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琅琊榜 地獄のお誕生会に思う事。気ままに琅琊榜をうだうだ、

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謝玉捕縛と共に、夏江がしゃしゃり出るのも実は予見済、そして、夏江の弁舌によって、謝玉が死罪にならず、流刑になる事くらいも、予見済、、、。
実際は太皇太后の崩御による、恩赦を受け、、、。
謝玉が、生きることに執着しているならば、むしろそこを利用して、自分の命を守るために、自らの罪を書き残させた。
そしてそれは謝玉の命を守るために使う訳ではなく、夏江を追い詰め、赤焔事案の大罪を明らかにする為の小道具に、、、、。
、、、、、なんて、サドな、、、、梅長蘇、、、。
謝玉はテッキリ、自分の身を守為の物かと、そう思って書いたはず、、、、、ああ、痛い勘違い。
ま、、無理も無いか、、、、。

が、同時に、罪人の妻子としてひっそり暮らす莅陽長公主親子を、明るい場所で堂々と生きさせる為の、大切な書状でもある訳です。
その後、簫選のお誕生会で、莅陽長公主が謝玉の書いたその書状を元に、夫の罪を明るみにします。
誕生会前に、靖王と梅長蘇に相談し、勇気を出して罪を訴える事で、謝家へは罪が及ばないようにすると、靖王が確約します。(その前に取引しようとして、莅陽長公主は梅長蘇に怒られますが)
ですが、靖王が確約実行するまでもなく、世論は謝玉の妻子を許したのでした。夫の罪をその妻が断罪したその勇気を、梁の人々は讃えたのでしょう。
景睿の誕生会以来、ずっと黒い衣を纏っていた莅陽長公主。
綺を弔う為だけでは無かったはずです。
罪人となった夫の妻、謝玉は世間の目に余る所業がいくつもあり、後ろ指を指され、表を歩けなくなったのではないでしょうか。
世間から離れ、静かに謝家の先祖を祀る役目だけを果たしていたのかも、、。
しかしそれは世間が許せば、莅陽長公主の勇気は讃えられ、夫の謝玉とは違うと、世間に印象させ、莅陽長公主、そしてその子供たちは善良な人として堂々と表に出ることを許されるのです。
景睿や弼の士官だって叶うはず。
正義を貫いた莅陽長公主の息子として、印象はいい筈です。

これこそが、梅長蘇の目的だったのではないでしょうか。

ただ、自分に懐き、小さい頃から哥哥と慕ってくれる景睿を、酷く傷つけなければならない事には変わりはなく。
例え最後の大団円に向かう為の大切な一石だったとしても、躊躇わずにはいられません。
そして、梅長蘇は景睿に、言い訳も出来ないのです。
言えば梅長蘇の正体を明かすことに繋がり、むしろ景睿は喜んで助けようとするでしょうが、それは景睿にとっても梅長蘇にとっても、危険極まりないのです。
景睿的には、一夜にして謝家の地位が崩れ落、父親は罪人となり、そして善良な自分よりも、大切な物を蘇哥哥は選んだ、、勢力争いに加担して、誉王が優位に立てるように仕組み、誉王からの信頼を厚くした、そのようにしか見えません。
自分は蘇哥哥の踏み台にされたのだ、、そんな悲しみを深く景睿の心に残したのです。
が、梅長蘇の行いは正しく、言い訳も事の裏も言うことの出来ない梅長蘇は、「善良な心を持てば、善悪を判断出来る」と、「純粋でいてくれ」と、言葉をかけます。
景睿的には、「お前が何を言う!!」だったでしょうが、長蘇に強い憧れと畏敬の念を持つ景睿の心の中には、残ったはずです。
梅長蘇は、理解されれば嬉しいが、例え恨まれたままでも、景睿が立ち直り、今まで通りに善良に生きてくれればそれで良い、位の覚悟だったのでしょうか。
梅長蘇は、景睿が南楚に行くのを見送った庵で、向けられた冷ややかな景睿の視線が、辛く突き刺さったのではなかったでしょうか。
「恨んではいない」と言っているものの、景睿の言葉の裏には、梅長蘇への蔑視があったでしょう。長蘇には、何より辛かったはずです。

