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代打の代打
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はじまりのあの日7 線香花火と約束

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この辺りからだったよね

「あはっ、リンちゃん今日もか~わい~い」
「ありがとぅ~。めぐ姉だってかわいい~」

女性、男性、別れてお揃いのコスチューム。よく着るようになったの。わたしとお揃いデザインのワンピースドレス、着ているめぐ姉。スカートの丈だけが違う。わたしはミニ。セミロングのめぐ姉は、なんだか幼く見えてしまう。着替えを済ませ、私物をまとめる。宿を引き払うためだ。海水浴シーズンだけに、宿が混み合っている。日ごとに泊まる宿が違ったことも楽しかった

「よし、忘れ物ないね、リンちゃん」
「うん、洗面所も見てきた~。大丈夫だよ、めぐ姉」

荷物を手に、玄関ロビーへ。続々集まるメンバー。私物を、車のトランクへ運んでくれる男性陣

「お、そのネックレス付けてくれたんだ。今日のワンピースにも映えてるじゃない」

積み込みを終え、戻って来た紫様が気付いてくれた。嬉しさが込み上げる

「そ~、がっくんが買ってくれたヤツ~。普段はできないからさ、ちょっとだけオシャレしてみた」
「わ~かわいいネックレス~。あ、ソレなんだね、リンちゃん。神威のに~さんがNYで選んでくれたの~」
「うん、IA姉、すっごく気に入ってるんだ」

IA姉が顔を寄せてくる

「ああ、そのネックレス、NYで購入したものですね、リンさん。すると、レンさんのブレスレットも」
「あ、うん、先生。リンと考えがカブったのは偶然だけどさ。おれもたまにはカッコつけたくて」

片割れの腕、輝く碧水晶の数珠ブレス。本日のコスチューム、女性陣は白のフリルワンピ。白の麦わら。腰リボンの色や、スカート丈が違うだけ。男性陣は、白のYシャツ。薄いグレーのパンツに、メッシュのボギーハット。結んでいる、ネクタイの色形や、ハット、靴の色が違うだけ

「あらあら、大人びたわね~、二人とも。あの日はまだ、精一杯『背伸び』してる感じがあったのにね」
「似合う年頃に成ったってことかな。二人とも」

めー姉、カイ兄、それぞれの言葉。NY、あの場面を見たメンバーは、割合もう『古参組』だ。そろったところで出発。彼の地元の観光を開始する。まずは市内の博物館を見学

「すっげぇ。がく兄、これマンモスでしょ」
「いや、ナウマン象。この、牙だけだけは本物の化石。あとは作り物。だけど、すごいじゃない」
「オウ、ナウマン。Japanにもおり申したでゴザルナ」

ナウマン象の化石や、プラネタリウムを観た。その後は、すぐそばの公園でピクニック。コンビニのサンドイッチやお菓子、飲み物を楽しむ。車で移動して、参拝したのは

「ああ、ルカ、みんなも。お賽銭、五円玉投げるんじゃないぞ~」

五円玉を投げようとするわたし達を制止する紫の彼

「あら、神威さん。神様との『ご縁』がありますようにって―」
「はは、ルカ、ここがお祭りしているのは『閻魔大王様』神様じゃあない。五円玉投げて『ご縁』があったら、こんな世界に落ちちゃうんじゃな~い」

閻魔様が祭られるお堂。彼が指し示すその先、観た地獄絵図。メンバー、恐怖におののく

「うわ~こわいよぅがっくん」
「絶対に行きたくありませんわ、神威さん」

即座に、五円玉を引っ込めるルカ姉

「だから遠縁になるよう『十円(とおえん)』投げようじゃない。語呂あわせだけどな。でも、イイコにしてれば大丈夫。閻魔様はお地蔵様となって、子供達を護ってくださるじゃない」
「閻魔さんとお地蔵さんって、同じ人なんすか」
「ははっ、勇馬、人じゃあない『菩薩様』だ」

笑って、勇馬兄の頭を撫でる。彼に、閻魔様とお地蔵様が同じ菩薩様だと教えて貰う。初めて知った

「う~ん。少しでも、清らかに生ないといけませんね、重音さん」
「そう思っていても、中々出来ないのが人間だぜ。先生たん」
「清らかたろうとする心がけじゃないの、アネキ」

改まるキヨテル先生。開き直るテト姉に、釘を刺すめー姉。さらに移動して、酒屋さんで、お土産用のお酒を買い込む。彼曰く、有名地酒よりマイナー地酒がおいしい。めー姉が一番喜んでいた。酒選びの間は退屈だろうと、地酒アイスを買ってくれた彼。カイ兄はじめ、みんな嬉しくなる。大漁の銘柄を発注。荷物で届くそうだ。さらに駅前へ移動

「ここの黒ようかんは絶品じゃない。テル、これ、滅多にない逸品。俺が、こよなく愛して止まない、至高の品~」
「っ―。これは、素晴らしいお仕事ですね、神威さん。この羊羹を知らなかったのは、痛恨の極みです」
「これも、土産けって~だなセンセっ」

お菓子屋さんへ入店。試食させていただいた黒ようかんの美味しさ。一同絶賛

「魚の形~。おいし~し、かわいいね~グミちゃ~ん」
「でしょ~、IAちゃん。このお煎餅も買っちゃお~」

試食中、わたし達が歌い手と気付くお客さん。プチ撮影会、サイン会に握手会が始まる。お店へのサインと記念写真にも応じる。その後も続く、お土産選び

「この魚おかきも、おつまみにぴったりよね~神威君」
「あ、時々食べさせてくれるおかきって、これなんだ、殿」
「がっくんのオヒザモト~。このお店で売ってるのだったんだ~」

増えるお土産。買い物を済ませ、昨日の海岸へ戻ってくる。本日の宿は、昨晩、シャワーを浴びたユースホステル

「さて、ひとっ風呂浴びて初めましょお~神威君」
「とっとと浴びてこようじゃな~い」
「うお~腹減ったっす~」

それぞれ、部屋に入って入浴、着替えを済ます