二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

42 僕の金髪ちゃん

INDEX|2ページ/4ページ|

次のページ前のページ
 


翌日―

「いや~今日もいい天気だな~~。うん、実にいい具合に冷えてる」

昨日から続く雨にザハロフが上機嫌でやって来る。

「何言ってんだ?お前、頭大丈夫か?―憲兵の野郎に頭でも殴られたか?」

同志の一人が浮かれ舞い上がったザハロフに訝し気…を通り越してもはや胡散臭げな視線を向ける。

「いい天気じゃないか~~。雨降り、大好き♥」
―お、れ、の、金髪ちゃ~~ん。

ザハロフがツーステップで事務所の奥へ―、ユリアのデスクの方へ向かっていく。

― ん?

「あれ~~~~?!」

昨日と同じように声のトーンがワントーン上がる。

昨日腰まである長い金髪を下していたユリアは―、またいつも通りにきっちりと髪を結い上げていた。

「あ、おはようございます。ザハロフさん」

傍らのザハロフに気付いたユリアが、輝くような笑顔を向ける。

「…ユリア、今日は…腕は…?」

「あ、今日もちょっと辛いんですが…。あ、髪は朝ブーニンさんが結ってくれたんです。腕が辛いときはいつでも頼んで~って言ってくれました。自分で結うより断然綺麗な仕上がりで。…ブーニンさんって優しい人ですね」

彼女の金髪に釘付けになったザハロフの視線に気づいたユリアが、嬉しそうに結われた髪に手をやって答える。

― お~の~れ~~~。ブーニン。

事務所に入って来た同志ブーニンを思わずザハロフが睨みつける。

そんなザハロフの忌々し気な顔に、ブーニンは「このド変態」と言わんばかりに、思いっきり舌を出して応酬した。

作品名:42 僕の金髪ちゃん 作家名:orangelatte