きっと、この謀を頭に描いていた時、景睿のこの視線も分かっていたはずです。

本当は、もっと早くに実行出来たかもしれないのに、この景睿の姿がチラつき、1度2度、実行する事を躊躇い、機会を逃していたのではないかと考えてしまうのは、私だけでしょうか、、、、、。
1度逃せば、また1年待たねばならないのです。
しかし、自分の命の灯火が尽きる前に、全て済まさねばならないのです。
梅長蘇の身体的にも限界の、景睿の25歳の誕生日だったのではないでしょうか。


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時には不幸という
帽子をかぶってやってくる
だからみんな
逃げてしまうが
実はそれが幸せの正体
だったりするのだ
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で、この詩なわけですよ。
景睿や莅陽長公主には、梅長蘇は不幸そのものだったのです。
特に景睿は信頼していたのに、利用された、、、、。
が、この梅長蘇こそが、謝玉などに翻弄されず、本当に自分らしく生きられるステージを用意してくれた、幸せの正体だったのです。




◇◇◇で、オマケに、この際、一言、、、、、。


皇帝という面倒臭い役目を、梅長蘇から押し付けられてしまった靖王殿下。

赤焔事案が、靖王の心では、棘のように突き刺さり、傷付け続けておりました。12年も経ち人々に語られず、忘れられて尚、靖王の心の傷は血を流し続けていたのでしょう。
思い出す度に、助けることが出来なかったという責念の想い。
自分だけが離れた場所に居り、何一つとして出来なかった、ただ悔いだけがずっと心の中に残ってしまったのです。
(居なくて幸いだった訳ですが)
そして、事案を調べ直したくとも、緘口令が敷かれ、一切、何も出来ないふがなさ、、、。
きっと、朝廷で何度か蒸し返して、幾らか騒がせたんだと思いますよ。
そして父簫選との間には深い溝が、、、、。
簫選もまた、怒りに任せて息子 祁王を死なせてしまったものの、後悔はあったのではないかと思います。だから、思い出したくない。
誰も口に出せない様に、禁忌としたのではないでしょうか。
触れられれば、自分が責められているような気分になりますもんね。
そして唯一の痛い所にわざわざ触れてくる靖王を遠ざけた。
これ以上触れられれは、靖王をも死なせてしまうかも知れない。
子の死はもう見たくなかった、、、簫選の親の愛情だったのかも?。

が、靖王は納得していない。靖王は、どう、どこに叫ぼうと、聴く者はおらず、どこからも何も答えが帰って来ないのです。
兄祁王に、林殊や赤焔軍の友に、申し訳なくて仕方がないのです。

祁王の庇護の元の、若い皇子に宮廷の謀など、想像がつきましょうか。
鳩を飛ばして、事態を把握する、なんて技術は、若かりし靖王は勿論、祁王ですら、当時持ち合わせていなかったのでしょう。
情報収集は必要不可欠ですが、祁王ですら邪な臣下が隠れているなどと、思いも寄らなかったのかも知れません。
治世と信望の器は大きかったのかも知れませんが、知らな過ぎたのでしょう。母親宸妃の実家が武人家系の林家というのも、あるかもしれません。
武人は宮廷の策謀が苦手、の前提ですが、、、、。
朝廷での策謀は、戦場での策謀とは、また別のものなのでしょうね。

そして、ノーマークだった謝玉。
まんまと機に上じて、憧れの莅陽長公主を手に入れた、、、そして祁王に不満を抱く夏江の存在を知った。(夏江とて、璇璣公主に利用されていたのですが)
頭角するチャンスだったのでしょう。