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女体化ジルヴェスターの災難~腐女子の養女・後編~

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レイナアリス 3



 これにより、今まで平民の魔力圧縮等、と意地を張っていた貴族達はゆるゆると減っていくだろう。ジルヴェスターの処に入ってくる金貨で契約魔術代を支払い、残りは諸々の準備を整え、実際に教えたジルヴェスターと折半と言う事にしている。
「さて…、今起きている問題とこれからの問題だが…、」
「それなりにありますよね。けれど今、お話ししたいのは私に直接関係してくる事、で宜しいですか?」
「……ああ……。」
 沈黙は私が既に領地内の問題について判っている事に気付いたからか。アウブ一族になるなら、無視する事の出来ない、重要な問題が幾つもある。何れは口を出させて貰うが、今はその時期では無い。
「何をするにも平民ごときが、と言う目がありますね。まあそれは意固地にならない限りは変わって行くでしょう。とは言え現在の問題である、私の価値を疑う目は解決すると言う訳でも無い。」
「ああ、其方ではない、別の誰かが考えていて、手柄を譲っていると見做される可能性が高い。ローゼマインならば、それは後ろ楯と言う意味になるから、害になる事は無かったが…。」
「私なら足を引っ張られる、ですか。まあ大丈夫ですよ。手は考えてあります。取って置きの手を。」
 ジルヴェスターの目が泳ぐ。うん、嫌な予感は間違って無いよ。バカ正直に答える気は無いけど。
「…もし其方が他の誰にも出来ぬ程の何かを成すのなら、認められようが…。」
 それが一番の問題だろう。他の誰にも出来ない何か。それを成してきたのがローゼマインなのだ。ローゼマインと同類の夢を持つ私が事を成せば、バックに居るのはローゼマインと思われかねない。
 アレキサンドリアにいながら、エーレンフェストに干渉すると思われれば、果たしてエーレンフェストはどうなるか。ローゼマインにその気がなくとも、ゲオルギーネの様にされるかも知れない。
 そしてローゼマインは気付かない。だがフェルディナンドは気付く。どうなるか。明後日な方向に動くローゼマインとイイ笑顔になるフェルディナンド。どっちも避けたいモノである。
 ジルヴェスターも危惧しているのだろう。だが言い出さない。私の足を引っ張る発言を避けているのだろう。
「心配ご無用でございます。誰も自分が遣ったと思われたくない事を含めれば良いのです。」
「…具体的には?」
「それを言うと面白くありません。別にエーレンフェストの予算を使う話では無いので、報告義務はありませんよね。」
 …密談を終わらせた私は、心でニンマリと笑う。エーレンフェストの為だよ。でも自分の楽しみも付け足させて貰うね、ジル様