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同調率99%の少女(7) - 鎮守府Aの物語

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 那美恵のその消え入りそうな覇気のぼやきを聞いた提督はもはやはっきりとした言葉が出ず、ただただ態度で謝ることしかできずにいた。那美恵はその様子を見て怒りが通り過ぎたため、一旦深呼吸をして気持ちを落ち着かせることにした。

 那美恵は、提督に対してこう思った。
 自分と同じように根元では責任感があって物事に対して真摯に取り組む人だが、詰めが甘い。あと基本的には議論が苦手な人なんだろう。以前親友が評価していたように、この提督の運用の仕方で果たして大丈夫なのか。親友の言っていたことは当たりなのかもしれない。この提督のもとで艦娘が安心して働けるようにするためには、細かいところでしっかり立ち居振る舞えるようにさせないとダメだ。そのためにも自分が、そして自分ではわからない分野ではこれから採用される別の艦娘で補ってあげるようにさせないといけない。

 提督の頭の中でぼんやりと浮かんでいる、様々な仕事を多くの艦娘たちにさせて分担して運用させたいとしていた考え。それは提督の代わりに、那美恵の頭の中でその意義と形がはっきりした姿で生み出されつつあった。それは今後、多くの鎮守府の内、鎮守府A独自の運用にまでなる。