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機動戦士ガンダムRSD 第23話 トラウマ

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それがツボに入ったのかアイリス曹長は、笑った。
ミサキ中尉は、手ごたえを感じ「あまり無理するなよ」を付け足した。
アイリス曹長は、爆笑した。
しかしケイト中尉は、面白くなく2人を見ていた。
 ケイト中尉は、いじけて自分のタブレットに不明生物を描きまくった。
「衝撃動画発見」
 アイリス曹長は、棒読みで言った。
しかし速攻で食いついたのは、ミサキ中尉だった。
だがその衝撃動画にミサキ中尉も驚きを隠せなかった。
「ケイト中尉、動画サイトですごいのを見つけたんですよ」
 アイリス曹長は、何とかケイト中尉の気を引こうとした。
「そっか」
 ケイト中尉は、そっけなくそう言うとまた描き始めた。
「まだちょっと怒ってる」
 アイリス曹長は、ケイト中尉の様子を言った。
「あの、ミサキさん」
「ちょこっと見ませんか?」
 2人は、説得を続けた。
(見たい。
でも見たくない)
 しかしケイト中尉の心の中では、葛藤が続いていた。
「私たちは、ミサキさんのこと好きですよ」
 アイリス曹長がそういった。
(知ってるよ)
 心中でそうつぶやくとケイト中尉は、タブレットに「私も好き」と書き2人に見せた。
「かわいいことしますね」
 アイリス曹長は、きゅんとした。
その時ブライアン艦長が来た。
「艦長」
 3人は、立ち上がり敬礼したがブライアン艦長が制した。
「結構私たちの休暇は、長いんですけどいいんですか?」
 ミサキ中尉が自分たちの休暇が異様に長いことを質問した。
「俺も通商破壊任務として艦隊出撃許可を申請してるんだがどうもジャブローの許可がおりなくてな。
退屈で仕方ないだろ」
 ブライアン艦長が3人に詫びを入れた。
「いえ、それよりジャブローが無敵η艦隊の出撃を渋ってるのが気になります」
 アイリス曹長がη艦隊の出撃許可が出ない理由が知りたかった。
「どうにも『誰か』が『サオトメの抜けたη艦隊は、遊撃艦隊同然』と言いふらしたらしい。
現に先の通商破壊任務でもシグマンも新型機を受領するも目立った戦果は、得られなかったからなおさら噂の信憑性が増してしまってな」
 ブライアン艦長が困ったように3人に打ち明けた。
(大丈夫かな、この艦隊)
(噂を言ったのって絶対ケイト中尉のお父さんよね)
 ミサキ中尉とアイリス曹長は、心の中でそうつぶやいた。
「艦長、門限とか設けなくていいんですか?」
「気になりませんか?」
 アイリス曹長とケイト中尉がブライアン艦長に質問した。
「そんなの設けなくていいのさ」
 そういうとブライアン艦長は、近くのベンチに座った。
「お前たちは、そういうのをわきまえてるからな」
 ブライアン艦長は、部下を信頼していた。
(サオトメ大佐や)
(ブライアン艦長に言われたら悪いことは、できませんな)
 ケイト中尉とミサキ中尉は、心でそういいあうとにやにやした。
「サオトメの時とは、大分印象が違うが」
 ブライアン艦長は、急に不安にかられた。
 4人は、帰艦することにした。

                              ※

 アンディー大尉は、建造物に気づいた。
「あれだ」
 サイジョウ元帥が断定した。
そこは、大規模な工場のようだ。

                              ※

 帰艦中アイリス曹長が何かを思い出した。
「そういえばシグマン隊長が『親睦会を開きたいから幹事を決めてくれ』って言ってましたね」
 アイリス曹長がシグマン隊長の命令を言った。
「一応ルーキーもいるしね」
 ケイト中尉がη艦隊の現状を言った。
「どうしますか?」
 アイリス曹長が2人に質問した。
「そうだね」
 ミサキ中尉がそういうと視線を感じたので2人を見るとこちらを見ていた。
ミサキ中尉は、その視線の意味がわからなかった。
 次の日も休暇だったが雨だったため誰も上陸しなかった。
翌日は、晴れだったが気温が上昇し猛暑日になった。
ケイト中尉、ミサキ中尉とアイリス曹長は今日は映画を見る予定をし映画館に向かっていた。
「もうダメ。
コンビニでアイス買ってくる」
 しかしとうとうケイト中尉が音を上げコンビニに向かって歩き始めた。
「今から?
映画館は、もうすぐそこですよ」
 アイリス曹長が遠回しに我慢するように言った。
「気を付けてね」
 ミサキ中尉は、素直に見送った。
「コンビニは、毎回命がけだからね。
ってなんでやねん」
 ケイト中尉がノリ突っ込みをした。
(暑さでどうかしてる)
 ケイト中尉は、心の中で自己嫌悪に陥っていた。
アイリス曹長とミサキ中尉は、ケイト中尉を後ろからひっそりと観察していた。
「歩き始めた。
ケイト中尉、急いでください」
 アイリス曹長が小さな声で忠告した。
しかしケイト中尉の目の前に猫が座っていた。
「目の前に猫が。
まさか」
 アイリス曹長は、いやな予感がした。
猫は、コンビニとは真逆のほうへ走った。
「やっぱり行った」
 アイリス曹長のいやな予感は、的中した。
「コンビニ、逆だよ」
 ミサキ中尉は、思わず叫んでしまったがケイト中尉には届かなかった。
「ただいま」
 ケイト中尉が疲労困憊ながら帰ってきた。
「おかえり」
 2人は、ケイト中尉を出迎えた。
「コンビニが天国に感じるほど涼しかったよ」
 ここの映画館は、冷房が壊れて機能しなかった。
そのためケイト中尉は、コンビニが極楽浄土に感じた。
「そんなに言わなくても」
 しかし窓や外気が入ってこない分アイリス曹長は、過ごしやすく感じた。
「あれ、アイスは?」
 ミサキ中尉は、ケイト中尉がアイスを持ってないことを不思議に感じた。
「コンビニで涼んでたら時間がなくなっちゃって泣く泣くあきらめて戻ってきた」
 ケイト中尉が力をふり絞って経緯を話した。
「猫なんか追いかけるからです」
 アイリス曹長は、自業自得だと言った。
「だってついて来いと言わんばかりだったんだもん。
そしたらエサ場と猫の集会に案内されちゃって」
 ケイト中尉が猫を追いかけた後を説明した。
「猫が?
本当にあれは、猫だったのか?」
 アイリス曹長は、暑さのせいで自分が幻覚を見ていたのではと疑い始めた。
 映画を見終わった3人は、映画館を後にした。
「ねえ、アイリス。
お願いがあるんだけど」
 ミサキ中尉がアイリス曹長にお願いしてきた。
「何ですか?」
 アイリス曹長は、うちわであおぎながら聞いた。
「もし私が親指くらいの大きさになったらアイリスの頭に少し住まわせてもらってもいい?」
 ミサキ中尉がとんでもないことをお願いした。
そのお願いにケイト中尉が食いついた。
「暑さにやられましたか?」
 アイリス曹長は、あきれながら言った。
「いいですけどシャワーとか浴びますから一緒に流れると思いますよ」
 アイリス曹長は、許可したが理論上無理といった。
「その時は、その都度その都度で回収してもらいたいの」
 ミサキ中尉がめんどくさいお願いをした。
「そうですか。
私にメリットは、ないんですね」
 アイリス曹長は、悲しそうに言った。
「したい度何パーセント?」
 ケイト中尉が質問した。
「80パーセント」
 ミサキ中尉は、少し考えてから答えた。