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女体化ジルヴェスターの災難~養父と母と娘~

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カーオサイファとの話



 「だけどそれには向こうの世界に受け入れられる必要があるの。具体的には誰かに、たった1人で良いから、此処にいて良いと認められなければならないの。そうでなければ、5年以内に高みに昇り、此方に戻るでしょう。それでは意味が無い。
 ――貴方は彼女達を認める1人になってくれるかしら?」
 私の現在の体はカーオサイファ製、私本来の魂も肉体も向こうにあり、心だけが此方にあるとの事で、本来、私はこの世界には存在しない(ギュンター達には暗示を掛けているだけで、私が還ればその記憶も失い、フェルと知り合った者も又、記憶を失う)。
 神の作った肉体故に、魂がなくとも何とか保っている様で、普通なら魂が無い時点で如何に心が残っていようが(通常は有り得ないが)、肉体は腐っていくか、魔石に変わるかどちらからしい。
「ジルヴェスィアを連れていく事の貴方の利点は?」
 カーオサイファの話に、何処までの信憑性があるのか。単なる騙りでは無いのか。私はローゼマインを連れ出す事を望んでいる彼女に、ジルヴェスィアについて確認する。
「私はね、私の真実を知らず、勝手に祝福や加護を願う人間が嫌いなの。ついで程度だけど、意趣返ししたいなとは思うのよ。」
 カーオサイファの加護や祝福は呪いだ。それを願うは当然、自分以外の相手。…ゲオルギールは願ったのか。神話の悪役に。自分の想いを邪魔立てする敵に呪いあれと。
 …矛盾は無い。尤も信頼は出来ない。だがこうして、私の目の前に居る彼女の神力は、私の魔力を遥かに越える。準備不足な今、敵対は避けたい。
 情報が足りないが、これ以上得るのも難しい。それでも面倒だと言っているが、いざとなれば、ローゼマインを殺す事も、苛立ち紛れにジルヴェスィアを殺す事も彼女ならするだろう事も予測出来る。
 私は決断した。彼女の提案に乗る事を。ローゼマインとジルヴェスィアを連れて元の世界に戻ると。