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【APH】間際の恋

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慌てて身を捩るギルベルトをやんわりと本田は押さえ込む。

「お慕いしております」

もう一度、言葉を繰り返す。ギルベルトは顔を真っ赤にして眉間に皺を寄せた。
「…っ、シタウってそう言う意味なのかよ?!」
「そう言う意味です。私は師匠が好きです」
やはり、直球じゃないと伝わらないものですねぇ。…狼狽するギルベルトの白い肌が紅葉していく。寒いところに暫く居た所為か、ギルベルトの白い肌を昇った赤は目に毒なほどに艶かしい。それに、くつりと本田は微笑う。

「師匠、お返事をください。…答えは、jaしか認めませんが」

例え、Neinと言われようが諦めるつもりなどない。時間だけはこの先も、飽きるほどある。手練手管はこちらの方が上だ。伊達に二千年も生きてはいない。恋愛などもう面倒臭いと思っていたけれど、相手にもよる。手強い程、燃えるというものだ。それに本日は難敵と言ってもいい一番の恋敵がここにはいない。これを見逃してしまっては、男が廃るというもの。いっそ思い切って、次の手を打ってしまおうか?…意外にも、ギルベルトは押しに弱い。強引にいけば落ちるかもしれない。搦め手で手を伸ばせば、スターンと小気味の良い音を立てて、襖が開いた。

「…何をしている?」
「ヴェ〜?」

状況把握に数秒。威圧感を惜しみなく撒き散らしたルートヴィッヒの背後から、緊張感のない声が漏れる。それに、日本は小さく舌打ちし、身体を起した。…空港までフェリシアーノを迎えにいっていたルートヴィッヒが戻ってきたのだ。…タイミングのなんて悪い。後、もう少しでしたのに。
「…立ち上がった瞬間、立ちくらみを起してしまいまして。それを師匠が抱きとめてくれようとしたんですが、バランスを崩してしまって」
本田は何事も無かったかのように、乱れた裾を整え、にっこりと笑みを浮かべる。
「おう、そうなんだよ。いきなり、倒れてくるから吃驚したぜ」
ギルベルトもそれに調子を合わせる。長く生きてるもの同士、間の合せ方誤魔化し方など、目を合わせずともだ。まさか、告られて、迫られてましたとは言いにくいだろう。ましてや、自分よりも小柄で、弟子だと思っている相手に。
「ヴぇ〜、でもギルベルト、顔赤いよ?」
「え?…あー、風邪でも引いたかな?」
その場を誤魔化すようにギルベルトがくしゃみをすれば、それに乗じてルートヴィッヒが動く。
作品名:【APH】間際の恋 作家名:冬故