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五人の力、一人の『武器』

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クリジェンヌの店に並ぶシナを一通り見終えると、元ブカの彼女がワガハイのソバに駆け寄った。

「クッパ様。いかがでしょうか?
「フム…。

サスガ我がクッパ軍団のセイエイ部隊の一人だったことはある。
彼女がワガハイのためにそろえたモノはどれもイッキュウヒンなのだ。
他のどんな店に行っても、ココまでワガハイのグレートなパワーに見合う装備はナイのだ!
だが、ワガハイはクリジェンヌの店に入ったジテンで、買うモノは決まっていたのだ。

「ではクリジェンヌ。
「はい!
「この『むてきこうら』をイタダくのだ。
「ありがとうございます!他に何か買われますか?
「それだけでかまわん。
「えっ?

彼女は、今マデのニコニコした表情をイッペンさせ、カタまってしまった。
店にはコウニュウした『防具』だけではナく、強力な『武器』もある。
クリジェンヌはワガハイがソレを買わずに防具のみを買ったことにオドロいたのだろう。
用意されていたのは、ワガハイのパーフェクトなこうらについているようなトゲをあしらったワンワンにニたトウテキ用の武器だった。

「折角クッパ様にとご用意したのに、こちらの『トゲワンワン』はお気に召しませんでしたか?
「クリジェンヌ、そうではナイ。
「では、なぜです…?

確かにあの武器をテにしてカジオードモを蹴散らしていくのはカイカンだろう。
あのマリオ達がハンマーだの杖だのを使うナカ、ワガハイがこのトゲワンワンをフリ回していたらもうマリオはシュヤクの座…チガウ!最強の座を譲るホドになるだろう。
それくらいこの武器はスバラシイ、まさにカンペキな武器なのだ。
だが、それは『武器』なのだ。

「オマエが作ったこの武器は大変見事なシロモノだ。
「ありがとうございます…。
「だがクリジェンヌ。ワガハイ達は今、『武器』達と闘っている。カジオー達はブカである武器達を次々とヨコドリしたワガハイのシロから送り出している。強い武器を持ってヤツらを倒すのではなく、この大魔王クッパ様のミ一つでヤツらを潰し、武器などナくともワガハイが最強であることをシメすのだ。
「クッパさま……!
「シロを取り戻し、ワガハイの恐ろしさが再びマリオワールドをシハイする時には、そのトゲワンワンを使わせてもらうかもシレン。その時のために取っておくのだ。
「はい!

クリジェンヌに笑顔が戻り、ワガハイも心がスッキリとした。
大事なブカの厚意を全て受けきれなかったことにヒジョーに心を痛めたからだ。
ワガハイの言葉を聞いてすっかりモトに戻ったクリジェンヌは改めて、コウニュウした装備の代金のシハライに移った。

カジオーめ。
キサマのシハイもワガハイがシロに着いてしまえばそこで終わりだ。
キサマのブカ達『武器』などワガハイのマエではヒヨッコ同然であることをミを以って知るがヨイ!
作品名:五人の力、一人の『武器』 作家名:KeI