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伝説の超ニート トロもず
伝説の超ニート トロもず
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ドラクエ:Ruineme Inquitach 記録011

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そしてそれが終わるともう一度十字を切った。

正面奥のステンドグラスから光が漏れ、祈りを捧げる者たちを照らす。
・・・・・最初に立ち上がったのはソロだった。

「・・・これでみんなの罪は祓われた。あとはただ決して忘れずに、彼らの分まで戦い抜いて生きるしかない」

・・その言葉を聞き、サマルがそっと立ち上がる。

「・・ボクらの罪・・・だけ?ソロさんは・・・?」

「・・・俺の罪は永遠に消えない。夥しい血で汚れたこの両手が清まることは決してない。それに俺は、もう正しき神の加護を受けていていい存在じゃないんだ。宇宙の道理から、世界の理から外れた存在だ。みんなが気にすることじゃない」

「・・・・・・・・。・・そうか。もうそれについて反論する気はない。お前はそういう存在なんだろうな。だからこそこうして俺達に道を示すことができる。・・俺はムーンとアレンの死を忘れない。そしてソロ、お前の犠牲も忘れない」

アレルの言葉に、ソロは小さく笑って「ありがとう」とだけ返した。
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――――――――――――


No.14583 「彼が彼自身について知っている、または知っていない多数の事柄」

以下の個別ファイルは、総合異常心理学の権威であるK・カズモト博士と“ソロ”との、周囲と完全に隔絶された状況での会話をまとめた音声データです。データクリーンナップを推奨します。

ファイル04 “とんでもなく景気のいいクソ話!”  ― 36分 41秒


K.カズモト博士: ・・・四度目になりますね。スワードソン博士には、ご要望通りお伝えしておきました。それから私が引き続きお願い申し上げている件については、私が個人的に貴方に挑戦していると見ていただいて結構です。
・・私も、この分野を研究してはや三十年が経とうとしている身です。貴方が現れたことの理由のごくごく一部として、私にもっと精進しろと神が試練をお与えになっているのではないかと、おこがましくも思い始めています

ソロ: それは良いことだ。Rqur et izech virtaorだよ、博士。(※注釈1を参照)
さて、俺も俺で個人的な挑戦の意からあんたの申し出を断り続けてるわけだが、いい加減子供みたいに駄々をこね続けるのもクールじゃないと思い始めてる。
まああんたが欲してるものの正体があんたの期待するものとどれだけかけ離れていようと、それに関して俺にクレームを言わないのなら考えてやってもいい

博士: 約束しましょう。私の欲しているものの正体が例え何だとしても、それは私にとって最高のサプライズですから

ソロ: ・・・かもな。ちょっとばかし嫌な予感がするが、俺が折れてやるよ。何時間も続く意地の張り合いを聞かされ続ける奴らのことも考えないといけないしな

博士: その言葉が聞けてとても嬉しいです。これでようやく心を落ち着けて眠ることができそうですよ

ソロ: そうかい。何よりだ。言わせてもらうがアレだな、スワードン博士も大概だがあんたも相当な変わり者と言うか、物好きと言うか・・・怖いもの知らずと言うか。まあ、研究者って職業が天職だってことがよくわかる性格してるぜ

博士: (少し笑って)褒め言葉として受け取っておきます

ソロ: そりゃ有難い。・・(ため息)・・・で、どの辺から始めればいい?順序とやりようによっちゃ、あんたと同じ分野の医者が必要な人間が指数関数的に増えることになるぜ

博士: 私としても最大限の努力はしますが、ミーム感染による重篤な症状には記憶処理による治療が最も効果的です。施設にとっては重大な損害になるでしょうがね。
どこから話し始めるかは貴方にお任せします。あくまでも私の目的は貴方の心を見つめて分析することですからね

ソロ: ハンデをくれてやるってか、ははは。さすがだドクター、この俺に白旗を揚げさせただけある。良いだろう、そうしてやるよ。・・・(空中に右手を翳す。その手には小型のメモリチップが現れる)

博士: ・・それは?

ソロ: 俺の記憶をまとめたものだ。話すとあまりにも長いからあとで見てくれ。・・ただし、だ。
言っとくがとても気分の良くなるものじゃない。便所かどっかで見ることをおすすめする(メモリチップをカズモト博士に手渡す)

博士: そうですか・・(チップを受け取る)・・ありがとうございます。心して見るようにします。
・・・それで今から、事前解説をしてくださるということですか?

ソロ: そういうことだ。ポップコーンつまみながら見れる代物じゃないからな、先に説明と保険掛けをしておこうってこと。言わば俺の保身、責任逃れだよ。俺自身、冗談じゃなく自分のこれまでを思い返すときは、ポップコーンの代わりに抗うつ薬を齧りながらでやっとだったからな

博士: ・・・・深刻ですね。私としても、研究者としてと同時に精神科医として、お話を聞けるように心掛けておきます

ソロ: ああ、それはいいんだがな。どうしてもひとつ言っておきたいことがある。・・こんな大袈裟な前置きでビビらせといて悪いんだが、所謂心に傷を負った気の毒な人とか、治療が必要な可哀想な人とかそういうのとは一線を引いた認識をして欲しい

博士: と言うと?

ソロ: 同情の余地がなぁ・・・ないんだよ。そんなおキレイなもんじゃない、涙が出るような美しいものでもない。一言で言うと、もうダメなんだよ。もっと不浄で汚らしくて、救いようがない。涙の代わりに反吐が出る。どデカいクソの山を顔に投げつけられるような、そんな話だ。
だから、俺の心傷を癒そうだとかそんなことはくれぐれも思わないで欲しい。俺はそんなことは望んでない。ただただ、話したことによって相手を不快にさせちまうことだけが申し訳ないのさ

博士: ・・・・(小さくため息)・・・わかりました。貴方がそう仰るのであれば私は不快な気分になり、また貴方に治療が必要だと思う余地すらなくなるのでしょうね。・・・せいぜい、私は私の身を守りますとも。ですからどうかご遠慮なさらずに

ソロ: オーライ。じゃあとりあえず、俺がどうして俺自身を殺すに至ったか。その直前辺りから話を遡っていくとしようか。
・・博士は誰かと鬼ごっこやかくれんぼをしたことは?

博士: ・・いえ。・・私は足が遅くて鬼ごっこは不得意でしたので、部屋に鍵をかけていましたよ

ソロ: はは、話が早くて助かる。実はな・・・俺は追いかけっことかくれんぼが何より好きでな。17歳になってから683年間、毎日欠かさず飽きることなくやってた。ぞれも毎日同じ相手とだ。
そいつときたらよっぽど俺と遊ぶのが好きだったらしくてな・・・いつでもどこでもいつまでも追いかけてきた。もういい加減飽きてきた俺は色んな対策をとったが、そいつと相談しても話にならず、泣いても怒っても効果なし、無視を決め込んでも一方的に鬼ごっこを始めやがる始末。手に負えなかった

博士: ・・・・少し早いかも知れませんが、その方は誰なのか聞いても?