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伝説の超ニート トロもず
伝説の超ニート トロもず
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ドラクエ:Ruineme Inquitach 記録012

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「なんかその言い方失礼だぞ。・・ある程度基本的な力を身につけたなら、実践的に戦闘方法を体で学ばなければ意味がない。当然だろ?マーシャルアーツやるのに筋トレばっかり延々と続けてたってそれ以上の成長は見込めないさ」

「ま・・まあそりゃ、ごもっともだが・・・」

「当たり前だが加減はするし、戦うというよりはシミュレーションだな。なに心配はいらん、なんか手違いがあったって俺が付いてる。死にはしないだろうよ」

「手違いって何だよ・・・こえーよ」


「そんじゃまずは格闘技が得意なレックとエイトとエックスに基本的な身のこなしと体術を教えてもらおう。そしたら三人と順番にそれぞれ模擬戦だ。学習速度の面から見て、そうだな・・レックは三分の一の力で、エイトはちょっと手加減、エックスは割と本気で頼む」

「本気!?・・・うぅ・・お手柔らかにお願いします・・・」

「そ、そんなに怯えるなよ。ほら、いざとなったらべホマがあるし」

「それ逆効果じゃないです?」

「割と本気なあ・・・どんくらい本気なんだろう」
――――――――――――――――――
――――――――――――


・・・約十分後、レックとの模擬戦に入ったワンの様子を見ているアレルにソロが声をかけた。
その手には謎の道具がいくつか。

「・・・・・?それ何だ?」

「控えめな変化の杖。この世界の人間達に溶け込むためのものだ。ほら、アルスが街に出てみたいって言ってたろ?」

「・・なんで俺を?」

「一番変化がわかりやすいと思って。早い話がちょっとの間イメチェンしてみないかってこと」

「イメチェン?何それ気になる!いいなーやってみてよ!」

「・・?・・アレル様、いめちぇん・・とは何のことにございますか?」

「えっとな・・・様子や雰囲気を、見た目を変えることで大幅に別のものにする、みたいな感じかな。服装とか髪型を大きく変えることって認識でいいと思う」

「やってくれるか?」

「・・まあ、今は特にすることもないしいいぞ」

・・さらに十数分後。エックスに思い切り吹っ飛ばされ、ワンは受け身をとりながらも何度か地面をバウンドして最終的にはアルカディア西塔の外壁に叩きつけられた。

「あーっ、ご、ごめん!つい力が入りすぎて・・・」

「いえ・・だ・・大丈夫です。肋骨が二・三本ほど急逝しただけですので・・・・」

「急逝?・・ああ折れたってことか・・って、回復回復!」

「・・・言い回しがところどころ不思議なのはこの世界の言葉の影響なんですかね」

またべホマをかけてもらい、ワンは少し申し訳なさそうな顔で立ち上がった。

「・・ぶっ飛ばしておいてなんだけど、やっぱその恰好じゃ防御力が足りないぜ。ぬののふくより薄いんじゃないか?重さもなさそうだし」

頭を掻きながら、エックスがワンの着ている実験着を指摘する。白い無地の薄い布だけで構成されたそれに防御力などあるはずもなく、当然ながら戦闘には向いていない。

「うん・・やっぱ防具がいるよ。だって防御そのものはちゃんとできてたのに、あの吹っ飛びようだもんな・・・」

「ソロさんに言ってみましょう。たぶん今僕達が装備してるものも彼が作ったんでしょうから」

・・・そして防具の作成を依頼しに四人がソロのもとに足を運ぼうとすると。

「・・・・・・んっ?」

地面に立っているソロの隣に、見たこともない人物がいる。・・白衣は着ていないが、その見慣れない服装や髪の色と質感から見るに、この宇宙の人間のようだが・・・

「・・あれ誰だろ。ワン知らないか?」

「いいえ。アルカディアにはあんなに若い人はいません」

不思議に思いつつ、ソロに声をかける。

「ソロー。ひとつ提案があってさあ、こいつの分もちゃんと防御力がある戦闘着を作ってやってくれないかな」

「ん?ああ、そうだな。忘れてた。確かにそれじゃ裸同然だからな・・・」

そう言って両手を体の横に小さく広げると、クリアでレクリエーションフロアから錬金素材を運んできた。

「・・・ところで、隣の人は?研究所の人じゃあないんだよな?」

レックが尋ねると、ソロはその人物と目配せをして肩をすくめ、小さく笑った。

「わからないか?知ってるはずだけどな」

そう言われて再度、ソロの隣で少し笑っている彼を眺めてみるが、一向にピンと来ない。
歳は自分達と同じくらいに見えるのだが。

「・・・・・・わかんねえや。どなた?」

すると彼は可笑しそうにくすくすと笑いだした。

「ホントにわかんないのか。俺だよ、ほら」

そして片手で、左右に分けてセットされた前髪をまとめてみせる。すると・・・

「・・・えっ。えっ、嘘ー!」

「マジで!?えっでも・・・声もそうだよな・・・。マジか!」

みるみるうちに、彼の顔に見覚えがあるという事実が思い起こされてゆく。

「・・アレルさん・・・なんですか?本当に?」

「うん。いやあ、そんな反応されるとは思わなかった。あんまり俺の顔って特徴ないのかな」

「いやいやそんな次元の話じゃねえって、だって服とか髪とか、つかそれ以前になんか雰囲気そのものが・・・って、なんか肌質まで変わってないか!?」

「それはだな・・・じゃーん。こいつらを使ったんだ」

「あ!さっきからなんかもにょもにょやってると思ったら、そんなの作ってたのか!」

「髪と目と肌の質、色感をまずこの宇宙仕様にして、あとは髪型と服を変えただけだ。どうだ、まるっきり別人だろ?」

「すっげー。マジでわかんなかった・・・」

「面白いことを考えましたね」

するとそこへ、また一人見覚えのない人物が歩いてきた。というよりは歩きとスキップの中間位の足取りで、どこか楽しそうである。

「ん?・・んん?」

「・・・待てよ、言うなよ。当てるわ。・・・・・わかった、アルスだろ!」

「えー、なんでそんなすぐわかっちゃうのさ!背なの!?背の高さなの!?」

「あっ・・・その、えっと、あれだ!お前の場合はもともと帽子被ってたじゃん。だから印象がそんなに変わんないって言うか・・・」

「今絶対気ぃ遣ったよね?絶対気ぃ遣ったよね!そう思うよねワンさん!」

「え。・・ああその、どうでしょう・・・あはは・・・」

そうこうしていると、ワンの戦闘服が出来上がったらしくソロから声がかかった。

「それじゃ、そいつを装備してもう一度エックスと戦ってみろ。ガチでな。疲れても気を抜くんじゃないぞ、結果次第ではその後俺ともやることになるからな。エックス、完全に手加減なしで頼む」

「・・おおあなたひどいひと・・・わたしにくびつれといいますか・・・!」
――――――――――――――――――
――――――――――――


「・・・うおお、すげえな。この短時間であんなに動けるようになるもんなのか」

「エヴィギラヴィットの面目躍如というところだね。けど、やっぱりまだ少し押され気味か・・・」

博士達は手元の端末でそれぞれの仕事をしつつも、ついつい彼らのトレーニングに気を取られてしまっていた。
また信じられないほどの早さで戦闘法を吸収し、みるみるうちに彼らと同化していくワンに目を奪われてもいた。