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代打の代打
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はじまりのあの日9 天使様がやって来た

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「「「「「「「「「「お・ま・え・達~」」」」」」」」」」

拳をかかげるメンバー。テンション高いよね、わたしも含めて

「デザート、厳選して買って参りました。アイスクリームとジェラードです。私は、天使の皆さんとお菓子分けておきますね」
「ハウスで作業しよ~ぜセンセ。和好きに、かぼちゃ饅頭と葛ようかんも買っといた。みんなでやろ~ぜ」
「「「「みんなでしま~す」」」」

それぞれエプロンを着ける

「では調理音痴の拙者ハ、BBQの準備ヲイタソウ。外のLayout(レイアウト)整えておくでゴザル」

アルさん、卸し市場の人が着るようなエプロンをつける

「アタシも外、手伝うわ。ビールサーバー、用意しなきゃね」
「ボクも外作業してやるぜ」

外、マンション、神威家。一度別れる。テト姉も外作業『隊』時代に付けていたという、野外エプロン姿。ミク姉、ルカ姉、レン、カル姉はカイ兄のお手伝い。神威家のメンツは、午前中にプラスMikiピコちゃん。シェアハウスでは、先生、リリ姉、天使様。お菓子の盛り付け。まず始めに、お寿司用のご飯を炊きあげる。蒸らして、桶にあけた段階で、調理が本格化

「イカと里芋煮、かぼちゃの煮物、リンとIA担当。イカは俺が捌くし、かぼちゃは切るから。茄子の仕込みは勇馬。味付けは、俺がやる。挟み焼きはめぐ、とりあえず、納豆挟んでほしいじゃない」
「オッケ~がっくん」
「は~い神威のに~さん」

手を上げるIA姉。ひよこアップリケ、フリフリエプロンがカワイイ

「了解っす、切っときます」
「焼くのは後で良いよね、ぽ兄ちゃん」

ここのメンツは、料理が得意。というか、台所要員はある程度料理上手

「ご飯、扇いで冷ましますね~、Mikiちゃん」
「ありがとピコきゅん。じゃ寿司酢つくっちゃお~」

ピコ君、うちわを取り出す。Mikiちゃん、フリフリエプロンなのに、額にねじり鉢巻き。大層シュール。紫様まずは、かぼちゃを洗ってレンジに入れる。レンジで温めると、かぼちゃが切りやすくなる。ヘタを取って、真っ二つ、種とワタを取り除く。糸かぼちゃも似たようなもの

「いつ見ても、手際いいよね~ぽ兄ちゃん」
「長くやってるからな。この種も炒って、ツマミにするか」

めぐ姉と会話しながら、食べやすい大きさに切ってくれる。鍋に入れて

「あとはお願いな~」
「「は~い」」

わたしたちに渡してくる。今度は手を合わせ、お魚さんに感謝を捧げる。イカを捌き出す、紫の彼

「わ~、ちょっとぐろぐろ~。でも、に~さん上手~」
「ぼく、お魚さんは捌けません~」

それを観ていたIA姉、改めて感想。ピコ君、野菜は切り分けられる

「ふふふ、しっかり見ろよ~IA。目を離すんじゃない。ピコ俺達は、この命を頂いて生きてる」
「さっすがアニキ、お寿司屋さんの大将にも、同じ事言われたよ。うちも捌くのは習いそびれたなぁ」

彼の口癖。手を赤く染めながら調理。丁寧に、水で流して、切り分ける。Mikiちゃんも感心

「よしっと、イカのワタは、塩辛にでもしとくか。またメイコが喜びそうじゃない。はい、置いとくよ~」

調理バットに入れ、わたしとIA姉に告げてくる。わたし達は、お酒を飛ばし、煮物にかかる。ふたたび魚に向かう、紫の彼。今度は鯛。鱗を落とす綺麗に三枚おろし。丁寧に水であらう。バーナーで、鯛の皮を炙る

