【戦国BASARA二次創作】声の呼ぶ方へ
「自分傷つけて、そのまま黙って死んでって、それで満足か?」
己の傷も顧みず、鋭い眼光で問い質す
「お前が死ねば、忍の行為を無碍にするぞ」
・・受け入れねばならないのに、それが出来ない
否、したく、ない・・・?
どうしたらいいか、分からない――――
「――――でも・・・っ・・・ぅう・・っ・・・」
泣きたくもないのに、大粒の涙が頬を掠めてく
「自分がアイツを殺したと思ってんなら、とんだ思い違いだな
寧ろ情けねぇって思えるんなら、その罪悪感抱えてでも生きてみせろ!!」
胸座を掴まれ、袂が血に染まっていく
ちらと、其方に目を見やると
猟奇的且つ真摯な眼差しが此方に向けられていた
尤もな正論をぶつけられたのだが
応えられる自信はない・・・
「離してくださ・・!?」
顔を逸らして
胸座を掴んだままの手を退けようとしたら
その手を掴んで押し倒され、政宗が乗りかかる形になった
そして、顎に逆の手が掛けられ
顔を無理矢理正面に向けさせらた上
齧り付かれる様な、強引な口付けで口を抉じ開けられ
口内に舌の侵入を許してしまった
「っ・・・!!」
自身の身体を捩ろうとすれば
腹に痛みが走り、じわりと血が包帯に滲んだ
鬼気迫る政宗の感情に、畏怖の念を抱くと共に
ほんの僅かにも興奮を覚えた自分を恥じる
此方の意を察したのか―
政宗は身体を引き離し、その戒めを緩め
自分を真正面から捉えて、こう切り出した
作品名:【戦国BASARA二次創作】声の呼ぶ方へ 作家名:勅使河原 知利