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同調率99%の少女(6) - 鎮守府Aの物語

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「そして少しずつお祖母様方から当時の話を聞き出すことが出来ました。大変な事態になっているにもかかわらず感慨深く思い出に浸った様子を見せるあなたのお祖母様は、気が強そうでハツラツとしたご様子で、その表情は非常に勝ち気でエネルギッシュでした。お年を召したとは思えないものでしたよ。昔を思い出してそのようなご様子で語った時のお姿が、お祖母様が小学生だった頃の戦いの中でみせていた姿の一片だったのかもと思いました。その後語っていただけた話によると、お祖母様はもともとクラスメートの数名が事件に巻き込まれたのを聞いて、自ら進んで関わったそうです。身を隠しながら紛争をすり抜ける毎日、ただの小学生である自分たちに何ができるかわからなかった。決意したはいいけれど、もどかしかったそうです。当時大人たちは統率に欠け敵の目をかいくぐって勝手に他地方に逃げたりバラバラに立ち向かって死傷者を出したりと、子供ながらに不甲斐ない様を見て感じていたそうです。その時、どこからか謎の機械を持った男性……いえ、性別すら不詳の人物が現れて不思議な機械を託していったといいます。誰も思い当たるフシがない人物だったそうで、大人たちは不審がったそうですが、お祖母様たち子どもたちは藁にもすがる思いでその人を信じてその機械の使い方を実戦で学び続け、大人たちの危機を救って少しずつ認められていったそうです。危険だとわかっていたけれども壊された自分たちの日常生活を取り戻すために、周りの人々を救うために耐え忍んだといいます。ただまぁ子供だったのでカッコつけて目立ちたいとか、そういった子供らしい欲もあったとか。」
「アハハ……なんだか他人事とは思えないです。さすが私のおばあちゃんといいますか。そっくりですね。」
 校長の最後のセリフに那美恵は注目して軽い口ぶりになって反応した。シリアスな話ではあったが、那美恵の反応に釣られて校長もにこやかな表情をして那美恵に返した。
「フフッ、そうね。でもどちらかというと、あなたがおばあちゃんに似てるというべきかしら。」
「うっ……そ、そうですよね〜!」おどける那美恵。
 
「その後、お祖母様たち小学生から拡大して中学生・高校生と協力者は広まっていき、全員が一丸となって奮闘したおかげで、人外を撃退し、被害はその地域だけで済んでそれ以上は広がらずに事件はかたがついたそうです。と、ここまで話しましたが、光主さんは大体はご存知ですよね?」
「ええと、はい。でも知らないところも結構ありました。というかあたしがおばあちゃんから聞いた時は小さい頃だったので……多分忘れてたこともあったかと。」
「そうですか。それではこれから続けることも光主さんにとってはご存知のこと半分、初めて知ること半分かもしれませんね。」
 そう那美恵に対して言葉をかける校長。そして続けた。