「お刺身焼くの~、神威のに~さん」
「あ、食べたことなかったかなIA姉。皮を炙ってね、お造りにするんだよ。鯛の松皮造り。塩で食べるのが美味しいよね、がっくん」

さといもの皮を剥き、切り分けながら言うわたし。得意気に

「本当に分かってるじゃない、リン。お利口さ~ん。カイトも言ってたけど、料理の腕も上がってるじゃない。ご飯のお供にも最適だ、IA。小ネギ散らしても、美味しいぞ~」

切り分けながら、微笑みかけてくれる彼

「リンちゃん『ぽ兄ちゃんのお料理教室』でお料理修行~って感じカナ~。あ、じゃあぽ兄ちゃん、アラ汁も作ろうよ。もったいないもん、捨てちゃうの」
「格闘、居合、料理に歌。がくサン多彩、そこがカッケエ所っすね。自分も精進するっす。なら、グミサン。オレ、骨せんべい作るっす。良っすか、がくサン」

それぞれの支度に取りかかる二人。調理のアイディアが素晴らしい

「い~じゃない、二人とも。良案、感心感心~。ネギ、三つ葉、油揚げ。材料も揃ってるし、任せた、めぐ。勇馬、油はね注意しろよ。お前も、可愛い顔なんだから。味付けは、甘くしてあげようじゃない、天使様のために」

言っている間に、出来ていく刺し盛り。メンバー、楽しく調理。完成したお造りの舟盛り、冷蔵庫へしまう

「こっちはMiki、使っておくれ」
「ありがとうアニキ。よっしゃ、握るぞ~」

腕をまくり、気合いを入れるMikiちゃん。酢飯を右手で掴み、そのまま回転させて、器用に握る。適当な大きさになったところで、ネタを載せ、大皿へ

「わわ、Mikiちゃんすっご~い。本物のお寿司屋さんみたい」
「オイオイMiki、たいしたモンじゃない。めぐ言うように、それ出来ない寿司屋だって多いぞ。しかもシャリ、捨てないのが良いな」
「ありがと~アニキ、グミね~さん。でも、シャリの大きさ揃えられなくってさ。いっつも大将にダメ出しされてたの~」

Mikiちゃん褒められて嬉しい。けれど、技術が高くないと、謙遜の照れ笑い

「がっくん『それ』ってなあに~」
「ああ、寿司に握るの、見たことなかったか。寿司のシャリ、ご飯をさ、Mikiみたいに、片手で握る。それ、結構凄いことなの」
「へぇぇ~そうなんだぁ~。Mikiちゃんすっご~い。本当にお寿司屋さんに見えちゃうなぁ」

照れ苦笑いする、Mikiちゃんのお寿司は確かに不揃い。でも、にぎり寿司さえ『自家製』ができる素晴らしさ。わさびを塗らないのは、天使様の事を考えて。お刺身用にわさびはおろすので、各々盛れば良い

「はいっ、鯛の松皮握り。みんなで味見して~。不味くなきゃいいけどな」

Mikiちゃん、にぎりたてのお寿司。味見を促され、みんなで頂きに行く。載っているネタの鮮度の良さ、皮の香ばしさ、そこに、塩梅絶妙の酢飯。シャリがホロリと崩れ、口の中でハーモニー。僅かの間、声が出ない一同

「あ、だ、ダメだったかな」
「~違いますよぅ、Mikiちゃ~ん。すご~く美味しいです~」

ピコ君、Mikiちゃんの手を取って、目を煌めかせる。味わい終わって、ようやく声をあげるメンバー

「やっべ、超~うめぇ。これすっげぇわMiki」
「さんきゅ~勇馬。ほっとした~」

勇馬兄、頬張った片手で、口を覆って破顔

「美味いじゃないMiki、こりゃ、ヘタな本職にも勝るぞ」
「ぅ~、Mikiちゃんのお寿司、おいしいよ」

紫様、Mikiちゃんの肩をぽんぽんする。IA姉は両頬を挟んで身もだえ

「本当においしいよ、Mikiちゃん。負けないように、頑張ってお料理しなきゃね、がっくん」
「だな、よ~し、気合い入れ直そうじゃない」

言って調理に戻るわたし達

「ありがとう、アニキ。リンちゃんも~。よっし、うちも気合い入れちゃうぞ~」