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女体化ジルヴェスターの災難~腐女子の養女・後編~

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領地対抗戦 4



 「よし、次は髪を纏め直すので、座って下さい。」
 椅子を用意して、促す。
「え、いや、髪留めは外したく無いのだが…。」
「解いて括り直すので、1度は外しますが、また着けますよ。」
「それならば…。」
 やはり髪留めは大事にしているのか。予想はしていたので、特に問題は無い。
 髪留めを外し、側仕えに渡す。ブラシを用意して、長い髪を解く。洗髪料は特に付けていないが、リンシャンも使っている訳では無いので、解き易いが髪質が良い訳では無い。なのでヴァッシンで髪だけを濡らし、敢えて乾かすイメージを抜いて、リンシャンを付けながら解かす。もう1度ヴァッシンで全ては洗い落とさず、乾燥させる。
「………何かフロレンツィアと同じ香りが…。」
「フロレンツィア様がお好きならば、アウブも好まれているでしょう?」
「…自分に付けたいとは思わぬ…。」
 ムスリとしている様子に、ニマニマしながら、私はまた髪を解かす。
 何時もとは違い、上の位置へ持っていきながら、前髪部分に掛けられる横髪を巻き込まない様にする。
「…髪を全部上げるのか?」
「しませんよ。」
 嫌そうな声を否定する。意味が無いのだ、そんな事は。従来には無いシンプルでカッコいいを目指すのだから。
「髪留め下さい。」
 …出来た、ポニーテールだ。

 それから長すぎる袖を内側に織り込むと、ラルフに依頼していたバネを使った装飾品を出す。木には花細工が施され、更に簪で使用されている花飾りで豪華さを出している。
「これも髪飾りになるのでは無いか?」
「アウブが気付いて下さるなら、それなりに注目されそうですね。」
 勿論、基本はそうなる。だけど今回は折り込んだ袖が戻らぬ様に止めるのに使う。
 腕が終われば、次は足だ。一旦靴を脱いで貰う。大きめになった靴下に、長すぎる裾を仕舞うと、靴と同じ色のレース生地で巻いた。次に靴に隠れる足の甲を、ハンカチでグルグル巻く。横方向からも縦方向からも。
「これで靴履いて歩いて見て下さい。」
「む…。」
 足のサイズも当然変わっている。しかし急に靴を合わせるのは難しいし、靴じきも足と靴をピッタリには程遠い。よって足に詰め物をくっ付ける感じにした。これでダメならまたグルグルの量を増やす積もりだ。…幸い、無理無く収まった。念の為、靴と同じ色のレース生地で靴と足を巻いて、上でリボン結びをする。これで靴がすっぽ抜ける事は無いだろう。
「では最後にマントを着けましょう。」
 私はマントを折り紙の山折ずらし三角をイメージしながら手伝って貰いながら折ると(長方形なので少し違うが)、腰に巻き付けると潜った。
「座り皺が気になるなら、座る時は外して下さい。後、慣れない格好なので、花摘みは御早めに。」
 こうして男性服を着こなす女性が完成した。

 ヒルシュールが絶賛していたのを複雑な顔でジルヴェスターは対応していた…。