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かんなぎ皇女・褐色の破壊神 壱ノ巻

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「その時、かんなぎ皇女の身に何か起きたの?」

 勝仁の話しに天地は我を忘れて聞き入っている。

「かんなぎ皇女の人格が黒龍老の法術で豹変したのじゃ」
「豹変した?」と阿重霞。
「眠っていたもう1つの人格が呼び覚まされたと言っても良いじゃろぅ。那岐比売命は幼い頃、二重人格者である事をも貴美枝皇后は心配されておった。そこで秘術の封印と一緒にもう1つの人格をも封印されたのじゃ」
「もう1つの人格って、何ですの?」
「かつての神我人のように冷酷無比。且つ極悪非道のカケラと言える陰の人格じゃよ。しかも支配欲が強くてのぅ」
「その陰の人格が表に出た」
「後々、父親以上に強欲な支配者となるキッカケを銀河仙人が作ってしまったのじゃ」