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天衣創聖ストライクガールズ 第一章:セラ・レイトン

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「向こう見ずと言うかもうちょっとご自愛頂かないと、守る側としても苦労しますからああいったのは今後自重して下さいね。」
シルクが諭していた。
「いや、俺の身勝手のせいで二人を危険な目に遭わせて・・・謝っても謝りきれない」
しきりに恐縮する龍之介。その肩にセフィーナがてを当て、話しかけた。
「もう、済んだ事はいいんです。ただ、一つだけ約束してください。」
「約束?」
「はい。今後、私たちが危険な目にあったとしても、自らが犠牲になって助けよう、なんて考えないで下さい。そんな事になったら、私の方が耐えられませんから。」
「え、でも・・・」
「約束してください!」
抗議しようとした龍之介に、セフィーナは珍しく語気を荒げて迫った。龍之介は思わずキリスとシルクの方を見やったが、二人も黙って頷くのみだった。
「分かったよ。約束する。但し、相互契約だ。みんなも同じだぞ。俺のために死のうなんて考えないでくれ。」
それを聞いたセフィーナは思いきり顔を綻ばせ、
「はい!」
と一言だけ答えた。

・・・・・・・・・

その後もセラ対策会議は続いていた。
「それにしても、セラってエクスタシオ信仰が強い方ではあったけど、まさかヴィーン・ボウにまで身をやつすなんて・・・」
セフィーナがぽつりと言うと、
「恐らく洗脳されているわ。彼女。エクスタシオへの信仰心という隙を突かれた、んじゃないかしら。」
シルクがそれに答えた。
「そうなると・・・」
キリスのその呟きを合図にするように、三人は龍之介に注視した。
「え?え?な、何?」
「洗脳を解きましょう。彼女も本来は私たちの仲間なんです。殺したりなんてやっぱり出来ません!」
そのセフィーナの言葉に龍之介が疑問を向ける。
「簡単に言うけど、どうやって?」
「行動不能程度に痛めつけた上でエクスタシオ、つまりご主人様を接触させるですよ!そうすれば後はエクスタシオが勝手にやってくれますです!」
「なんか更に簡単そうに言うけど、その行動不能にするのが最難関だと思うぞ・・・」
楽天的なキリスの台詞に龍之介は思わず突っ込みを入れた。
「戦力がちょっと弱いわね・・・」
そのシルクの言葉に三人は考え込むのだった。

その夕刻。某所。
とあるビルの屋上に、街を見下ろし佇むセラがいた。
「彼、いい奴だったな・・・殺したくないな・・・」
そう一人ごちた途端彼女を鋭い頭痛が襲った。
「つ・・・解っている。もちろんエクスタシオのためだ。躊躇いなどもう無い。次は・・・殺す。」



第四話 せめて一目でも見てみたかった

「すごーい!これ全部シルクの?」
矯声を上げるセフィーナ。今彼女は龍之介、キリスと共にこの世界でシルクが生活している部屋に呼ばれ、クローゼット内の、優に百着は越える天衣を見ていた。
「すごいです。多いだけじゃなくて強力な天衣も揃ってますですよ!」
そのキリスの言葉に龍之介が反応した。
「強いって、例えばどれがどんな風に?」
「そうですね、これなんか結構強いですよ。舞踊のアガレスって天衣なんですけど、風属性のシルクお姉さまなら属性マッチで相当強いです!」
そう言ってキリスが手にした天衣を見た龍之介は狼狽えた。
「ちょっと、これって・・・露出度たかくね?」
(ほほう、いい反応しますですね。では・・・)
そんな龍之介の反応を見たキリスに、悪戯心がむくむくと頭をもたげた。
「あとこれとか・・・」
「は?なんだこの布面積小さい・・・水着なのか?」
「ええそうですよ。勝負の水着っていうそのまんまの名前です。それから、おっと伝説の最強天衣発見!」
「お、最強とは聞き捨てならないな。どんなのだ?」
「これですよ。」
「ん?エプロン?・・・想像してたのと大分違うな。まず強そうに見えないぞ。」
「ちっちっち、見た目で判断してはいけませんですよお客さん!このスゥィートハニー、その強さは折り紙つき!天下無双!しかしこの天衣それだけではありませんです!」
「ほうほう。」
「ご主人様、ちょっとお耳を拝借。」
「むむ?」
(この天衣、驚くなかれ実はいわゆる裸エプロン!パン1にエプロンのみという悩殺必至の逸品となっておりますです!)
それを聞いた龍之介は思わずシルクを見る。
(意識したらシルクさんてかなり巨乳だよな。G、いやHぐらいは・・・あの巨乳で裸エプロン・・・)
その視線に気づいたシルクは、キリスの持つスゥィートハニーを見てその視線の意味を把握、思わず頬を染め、
「もう、想像するんじゃありません、えっち。」
そう言ってたしなめるような微笑みを見せた。それは恐ろしいほどの破壊力を持っていた。
(や・やばいってこれ・・・)
そしていたたまれなくなった龍之介は
「お、女の子の衣装をあまりじっくり見るのもししし、失礼だよな。」
そう言ってクローゼットを抜け出して行く。その背中にキリスは追い討ちをかけた。
「あーんご主人様、まだまだありますですよ。裸にチョコのプラリネホワイトとか、バスタオル巻いただけの湯上がり乙女とか、極めつけはリボンに絆創膏だけのシュガーシルエットとか・・・」
「こら!キリスちゃん、からかっちゃ、くくっ、ダメよ。」
そのやりとりを見ていたセフィーナは、しかし噴き出しそうになりながらたしなめた。
「えへへ、ご主人様の反応がかわいくてつい。でもお姉さまも、今にも笑い出しそうな顔で説得力ありませんですよ。」
そんな二人にシルクはしょうがないわね、といった風なため息をついた。

「えええ!あれ全部処分しちゃうの!?」
「ええ、そうよ。それが決まりなの。新しいマスターが決まったら、以前のマスターに授かった天衣はもう使えないの。セフィーナもキリスちゃんも天衣持ってなかったでしょ?二人は前もって処分していたの。」
龍之介の悲鳴に似た狼狽にシルクが答えた。
「でももったいない・・・使えないと言ってもこの前、そう、そうだよ、エンゲージ着てたじゃないか!」
「あれが最終期限なの。私が新しいマスターを認識するまでの。それに、これは私のけじめでもあるから・・・」
「けじめ?それって・・・マスターが変わったって事の?・・・そう言えば前のマスターって?」
龍之介は何気なく言ったつもりだったが、その台詞はその場の空気を重くした。
「あの、マスター。その話はまた今度・・・」
一瞬の沈黙の後セフィーナが口を開いたが、その肩をシルクが叩き、無言で首を振って制した。
「いいのよ、セフィーナ。マスターにはお話しておいた方がいいわ。いいえ、話しておきたいの・・・そう、前のマスターはね、死んでしまったの。」
「!」
地雷を踏んでしまった。龍之介はそう思ったが、シルクは話し続ける。
「三年前、エクスタシオがこの世界にやって来る原因になった戦いで彼は命を落としたの。私はあのマスターの事が大好きだった。愛していたわ。彼が逝ってしまった時にはもうわんわん泣いたっけ。三年経って、最近ようやく気持ちに整理がついてきたの。そして、新しいマスターを迎えるに当たって彼の天衣を全て処分する事で、それでやっと歩き始める事が出来るような気がするの。」
「・・・・・・」
「だからお願い。新しいマスターである龍之介さんにはこの天衣の処分を見届けて欲しいの。」