二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

銀河伝説 (新たなる旅立ちの後) Ⅲ

INDEX|11ページ/13ページ|

次のページ前のページ
 

  「のどが渇いたんですが飲み物ありますか?」

サーシアは廊下にいる兵士に声をかける。兵士は一瞬"何を言っているのか"考えている様子だったがサーシアの言っている事がわかったのか飲み物を取りに行こうと後ろを向いた。サーシアはその隙に兵士の腰にあるレーザーガンを奪い足を撃った。

  (うそ…機械?ここにいるヒトはロボットなの?)

撃たれた兵士は崩れながらも痛々しい表情はせず"困ったな、動けない"という表情だった。サーシアはロボットだと思いヒトの心臓部分に向けてレーザーを放ち仲間を呼びに行かないようにと両足を切断した。



サーシアは敵母星の迷路のような通路を走る。エネルギーの流れがサーシアが向かうべき場所へ向かわせている。機械の星だがどこかに"自然のエネルギー"が残っているのか…それがサーシアを導く。

サーシアのこころにユキの意識が流れてきた

  (ユキさん無事だったのね。よかった…。さぁこれからが本番。叔父様…頼むわね。)

サーシアは目の前にあるシステムに狙いを定め数発レーザーを放つと重核子爆弾の起爆コントロール装置を破壊しヤマトと…進と連絡を取るために再び走り出す。どこへ行けばヤマトと連絡が取れるのか…エネルギーの流れが教えてくれる。

  (後はこの星の中心部に波動砲を撃てば全てが終わる…)

サーシアはずっと会いたかったユキに思いを馳せながら強制通信を作動させた。







  (ユキさん…会いたかった。会ってたくさん話がしたかった。)

涙が出そうになるがまだ戦闘中だと自分を奮い立たせその涙を封印し南極のパイプを開く。

  (叔父様…ありがとう。失恋しちゃったけど私は幸せでした。)

強制通信を切ったあと大粒の涙がサーシアの頬を濡らした。










再びサーシアがヤマトと通信しているところへ聖総統がやってきた。レーザーガンを構えているのが見える。サーシアは進に自分ごと撃てと言うが肉親である上に敵母星にひとり残り弱点を見極めた仲間を撃つ事などできずにいたところ聖総統のレーザーガンがオレンジ色の光りを放った。それはサーシアの腕をかすり跳ね飛ばされるがサーシアも負けじと両手でレーザーガンを構え聖総統へ向けてレーザーを放った…が撃たれながらも聖総統が放ったレーザーの光りにサーシアの体はピクリともしなかった。

  (叔父様…泣かないで…)

サーシアは最後モニター越しではあるが心配そうに見つめる進を見た





進はサーシアの名前を叫び涙を流しながら波動砲を撃った…





























  「ヤマトより通信です。」

伊藤が相原の緊急通信を傍受し旧地球防衛軍の大パネルスクリーンに画像を送る。

  「宇宙戦艦ヤマト古代進、故山南艦長に代わりご報告いたします。」

敬礼しながら画面に映る進の目は赤かった。旧地球防衛軍の司令室にいる全員が敬礼しながらスクリーンを見上げる。進の視線の先に藤堂がいてその後ろにユキがいる。

  「宇宙戦艦ヤマトは先ほど波動砲にて敵母星の殲滅に成功しました。」

進の報告に司令室からワッと歓声が上がる。

  「宇宙戦艦ヤマトは地球へ向かっています。帰還までひと月を要する予定です。」

淡々と報告する進に藤堂が頷く。

  「任務ご苦労だった…山南くんは…残念だった。ヤマトのすべてのクルーに感謝する。
   無事の帰還を祈る。」

藤堂が敬礼すると後ろにいるユキ、司令室にいる全員が敬礼でスクリーンを見つめている。ユキを見るとその大きな瞳から涙がとめどなく流れているのが見える。ユキは進の視線に気付くとそっと涙を拭いて笑顔を見せた。

  「一日も早いご帰還をお待ちしております。」

ユキも藤堂の後で一言付け加え再度敬礼しスクリーンは消えた。