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霧嶋 一九三
霧嶋 一九三
novelistID. 63744
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【夢100】ナビをもふりたい【2次創作】

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 気持ちよさそうにしているナビをみて、私の心に安心感と好奇心が広がる。
―・・・耳も触ってみたい。
私は、両手でそっと、二つの耳を覆ってみた。

「・・・ッ!」
手の中でナビの耳に力が入るのが判った。すぐ両手を開く。
「びっくりした?」
目を見開き慌てて振り返るナビに私はイタズラっぽく笑ってみせたが・・・

「―・・・姫様、耳はご遠慮を」
ナビは、困惑した表情で呟くように抗議し、自ら両耳を触った。
感覚を確かめるように、その小さな手で大きな耳を揉んでいる。

 想像以上の反応をされてしまい、ちょっと申し訳ない気持ちになった。
「ごめん、痛かったかな?」
ナビの顔色を伺う。ナビは目をぱちくりさせ、両手を横に振る。
「いえ!痛かったわけでは・・・でも、その」
そして、顔を背け、消えそうな声で言った。
「・・・とにかく、耳はダメなんです」


ナビは私の膝から降りると、軽く会釈し、微笑んだ。
「さぁ、あかり様。そろそろお休みにならないと、お身体に障ります」
「うん・・・そうだね」
私はベッドに横になった。小さな彼の身体は、胸の辺りから上しか見えない。

「不安なことも沢山おありでしょう。
 でも、この世界にいる間はずっと、僕があなたの傍にいます」

 私を元気付けるナビ。真摯な態度に愛しさを感じる私。
彼のほうにゆっくり手を伸ばすと、その手は小さな両手に挟み込まれた。
「姫様が眠りに落ちるまで、今夜はここにいますからね」
「・・・本当に、ありがとう」
「身に余るお言葉です。では、あかり様、おやすみなさいませ」
「おやすみ・・・―」

優しい彼の笑顔をまぶたの裏に閉じ込め、私は眠りについた・・・―



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