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銀河伝説 (新たなる旅立ちの後) Ⅲ

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ユキが目覚めてどれぐらいの時が過ぎたのだろう…


動けるようになりまず自分の部屋の掃除からはじめ廊下の掃除、それぞれの部屋の掃除をし自然と各部屋を物色できるようユキは綿密に計画をし実行した。急に各部屋で掃除を始めたら疑われると思い少しずつ掃除の範囲を広げた。

アルフォンの館にいるアンドロイドは何も言わない。そばにいる衛兵も何も言わずユキに付いているだけ。引き出しを開けても何をしても注意されることはなかった。


わかっていたことだった…ここに何かあれば私を自由にすることなんてない…と。






しかしユキは掃除をしながら不思議に思う点ががあった。

  (女性がいない…)

すれ違うのはみな男性でガッチリした同じような体型をしている。みな黒づくめでアルフォンのように髪のある人は少ない。ユキの部屋以外はとても寒く暖房が入っている様子もなかった。

  (寒くないのかしら…それとももっと寒いところから来たのかしら)

ユキは掃除の最後に庭に出る。そして庭に咲いている花を摘んで花瓶に飾るのが日課だった。咲いている花は少ないが真っ白な部屋が殺風景すぎて何か飾るもの…と思ってしまうのだった。

  (街に行けば花も買えたのに…)

この元の持ち主は花が好きだったのか庭の片隅に小さいが温室がありそこで花を育てていたので寒い時期も花が耐えることはない。その美しい花がユキのこころを和ませた。











昼間はパルチザンの戦いが見えない…物が破壊される音が響くだけ…しかし日が暮れると戦いのレーザー光線が見えてそのレーザーの先に仲間がいると思うと自然に涙がでた。そして夜空を見上げ進を思い出す。

  "生命反応がなかったそうだ"

アルフォンの言葉に"うそだ"と言いたい自分と嘘じゃなかったらなぜヤマトはここへ現れないのか…ヤマトがここに現れないことでユキはアルフォンの言葉を飲み込みそうになる…

  (違うわ…きっと何か事情があって地球に近付けないのよ。きっとそばにいるはず。)

オレンジ色の光、そのふもとで明るく光るレーザーの光を見ながらユキは嗚咽をこらえた。

























アルフォンが帰ってきたのでユキはブランデーとグラスをバルコニーに持ってきた。

  「またパルチザンか…地球人もよく粘るな。」

ユキは何もできない自分が歯痒くその場を立ち去ろうとした…がアルフォンが言葉を続ける。

  (きっと…私に出来ることがあるはず…)

ユキはそう思いながらアルフォンの問いに"傷を治してもらった恩があるから"ここにいると返事をしたが…







  「教えたって…いいんだよ。」




まさかアルフォンからそんな言葉が出ると思わず表情が固まってしまった。

  (少尉は私が家探ししてることも全て知っているはず…その上でなぜ?)

ユキが戸惑っているとアルフォンが自分の気持ちを伝えてきた。







  (だから…収容所へ送らなかったの?)

アルフォンの大きな手がユキの両肩を捉え今すぐにでも自分のものにしようとしているのが分かる。

  (救けて…古代くん)

そう思っても進は救いに来ないことぐらいわかっている。

  「ま…待ってください…。」

今告白されてすぐに…なんてこころの準備ができない。でも自分がそれを受け入れることで犠牲になる仲間が減ることも事実…











ユキの様子を見てアルフォンはユキを開放した