MEMORY 死神代行篇
「私に代行させたいなら、学校に編入するっていうのは良い手だけど、体の方、放置するわけにいかないんだから、義魂丸、だっけ? 早めに用意頼むね。」
「わかっておる。」
「で、浦原さんも結局昨夜寝てないんでしょ。休んでね?」
「はい。ありがとうございます。」
浦原の返事に一護は苦笑して、梯子の下まで行くと跳び上がった。
「じゃ、お先に。」
「あ……。」
完全に置いてきぼりを食らったルキアは、深く溜息を吐いた。
地下勉強部屋への入り口の三和土の板の傍には、起き出してきたテッサイが待ち構えていた。
「ありゃ。起こしちゃった?」
「いいえ。常もの時間でございますれば、御心配には及びません。」
「迷惑かけてごめんね。お邪魔しました。」
「お気を付けて。」
「は~い。」
常もの慇懃な態度のテッサイに見送られて、一護は屋根伝いに自宅へ帰っていった。
作品名:MEMORY 死神代行篇 作家名:亜梨沙