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機動戦士ガンダムRSD 第31話 悪夢

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 参謀の1人がアークエンジェルとミネルバに応援を要請しようと具申した。
「だめだ。
あれは、われらの奥の手なのだ。
奥の手は、いざと言うとき以外はあまり多用すべきではない。
自分の穴ぐらい自分でふける軍人になれ」
 ウィラード艦長が老兵らしい注意をした。
「はあ」
 参謀は、ウィラード艦長が何が言いたいのかわかっていなかった。

                                          ※

 ミネルバのモビルスーツデッキでは、必死にヴィーノ軍曹とヨウラン軍曹が必死に配備したばかりのグフイグナイテッドカスタムを整備していた。
そこにアスラン准将が来た。
「これは、いつになったら動くんだ?」
 アスラン准将も直掩隊だけでは、α艦隊を防げないと考えていたためこの機体で出撃しようと考えていた。
「もう少しで動かせるようにします」
 アスラン准将の質問にヴィーノ軍曹が答えた。
この機体は、機体消耗が激しいミネルバに後期量産されたグフイグナイテッドのプロトタイプである。

                                         ※

 サオトメは、2機のバクゥをカスタム・ビームザンバーで撃墜するとV.S.B.Rで上空にいたAWACSディンを撃墜した。
さらに大型V.M.B.Rを雪山2つほど奥にいたユーレンベックに向かって撃った。
ビームは、雪山を2つほど蒸発させ更に奥にいたユーレンベックを撃沈した。

                                          ※

 ユーレンベックでもそれは、確認できた。
しかし彼らは、さして危機感も持っていなかった。
何せ山2つ越えで戦艦に致命傷を与えることは、不可能だからだった。
しかしそれは、ミノフスキー物理学を持たない地球軍の常識でありミノフスキー粒子を応用した技術を熟成させているコロニー軍とって見れば造作もないことだった。
この見解の誤りによってユーレンベックは、何も対策を講じないまま撃沈された。

                                          ※

 それは、ミネルバでも確認できた。
「ユーレンベックのシグナルがロストしました」
 バート軍曹からの報告にタリア艦長は、表情を険しくした。
「モビルスーツ隊を出して。
ここで私たちが戦死したら彼らの死が犬死になってしまうわ」
 タリア艦長は、モビルスーツ隊の発進を決断した。
「コンディションレッド発令、コンディションレッド発令。
パイロットは、搭乗機にて待機」
 考えが同じだったのかその言葉にメイリン軍曹が戦闘準備の放送を入れた。
タリア艦長は、アークエンジェルに通信を入れた。
「ここで私たちがここで犬死しないためにもモビルスーツの出撃を許してください」
 タリア艦長は、ラミアス艦長に身勝手さを謝罪した。
「わかっています。
もうすでにフリーダムの出撃準備が整っています」
 ヤマト隊とザラ隊のパイロットは、エターナル直掩任務の増援部隊とエターナルで完成した新型機受領のため宇宙に出ていた。

                                           ※

 α艦隊は、護衛艦がいなくなったことで一気にアーガマもどきとボギー2を追った。
「今日こそあの2隻を沈めましょう」
 サオトメが意気揚々と言った。
「ああ」
 サイジョウ元帥とサオトメは、全速力で2隻に向かった。
しかしサオトメは、バイオセンサーがすでに限界値を超えていることを知らなかった。
 さらに全艦いまだカタパルト修理にてこずっていた。

                                          ※

 ミネルバは、対艦対マン・マシーン戦闘態勢に入った。
「CIWS、トリスタン、イゾルデ起動。ランチャー1からランチャー2まで全門パルジファル装填」
 アスラン准将は、ブリーフィングルームに向かった。
 シン中尉は、コアスプレンダー内にレイ中尉の遺品の一部を持ってきた。
(俺は、お前たちの仇を取る。
だからお願いだ、俺にあいつを討てる力をくれ)
 シン中尉は、心の中でそう叫んだ。

                                         ※

 アークエンジェルのモビルスーツデッキでは、改修型フリーダムガンダムが発進準備を完了した。
「キラ・ヤマト、フリーダム行きます」
 キラ准将は、吹雪がひどくふぶいている中発進した。

                                          ※

 シン中尉は、コアスプレンダーに通信が入ったのに気づいた。
アスラン准将だった。
「仇をとれなんていわない。
戻って来い」
 アスラン准将は、シン中尉が将来自分たちを超えるパイロットに成長すると確信していた。
「了解です」
 シン中尉は、そう答えて敬礼した。

                                           ※

 リーン・ホースJr.は、アーガマもどきとボギー2にどんどん近づいていた。
「ポイントまで20。
まもなく会的します」
 ヘルマン中尉がマーカー艦長に報告した。

                                          ※

 それは、ミネルバも同じだった。
「ジャミングミサイル発射。
インパルス発進させて」
 タリア艦長が命令を出した。
「了解」
 ミネルバからジャミングミサイルが発射された。
この武器は、近接信管のミサイルの中に高濃度のニュートロンジャマーが入っておりたった数発でコロニー軍のレーダーを完全に沈黙させることができる強力なジャミング兵器である。
さらに地球軍は、ニュートロンジャマーの有効範囲を限定することに成功し自軍モビルスーツには、影響がないようにした。
そのため信頼性の高い兵器に仕上げた。

                                           ※

 このミサイルがα艦隊前で炸裂してレーダーを沈黙させた。
「敵は、ジャミング弾を撃ったと思われます。
レーダー沈黙」
 ヘルマン中尉が報告した。
「見失うなよ」
 マーカー艦長は、モニターに映っている敵艦をにらめつけていた。

                                            ※

 それは、ガンダムサイガーも同じだった。
「こちらガンダムサイガーMk-2。
敵のジャミング弾によってレーダー沈黙」
 サオトメがサイジョウ元帥に報告した。
「こっちもだ」
 サオトメとサイジョウ元帥は、お互いの機体の状況を報告しあった。

                                            ※

 ミネルバでは、コアスプレンダーの発進が完了していた。
「シン・アスカ、コアスプレンダー行きます」
 コアスプレンダーが発進していった。
そしてチェストフライヤー、レッグフライヤーとフォースシルエットが発進していった。