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神殿長ジルヴェスター(3)

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ベンノ視点



 俺はベンノ。ギルベルタ商会を纏める男だ。現在、俺はオットーを締め上げている。
「てんめええぇぇぇぇっ!!!!!!!!!!!!!!」
「ちょっ、ちょっと兄さんっ!!?」
「落ち、落ち着けベンノっ!!!!!!」
「これが落ち着いてられるかっ!!!!!! お前のせいでっ!! お前のせいでぇぇぇぇぇっ!!!!!!!!」
 普段の冷静さが全てすっ飛んでいる理由。それは本日の会合にあった。
「お貴族様から変態の疑いを掛けられただろうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!!!!!!!」

 全ての始まりまで遡ると、コイツの紹介を通じて、初めてマインとルッツに会ったあの日になる。
 オットーから商人になりたい洗礼式前の子供がいて、その子供をオットーの助手が紹介したいと言う事だった。元々の動機が旅商人になりたがってる、と言う事らしい為、断る気満々だった。
 だが実際に会って、話をしてみれば予定はあっという間に覆された。
 マインは異常で不気味な程頭が良く、それに影響を受けたのだろう、ルッツも平凡とは言い難かった。
 マインが考え、ルッツが作った、ギルベルタ商会に持ち込ちこまれた商品は、俺の周囲を有り得ない程、騒がしくした。
 俺は2人の囲い混みが必須だと、ルッツを見習いにする事を同意したが、マインは己の虚弱さを考え(吹き込んだのはオットーだが、俺も本人も納得せざる得なかった)、在宅にての書類仕事を中心とする事になった。…そうなる筈だったのに!! あんの本狂いの阿呆がっ!!!!!!
作品名:神殿長ジルヴェスター(3) 作家名:rakq72747