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機動戦士ガンダムRSD 第19話 見えない真実

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 スティング少尉が改めてファントムペインのおきてを言った。
相変わらずステラ少尉は、海を見てはしゃいでいた。

               ※

 アーティ・ジブラルタル基地には、アダム大元帥が訪問していた。
皆は、基地内随一の宿舎に来ていた。
「まったく呆れたものだな。
こんなところに御出とは」
 サイジョウ元帥がそういいながらマーカー艦長と共にアダム大元帥に近づいた。
「驚いたかね」
 アダム大元帥は、笑い敬礼しながらそういった。
「ええ。
驚きましたとも。
しかし今に始まったことじゃありませんけど」
 サイジョウ元帥は、そういいながらマーカー艦長と共に敬礼した。
「元気そうだね。
活躍は、聞いている。
嬉しいよ」
 アダム大元帥は、そういいながらサイジョウ元帥に握手を求めた。
「ありがとうございます」
 サイジョウ元帥は、そういうと握手に答えた。
「こうしてゆっくり会えるのも久しぶりだな」
 アダム大元帥は、サイジョウ元帥との再会を喜んだ。

                ※

 ドゴス・ギアの廊下を1人アイリス曹長は、歩いていた。
(コール軍曹にあんなことをあんなことを言われてからサオトメ大佐のことが気になって仕方ないわよ)
 アイリス曹長の頭の中は、サオトメでいっぱいだった。
(恋人同士か)
 アイリス曹長は、心の中でサオトメとの関係を改めてつぶやいた。
(でも確かに1か月前までは、そんなことを考えたことなんてなかったな)
 アイリス曹長は、歩きながらここ最近の自分の変化に少々驚いていた。

                ※

 アーティ・ジブラルタル基地ではミハイル副艦長がサオトメ、イオ・ミッチャム中佐とクローディア・メーデ中佐を招集した。
3人は、ミハイル副艦長に会うと敬礼した。
 アダム大元帥、サイジョウ元帥とマーカー艦長はバルコニーにあるテーブルに座っていた。
「でも何ですか?」
 サイジョウ元帥が不意に質問した。
「大西洋連邦に何か動きでも?
でなければ貴方がわざわざ御出になったりは、しないだろ?」
 サイジョウ元帥は、アダム大元帥にここに来た理由を聞いた。
「失礼します。
お呼びになった士官パイロット達です」
 その時ミハイル副艦長が敬礼しサオトメたちをつれてきた。
「久しぶりだね、クローディア」
 クローディア中佐は、アダム大元帥の姪っ子の関係だった。
アダム大元帥は、姪っ子たちとの再会に喜び近づいた。
3人は、アダム大元帥に敬礼した。
しかしアダム大元帥は、クローディア中佐に握手を求めた。
クローディア中佐は、戸惑いながら握手に応じた。
「はい、総統」
 クローディア中佐は、あくまで公共の場なので上官として対応した。
「それから」
 アダム大元帥は、名前を度忘れしてしまった。
「イオ・ミッチャム中佐です」
 イオ中佐は、名前を心に刻むように大きくはっきり言った。
「アツシ・サオトメ大佐です」
 サオトメは、普通に名乗った。
「君のことは、忘れられないよ」
 アダム大元帥は、苦笑しながら言いサオトメの歴戦の姿を思い出していた。
「ありがとうございます」
 サオトメは、敬礼しながら礼を言った。
「相変わらずの大活躍じゃないか」
 アダム大元帥は、サオトメにも握手を求めた。
「優秀なサポートがあってのことです」
 サオトメは、謙遜した。
「叙勲の申請もきていたね。
結果は、早晩手元に届くだろう」
 アダム大元帥は、叙勲が来ることを伝えた。
「もう少し遅くていいので部隊叙勲にしてください」
 サオトメは、部隊叙勲を直談判した。
「よし、いいだろう」
 アダム大元帥は、快く答えた。
 皆は、席に座った。
皆の前には、紅茶が注がれた。
「例のローエングリンゲートでも素晴らしい活躍だったそうだね、君は」
 アダム大元帥がサオトメの活躍を褒めた。
「いえ、そんな」
 サオトメは、少々恥ずかしく言った。
「さすが『純白の死神』と称されるわが軍が誇るエースだ」
 アダム大元帥は、サオトメの異名がだてではないと感じていた。
「あれは、サイジョウ元帥の作戦が凄かったんです。
私は、ただそれに従っただけです」
 サオトメは、再び謙遜した。
「ガルナハンが解放されたのも君達があそこを落としてくれたおかげだ。
本当によくやってくれた」
 アダム大元帥は、今度は皆を褒めた。
「ありがとうございます」
 今度は、クローディア中佐が礼を言った。
マーカー艦長は、少々ほめ過ぎではと内心思っていた。

            ※

 ディオキア基地では、ファントムペインの艦隊が補給を受けていた。
 車移動するラクスの側には一目見ようと多くの人が詰めかけていた。

            ※

 アーティ・ジブラルタル基地では、アダム大元帥がここ最近の大西洋連邦とユーラシア連邦の外交面での動きを伝えた。
「兎も角今は、世界中が実に複雑な状態でね」
 アダム大元帥は、直接政治に参加していないがこの階級になるとその情報が嫌でも耳に入ってくる。
「そらの方は、今どうなってる?
月の地球軍などは」
 サイジョウ元帥は、アダム大元帥に宇宙の状況について質問した。
「相変わらずだよ。
時折小規模な戦闘は、あるがまあそれだけだ。
そして地上は、地上で何がどうなっているのかさっぱり判らない。
ガルナハンのように連合に抵抗し我々に助けを求めてくる地域もあるし。
一体何をやっているのかね、我々は」
 アダム大元帥は、迷走している自分たちを鼻で笑った。
「停戦、終戦に向けての動きはありませんか?」
 マーカー艦長が停戦ないしは、終戦の道がないか質問した。
「残念ながらね。
連合側は、何一つ譲歩しようとしない。
戦争などしていたくは、ないがそれではこちらとしてもどうにもできないさ。
我々軍人としては、ありがたいかもしれないが。
戦いを終わらせる、戦わない道を選ぶということは戦うと決めるより遙かに難しいものさ、やはり」
 アダム大元帥は、戦争をしない難しさを言った。

             ※

 ディオキア基地の作戦室ではデュランダル大統領、アスラン中将、タリア艦長、シン中尉、レイ少尉が会談を行っていた。
その時シン中尉が何かを言いかけた。
それをデュランダル大統領が気付いた。
皆がシン中尉に注目した。
「すみません」
 シン中尉は、自分みたいなひよっこが発言する場所ではないと悟った。
「いや構わないよ。
思うことがあったのなら遠慮なく言ってくれたまえ。
実際前線で戦う君達の意見は、貴重だ。
私もそれを聞きたくて君達に来てもらったようなものだし」
 デュランダル大統領は、そういうとシン中尉に発言するように促した。
「確かに戦わないようにすることは、大切だと思います。
でも敵の脅威がある時は、仕方ありません。
戦うべき時には、戦わないと。
何一つ自分たちすら守れません」
 オーブ解放戦にて両親を失ったシン中尉の言葉には、重みがあった。
「しかしそうやって殺されたから殺して殺したから殺されてそれでほんとに最後は、平和になるのかと以前言われたことがあります」
 今度は、アスラン中将が発言した。