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しょうきち
しょうきち
novelistID. 58099
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冒険の書をあなたに2

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 ひとまず、いまだ気絶した状態らしい悪魔の書が再び開かれないように分厚い本を積み上げておき、司書に貰った紐で十字に縛り上げて一旦持ち帰ることにした。

 そしてそれから少しの時間が経った頃、異変は闇の守護聖クラヴィスの執務室にも起きていた。
 いつものように薄暗い執務室で水晶球を覗き込んだクラヴィスが、僅かに眉根を寄せている。
 水晶球の中に映り込む一点の白い輝きと、その周囲を取り囲むようにして次々と現れた光が一つに纏まって、執務室を照らすほどの眩い輝きを放った。
 眩しさにくらんだ目が視力を取り戻す間際に垣間見えた光景は、安らぎを司る彼の心に更なる愁いをもたらしたまま、光の消滅と共に失われた。
「…………どういうことだ……?」
 そう呟いて緩やかにため息をついたクラヴィスはそれ以降水晶球を覗かず、何かを思い立ったふうで使い込まれたカードへと手を伸ばす。慣れた様子で手早くカットとシャッフルを幾度か繰り返し、ざっと一列に広げていく。そして静かに一枚を引いた。
「塔の正位置────予期せぬトラブル、避けることのできない危機の訪れ……」
(然るべき時が来れば、いずれ……否応にも全てが動き出すのだろう。それまではどうすることもできぬか……)
 憎しみと絶望に満ちた赤い瞳でこちらを真っすぐに睨みつけた男の姿と、入れ替わりに映り込んだ少女の嘆きの声が、暫くの間クラヴィスの頭の中に留まっていた。