二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

第二部 2(75)近づいてゆく距離

INDEX|2ページ/5ページ|

次のページ前のページ
 


「!」
不意にダーヴィトが部屋のドアの外の微かな物音と人の気配に、耳をそばだてた。

「どうしたの?」

マリア・バルバラのその質問を、口の前に人差し指を立てて無言で封じたダーヴィトがそっとドアの方へ近づいていく。
そして勢いよくドアを開けた。

「誰だ?」

「ヒィ!」

そこにいたのは一人の下男だった。

「ヤーコプ!」

マリア・バルバラがドアの方へ歩み寄る。

「す、すみませんでした~」

ヤーコプと呼ばれたその下男は、部屋の中の二人に盗み聞きがばれ、あたふたと走り去って行った。

「全く。お恥ずかしい所をお見せしてしまったわね…。うちも、お父様が亡くなってから、使用人の統制が緩んできているのかしら。…それにしても、表に人がいると…よく分かったわね?」
マリア・バルバラが大きなため息をついた。

「クラウスやイザークほどではないけど…僕も耳はいい方なんです。―それと、勘もね。微かな足音と人の気配を感じたので。― 今日はお暇します。お茶、御馳走さまでした。…また、何か分かったら伺います」

ダーヴィトは暇を告げ、アーレンスマイヤ家を後にした。