっくりかえして みました。